コンテンツへのコメント数を増やすために、まずするべきことは・・・?
今回はよくある質問のうちのひとつ。
「どうすれば記事に対して、コメントをしてくれるのか?」に対してourlyで得たデータをもとに解説していきたいと思います。
前提:本記事で使う言葉の定義について
この記事では、以下の2種類でデータを出しております。
- 記事ごとにどれだけリアクション・コメントがあるのかという記事単位のデータ
- ユーザーごとにどれだけリアクション・コメントしているのかというユーザ単位のデータ
上記を用いながら、本記事で使う単語の定義について、説明します。
リアクション数:
- 記事単位:「いいね」などのリアクションボタン押下、コメントのいずれかのアクションを行なったユーザー人数
- ユーザー単位:「いいね」などのリアクションボタン押下、コメントのいずれかを行なった記事数
リアクション率:
- 記事単位:リアクション人数 ÷ 閲覧人数
- ユーザー単位:リアクション記事数 ÷ 閲覧記事数
コメント比率:全リアクションの中のコメント割合
- コメント数 ÷ リアクション数(リアクション数0のユーザーは除く)
記事単位で見るリアクションやコメント
まず、記事単位で見たときのリアクション・コメントの傾向を見てみましょう。
グラフ1:8割以上の記事には何かしらのリアクションが行われている
グラフ1:記事に対しての平均リアクション率
グラフ1は、記事に対しての平均リアクション率を表しています。
横軸がリアクション率、縦軸が全記事本数に対しての割合です。
このグラフから、「0-25%」のリアクション率の記事が1番多く、次いで「25-50%」が多くなっております。8割以上の記事には、何かしらのリアクションが行われていることが分かりますね。
グラフ2:従業員数が増えるとリアクション率は低くなる
グラフ2:企業規模別の平均リアクション率
グラフ2は、企業規模別の平均リアクション率を表しています。
横軸は従業員数、縦軸は全記事本数に対しての割合です。
従業員数が多くなるにつれて、リアクション率が0%の記事や0~25%の記事の割合が増えている、つまりリアクション率が低くなる傾向にあることが分かります。
従業員数が多くになるにつれて、会社からのメッセージが自分ごと化しづらかったり、上司との心理的距離が大きかったりなどの問題が起きやすくなりますが、そのままリアクション率に表れているのかもしれません。
一方で、企業規模が大きくてもリアクションしてくれている人は一定数いるようです。
グラフ3:コメントはハードルが高い
グラフ3:記事に対してのコメント率
グラフ3は、コメント比率を表しています。
横軸はコメント率(リアクションした人のうちコメントした人の割合)、縦軸は全記事本数に対しての割合です。
リアクションした人の中でも、5割ほどの記事はコメント数が0という結果になっています。
また、リアクションした人のうちコメントする人は多くても5割であることから、コメントはリアクションボタン押下に比べてかなりハードルが高い行為であることがわかります。
ユーザー単位で見るリアクションやコメント
次は、ユーザー単位で見たときのリアクション・コメントの傾向を見てみましょう。
グラフ4:リアクションするユーザーは全体の3割程度
グラフ4:ユーザーのリアクション率
グラフ4は、ユーザーごとのリアクション率を表しています。
横軸は、全記事に対するリアクションした記事の割合、縦軸は全ユーザー数に対する割合です。
このグラフから、一度もリアクションをしたことがないユーザーが7割弱いることが分かります。
企業にもよりますが、一般的にはリアクションするユーザーの方が少ないということでしょう。
グラフ5:従業員規模が大きくなればなるほど、リアクションユーザーは少なくなる
グラフ5:企業規模別のユーザーのリアクション率
グラフ5は、企業規模別のユーザーのごとのリアクション率を表しています。
横軸は従業員数、縦軸は全ユーザー数に対する割合です。
企業規模があがるほどリアクションするユーザーは少なくなることが分かります。こちらもグラフ2の考察と同じことが言えるでしょう。
グラフ2の考察
従業員数が多くになるにつれて、会社からのメッセージが自分ごと化しづらかったり、上司との心理的距離が大きかったりなどの問題が起きやすくなりますが、そのままリアクション率に表れているのかもしれません。
一方で、企業規模が大きくてもリアクションしてくれている人は一定数いるようです。
グラフ6:リアクションはするけど、コメントはしないという人は多い
グラフ6:ユーザーごとのコメント率
グラフ6は、ユーザーごとのコメント率です。
コメント率(リアクションした人のうちコメントした人の割合)、縦軸は全ユーザー数に対する割合です。
リアクションしたことがあっても、コメントしたことのない人が8割弱います。
つまり、リアクションしたことがあるユーザーでもコメントしたことがあるのは2割強だということです。
コメントはそれだけハードルが高いことがわかります。
表1:リアクション押下数が増えればコメントは増える
表1:ユーザーごとのコメント回数とボタン押下回数の関係性
表1は、ユーザーごとのコメント回数とボタン押下回数の関係性を表しています。
上の表は全ユーザーに対する割合を表しており、下の表はリアクション押下回数ごとに割合を表しています。
表1から、コメントを何回もするユーザーはごくわずかです。
また、リアクションボタン押下記事数が多いほどコメント回数が増える傾向にあります。
コメント数を増やすにはまずリアクション押下数を増やしていかなければならないでしょう。
コメント数を増やすためには、まずリアクション数を増やす
今回の記事では以下のようなことが分かりました。
- 企業規模が大きくなるほどリアクション率は少なくなる。会社からのメッセージや上司・同僚に対する心理的な距離感が表されていそう。ただ企業規模が大きくてもリアクションをしてくれる人は一定数はいる。
- コメントはリアクションボタン押下に比べてハードルが高い行為。リアクションとコメントはある程度比例しているため、リアクションを多くする人を増やしていかないとコメントする人は増えない。
では、どうすればリアクション数を増やすのかという方法論については、また別の記事で紹介します。
社内報運用ノウハウやコツを発信中
Web社内報サービス「ourly(アワリー)」を提供する弊社では、ourlyのデータからわかる実際の社内報データをもとに、社内報運用のノウハウやコツを数多く紹介しています。その他の記事はこちらからご覧いただけます。