内定者研修は何をすればいい?目的と内容,ポイントや具体的なプログラム例

  • 2021-03-09
  • 2021-03-09
  • Tips

人事や総務担当者にとって、内定者研修の企画・立案は毎年やってくる悩みの1つです。

「内定者が何を求めているのか分からない…」

「どんなプログラムをどうやっていけばいいのかイメージできない…」

と頭を抱え、毎年代わり映えのしない内容に限界を感じている人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、内定者研修の意義や目的を解説しながら、オンラインでもできるプログラムを紹介していきます。どんな内定者研修にするか迷ってしまったとき、是非お役立てください。

内定者研修とは?

内定者研修とは、入社前の新卒に対しておこなう研修のことです。学生が抱える不安や心配事を解消したり、会社に対する理解を深めて準備したりするために行われています。

2000年代には選考の解禁が夏だったのに対し、2022年卒は就職情報の解禁が3月頃、面接の開始が6月頃であり、就活の早期化がみられます。

その分、内定から入社までの期間も長くなる傾向にあるため、その期間を有効活用して内定者研修に踏み切る企業が増えてきています。

人事評価制度とは?目的(メリット)や評価手法・作り方・導入事例・成功と失敗のポイント

内定者の抱える不安

内定を得てホッとしても、入社までの間に不安を抱えてしまう学生は少なくありません。ここでは、内定者がどんな不安を抱えやすいか、解説します。

内定者研修に対する内定者の声

(引用:マイナビ研修サービス, 「内定者向け企画」, <https://hrd.mynavi.jp/products/prospective-employee/>, 2021年3月閲覧)

「入社までのフォロー・内定者研修を希望するか」という調査に対し、約8割の学生が「希望する」と回答しています。

社会に出て働くことに対しわくわくするする気持ちがありつつも、不安や心配が募っていることが分かるでしょう。自分自身、初めて会社で働くときはドキドキした経験があるのではないでしょうか。

不安な気持ちを抱くのは当然と考え、内定者研修を実施していきましょう。

先輩社員や同期とうまくやっていけるか不安

内定者が抱きやすい心配事の1つに、「先輩社員や同期とうまくやっていけるか不安」が挙げられます。

会社説明会や入社面接の際に数名の先輩社員と会っていても、実際に現場で働く社員と触れ合う機会は多くなく、どんな人と一緒に働くのかイメージできない内定者も多いのでしょう。また、共に切磋琢磨していく同期について知りたいという気持ちもあるようです。

内定者研修は選考の場ではないため、顔合わせも兼ねて挨拶しやすくなります。

会社のビジョンに対する不安

希望して入社した会社であっても、会社のビジョンに対する不安を抱くこともあります。成長戦略やビジネスプランをしっかり理解できていないが故の心配であり、ニーズの変遷や競争が激しい時代だからこそ、将来性がみえないということもあるでしょう。

しっかり不安を解消してあげることで、「この会社に決めてよかった」という自信につなげられます。

経営理念とは?意味や効果・作り方・有名企業の経営理念を紹介

内定者研修の目的

ここでは、内定者研修の目的について解説します。内定者の不安を解消するためであることはもちろんですが、会社にとってのメリットも確認しておきましょう。

内定辞退の防止

既存社員や同期とのつながりを深めることで、内定辞退を防ぎやすくなります。

どんな人と一緒に働くか、会社がどんなビジョンでどんな成長戦略を立てているのか、どんなオフィスでどんな仕事をしていくのかイメージできれば、会社に対する理解も深まります。

「他の会社の方がよかったかも…」と心が揺れることも減るでしょう。

スキルアップ

ビジネスマンとして知っておいてほしい基本的なマナーやOAスキルを早めに教え、社会人としての基礎スキル向上を目指します。

入社後早い段階から実務を学べるため成長スピードも早くなり、会社にとっても内定者にとってもメリットが高くなるでしょう。また、学生の知識レベルを先に知り、入社後の研修内容に反映することも可能です。

従業員エンゲージメントの向上

あらかじめ仕事内容や会社のビジョンに対する理解を深めることで、従業員エンゲージメントの向上が図れます。書類やHPの情報だけでは伝わり切らない「仕事への想い」や「顧客からの感謝」に触れ、仕事へのわくわく感を高めます。

入社日をより楽しみにしてもらえるよう、仕事する意義について語り合うのも効果的です。

エンゲージメントとは?意味や注目の背景・メリット・向上させる施策・事例7選

内定者研修で行うべき4つの内容(オンライン対応)

まずはオンラインでもできる内定者研修をピックアップ致します。「何のために実施するか」を意識しながら、内容を練っていきましょう。

社員や内定者との交流

入社後の人間関係に不安を持つ人に向け、社員や内定者同士の交流を図りましょう。

お互いの簡単なプロフィールを伝えながら自己紹介することで、実際に顔を合わせたときのコミュニケーションもスムーズになります。

参加する先輩社員は、内定者と年が近い若手から、中堅層・管理職層まで幅広く用意しておきましょう。

企業理解

企業理解を深めることが大切です。社員となる上で、自社理解は必須になることに加え、ビジョンや理念の共有による内定辞退を見込めます。

会社の仕事内容・歴史・今後のビジョンを話して企業理解を深めます。

なぜこのビジネスを始めたのか、どんな層をターゲットにしているのか、今後どんな成長をしていきたいのか知ることで、仕事をする意義や目的を見出しやすくなります。モチベーションアップにもつながりますので、積極的に取り入れましょう。

理解度が深まれば、その分内定の辞退率も下がります。

ビジネスマナー

挨拶・身だしなみ・報告連絡相談など、社会人として身につけるべき基本的なビジネスマナーを学びます。

第一印象をよくする心得や周りとのコミュニケーション方法を知っておけば、入社後の仕事もやりやすくなるでしょう。内定者たちに自信をつけてもらえれば、前向きに仕事を頑張る姿勢も育てやすくなります。

OAスキル

実務に欠かせないOAスキル(Office Automation)を学んでおけば、即戦力として活躍しやすくなります。Excel・Word・PowerPointなどの基本的なソフトや、メールソフト・社内イントラネットに触れておくのがよいでしょう。まだ入社前の人員であるためセキュリティ対策には十分な配慮が必要ですが、仕事をイメージできるよう、実務に触れてみるのもおすすめです。

内定者研修の具体的なプログラム例(オンライン対応)

次に、オンラインツールを活用することで可能になるプログラムについて、いくつか例を紹介します。

社員・内定者懇親会

社員や内定者同士の懇親会を行います。それぞれの簡単なプロフィールを紹介しながら、趣味・サークルや部活・アルバイト歴などについて話し、緊張感をほぐしながらざっくばらんに会話するのがよいでしょう。

また、会社を志望した理由や興味をもったきっかけについてフランクに話すことで、同じ仲間であることを共有しやすくなります。

企業理解研修

企業理解研修をおこない、会社への理解度を上げてもらいます。

どんな部署があるのか、部署ごとにどんな仕事をしているのか説明し、会社の全体像を掴んでもらいましょう。

また、社歴や成果に応じてどんなキャリアステップが用意されているのか、昇進・昇給の評価がどう成されているのかを簡単に知るだけでも、モチベーションを上げやすくなります。

職場見学

Webカメラや編集した動画を使いながら、職場見学するのもおすすめです。

オフィスの設備や雰囲気、駅からのアクセスや周辺情報を知ることで、そこで働く自分をイメージしやすくなります。加えて、働いている社員の様子やインタビューも入れていけば、仕事内容も同時に理解しやすくなるでしょう。

ビジネスマナー研修

電話の取り方・基本的な言葉遣いを練習し、ビジネスマナー研修をするのもよいでしょう。実践しないとなかなか身につかないものでもあるため、複数回に分けて行うのもポイントです。

初めて電話を取ったり取引先に出向いたりするのは、とても緊張します。少しでも自信を持ってもらえるよう、要点を押さえて研修していきましょう。

OAスキル(Excel・Powerpoint)研修

画面共有機能を活用してofficeソフトに触れながらOA研修することで、基本的なソフトの操作が身につきます。

ただし、課題を出してその出来を評価したり、実務に当たらせて仕事を任せたりするのはNGです。その場合はアルバイトとして雇い、取り組み時間に応じて給料を払うようにしておきましょう。

内定者研修における3つのポイント

実際に内定者研修をするに当たり、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。より効率よく効果的な研修ができるよう、定期的に見直しましょう

内定者のニーズに応える

内定者研修は会社のためになる研修でもありますが、第一に「内定者のための研修」であることを常に意識しておきましょう。内定者の不安や心配事を取り除き、入社日を楽しみにしてもらえるような取り組みであることが大切です。

まずは内定者のニーズを把握し、それに応えるようなプログラムを用意しましょう。

スケジュール管理し、計画的に行う

内定者研修は、内定が出る頃から入社日まで継続的に行うのが一般的です。半年以上の期間を用いるため、単発ではなく複数回開催できるよう、スケジュールを調整しておきましょう。

また、あらかじめスケジュールを内定者に伝え、予定を空けておいてもらうよう打診します。開催回ごとにどんな研修をするのか、およその内容だけでも伝えておけば、よりモチベーションにつながります。

交流の機会を提供する

2章で紹介したデータによると、社員や内定者同士の交流を内定者が望んでいることがわかるため、交流の機会を提供することを意識しましょう。

入社後に即戦力として活躍してほしい!と思うことで、実務寄りの内定者研修になってしまうケースが多々あります。先輩社員や同期との交流を妨げないよう配慮し、むしろ積極的に交流できるようなプログラムを考えましょう。先輩社員や人事部社員が一方的に話すことなく、お互い意見交換をさせたり、発言を引き出したりできるよう、コミュニケーション方法を考えておく必要があります。

内定者研修を効果的に行う

内定者研修は、内定者の不安や心配事を解消するための研修です。先輩社員や内定者同士の交流を活発化させながら基本的なマナーやスキルを学べれば、より自信をもって入社できる内定者になるでしょう。

お互いに入社日が楽しみになれるよう、研修内容に工夫を凝らしていきましょう。