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組織力を強化する5つの取り組み | 具体的事例やポイントを解説

組織力強化とは、会社全体がブレることなく目標・ゴールに向かえる推進力を養う取り組みのことです。

抽象的な言葉のため、目指すべき状態や具体的な強化方法で悩まれている方が多くいらっしゃいます。

そこでこの記事では、組織力が強化された企業の特徴、組織力を強化する方法や成功事例を徹底解説します。

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目次

組織力強化とは何か

組織力強化とは、会社を構成する従業員ひとりひとりが最大のパフォーマンスを発揮し、会社全体がブレることなく目標・ゴールに向かえる推進力を養う取り組みのことを指します。

まずは、組織力の定義、必要とされる背景について確認しましょう。

組織力とは

組織力とは「組織としての底力」「団結力」などと表現されることもありますが、これらに共通しているのは「ゴールを目指す力」だと言えるでしょう。

そのためには、創業者や役員など一部のメンバーだけがゴールに向かって舵取りをするだけでは不十分です。

現場の従業員にまでミッション・ビジョン・バリューが浸透しており、方向性を誤ることなく努力できる環境にすることで成し遂げられることだと理解していきましょう。

いわゆる強い組織の特徴についてはこちらの記事で解説しています。

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【資料】縦割り組織・離職率の改善ノウハウ – 組織開発ガイド –

近年「組織開発」と頻繁に聞くようになりました。その一方で、言葉の意味合いは曖昧で、正確に理解し組織に落とし込めている企業は少ないかもしれません。

そこで弊メディアでは、「組織開発とはそもそも何か」や「組織開発の進め方」、「組織開発の豆知識」などをまとめた資料を作成しました。

組織開発に興味がある方や、これから組織開発に取り組まれる方は是非ご覧ください。

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組織力の強化が必要な背景

情報化社会に突入して世の中のトレンドやニーズが絶えず変化していく昨今、組織力が強化できていない企業は衰退の一途を辿るといわれています。

特に「VUCA時代」へ突入したことが大きな要因と言われるようになりました。VUCA時代とは、下記4つの要素が揃っている時代のことを指します。

  • V:Volatility(変動性)
  • U:Uncertainty(不確実性)
  • C:Complexity(複雑性)
  • A:Ambiguity(曖昧性)

常にニーズが変動するため先行きが不透明であり、新聞・テレビ・雑誌だけでなくSNSや動画投稿サイトから生まれるトレンドにも目を行き渡らせるなど、複雑かつ曖昧な世の中になりつつあります。

このような時代で生き残るには、市場から取り残されないようスピーディーな経営判断をすることが欠かせません

そのため組織力強化を図り、従業員全員が同じ方向を向いて努力するよう対策している企業が増えていると分かります。

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組織力の高い企業の特徴

ここでは、組織力強化に成功した企業に共通している特徴を紹介します。

組織力強化に必要な要素とも言えますので、参考にしてみましょう。

一方で「組織力強化が必要な組織力の低い企業」の特徴については、こちらの記事(ダメな組織の特徴20選 | 職場崩壊の予兆と改善策の解説)で解説しています。

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企業と従業員が同じ目標を共有している

企業と従業員が同じ目標を共有していて、目指すべき方向性がはっきりしていることが重要です。組織力強化に成功している多くの企業では、ミッション・ビジョン・バリューなど基本的な方針を広く浸透させています

また、「今期の目標」「創業〇周年に向けた指針」など対外的に発表していない目標も共有し、直近のゴールを定めていることも特徴的です。

会社と従業員が一心同体であるという意識も喚起しやすく、前向きなモチベーションにつながる効果も期待できるでしょう。

コミュニケーションが活発である

普段から積極的な社内コミュニケーションがおこなわれており、風通しのよい社風であることも共通しています。

例えば役職・年代・部署の垣根なくいつでも意見やアイディアを発信できる仕組みが整っていたり、雑談を含め業務内外のありとあらゆる情報交換を日常的におこなっていたりする場合、精神的な安定が図れます。

「会社やメンバーのことが好き」という従業員エンゲージメントを育成しやすくなり、ゴールに向けて努力しようという自然な気持ちを育めるでしょう。組織力強化には社内コミュニケーションが欠かせないことが分かります。

社内コミュニケーションの成功事例はこちらにまとめていますので、ご参考ください。

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助け合いの精神がある

会社と従業員は一心同体であるという認識が浸透していると、助け合いの精神が生まれます。

困っている部下や後輩にアドバイスをしたり、例え他部署や別プロジェクトであっても求められれば積極的に情報提供したり、相互扶助することが当たり前になっていると言えるでしょう。

反対に自分が助けてもらうことも多く、「この前助けてもらったのだから今回は何か力になりたい」という健全な精神を育めます。

助け合いの精神は従業員同士の信頼関係構築にも役立ちますので、組織力強化だけでなくさまざまなメリットが生まれるでしょう。

人材育成制度が整備されている

社員教育・社内研修・メンター制度・スキルアップ支援などの制度が整っていることも、組織力強化ができている企業に共通しています。

組織に所属しているということへの安心感が高まるほか、少しずつ自分がステップアップしている実感を抱くことによるモチベーションアップも期待できるでしょう。「自分が成長できているのは会社のお陰」と感じるシーンが多くなり、組織力強化につながります。

また、透明性と客観性のある人事評価体制が敷かれていることも重要な要素です。

社内教育・社内研修について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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個人の能力を最大限活かせる人事配置をしている

個人の能力を最大限活かせる人事配置をしている場合、従業員それぞれが持っている知識・知見・ノウハウ・経験を発揮しやすくなります。

パフォーマンスを発揮できるため仕事にやりがいを感じ、働くことが楽しくなるような会社として成長できるでしょう。「会社から期待してもらえている」という健全な自己肯定感を育めることも、組織力強化の要因となります。

従業員のモチベーションを高めることこそが、組織力強化に欠かせないと言えるでしょう。

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組織力を強化する5つの取り組み

ここからは、組織力強化をするための方法を紹介します。

自社で実施したときのイメージをしながら、施策考案に役立てていきましょう。

企業のビジョンや理念を従業員に浸透させる

まずは自社が持つビジョンや理念を従業員に浸透させ、理解と共感を喚起することが大切です。

目の前の業務だけでなくその先にある目的や意義を理解できれば仕事に身が入りやすくなり、組織力強化の要因となるでしょう。

また、「会社からビジョンや理念を説明してもらえている」ということ自体が安心材料につながるケースも多く、従業員からの信頼度向上にも寄与します。

入社式や周年イベントなどセレモニー色が濃いシーンだけでなく、社内報や朝礼などを活用して複数回触れていくことがおすすめです。

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コミュニケーションが取りやすい環境を整える

組織力強化には、社内コミュニケーション促進が効果的です。

業務上必要な情報を確実に共有できるため仕事の抜け・漏れ・被りなど非効率が減り、効率アップやストレス軽減に役立つでしょう。また、日常的な雑談やプライベートでの悩みも気軽に相談できる社風になれば、従業員同士の信頼構築につながります。

普段やり取りするメンバーだけでなく他部署・他職種のメンバーとも交流できるような仕組みをつくり、風通しのよい職場を目指しましょう。

社内コミュニケーション促進には、さまざまな手段があります。弊メディアで行っているインタビューも参考にしてみてください。企業ごとの成功事例を学ぶことができます。

【資料】エンゲージメント向上に繋げる社内コミュニケーション施策の設計方法

社内コミュニケーションの活性化は、組織にあった施策を適切に行い続けることで実現します。しかし、組織にあった施策を選ぶことは難しく、成果も見えづらいため、活性化に成功する企業は多くはありません。

そこで弊メディアでは、「自社にあった社内コミュニケーション施策の選び方」、「施策設計方法」「活用事例」をまとめた資料を作成しました。

組織の離職率やエンゲージメントスコア、理念・文化の浸透にお悩みの方は是非ご覧ください。

資料はこちら:https://ourly.jp/download_internalcommunication/

チャレンジしやすい環境を作る

役職・年代・部署を問わず誰でも新たなチャレンジができる環境を作ることも理想です。

チャレンジしたことそのものを賞賛するような組織であれば、失敗を恐れすぎることなく意見やアイディアを発信しやすくなるでしょう。

会社が時代のニーズに合わせてどんどん変化していくための組織力向上であると考えれば、チャレンジしやすい環境を作ることが急務だと分かります。

反対に失敗を必要以上に糾弾してしまう企業の場合、「チャレンジすることが怖い」というマイナスの考えを抱かせやすく、組織全体の創造性が下がるため注意が必要です。

戦略に基づいて人材の配置や育成を行う

自社が持つ成長戦略に基づいて人材を配置・育成することを心がけましょう。

「適材適所」という言葉がある通り、従業員ごとに異なるスキル・適性に合わせてマネジメントしていくことが重要です。

自分の能力を最大限活かせる部署に配置してもらうことでより仕事が楽しくなることも多く、従業員のモチベーション向上の効果も期待できます。

また、ひとりひとりの適性を理解しようとする会社の姿勢自体にも、共感が集まるでしょう。部署ごとにどんな人材を求めているのか明確にしたうえで、個人ごとの得意分野を探ることが重要です。

一般的にこうした活動のことを、「タレントマネジメント」と呼びます。詳しくは以下の記事をご覧ください。

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自発的な行動を促す

会社からの指示を受けて動くだけでなく、自発的な行動を促すことも組織力向上のカギとなります。

「努力することは自分のためにも会社のためにもなる」と動機付けをすることにより、ひとりひとりのパフォーマンスが向上します。

具体的には、EVPと呼ばれる活動を行うと良いでしょう。会社がどんな人物を評価するのか人事評価規程に盛り込んだりキャリアパスを提示したりできれば、より効果的でしょう。

率先して業務を請け負う、新しいアイディアを積極的にプロジェクトへ落し込むなど、それぞれのスキルを活かした働きが期待できます。

自発的な行動をする従業員が増えれば、自ずと組織力も向上するのです。

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組織力は意図的に変化させるもの?令和の経営に必要な「カルチャー・マネジメント」とは

すでにお気づきかもしれませんが、組織力を強化するために必要なものは「待遇の良さ」でも「事業内容」でもありません。従業員が企業理念を理解し、体現すること・従業員がいきいきと自発的に動ける環境を作ることが何よりも え重要です。

しかし、企業理念の浸透も、自主性が高い組織の文化づくりも決して簡単ではありません。何からはじめて、どのように組織をかえていくのか?について、以下の資料にて解説しています。

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組織力の強化に成功した企業の具体的な取り組み事例

最後に、組織力強化を成功させた事例を紹介します。

どんな施策を取って成功に導いたのかヒントを探り、自社施策を考えていきましょう。

ヤフー | 1on1ミーティングの導入

ヤフーは1on1ミーティングを導入し、組織力強化を成功させています。

1on1ミーティングは上司と部下が1対1でおこなう個人面談のことであり、月1~2回など頻度を高くして実施するという特徴があります。

人事評価後の面談のように片方からの一方的なフィードバックがおこなわれるのではなく、日常業務で感じている些細な不安・疑問・不満の吸い上げやモチベーションの管理に役立てる意味合いが強いです。

1on1をミーティングを習慣化したことで自分と会社の方向性を定期的にすり合わせられるようになり、自発的な努力を呼び起こせるようになった事例だと言えるでしょう。

スターバックス | 自主性を引き出す職場環境の形成

スターバックスではお客様に対する接客マニュアルを廃止し、自主的なホスピタリティを実現させています。

どんな声かけをするか、どう行動するかは社員からアルバイトに至るまで個人に権限があり、自由な接客が可能になりました。

結果としてお客様のことを第一に考えて最大限の接客をおこなう従業員が増え、リピート率やブランドイメージの定着に寄与しています。

店舗づくりに関するアイディアや企画がどんどん現場から出てくることも、スターバックスが組織力強化に成功したからだと言えるでしょう。

シコー | web社内報による全国規模の社内IT化

シコーはweb社内報を導入し、本社だけでなく、全国に展開する支社・工場の全体的なIT化を行いました。

IT化の手段として社内報を選択することで、企業のビジョンや理念を浸透しやすい環境を整えることに成功しています。
また、社内報で発信された記事を発端として、デジタル上で全国規模のコミュニケーションが生み出されました

一見すると組織の統一が難しそうな全国規模の製造会社において組織力強化を実現した、先進的な事例と言えるでしょう。

弊メディアでは、インナーコミュニケーション施策で有名な企業へのインタビューを行なっています。組織力強化の参考になる記事もありますので、是非一度ご覧ください。

ourly Mag.
インタビュー アーカイブ - ourly Mag. リモートワークも加速していく中で、今までよりもインナーコミュニケーションを重要視する企業が増えています。一方でインナーコミュニケーションは各社が独自でやっている...

まとめ:組織力強化に関するQ&A

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この記事を書いた人

Kanei Yoshifusaのアバター Kanei Yoshifusa ourly株式会社 コンサルティングセールス・組織開発チーム

前職は店舗ビジネス向けの業務効率化SaaS事業を展開する企業でCSに従事。
その後、ourly株式会社に参画。
200社以上の企業に組織課題解決の提案、現在30社の組織開発を支援。
富山県上市町出身。趣味は筋トレ/声マネ/滝行。

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