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バディ制度とは?類似制度との違い、メリ・デメ、バディの選び方

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バディ制度という言葉を聞いたことがあるでしょうか。バディ制度は、離職率低下などの効果が期待できる人事制度です。

本記事では、メンター制度やOJTなどの類似の制度と比較をしながら、バディ制度を導入するメリット・デメリットについて解説します。

バディ制度の導入を検討中であれば、ぜひ参考にしてみてください。

目次

バディ制度とは

バディ制度とは、新入社員1名に対して先輩1名がつき、新入社員が職場や業務に慣れるまで面倒を見る制度です。一般的に、新卒社員に適用されます。実務面からメンタル面まで幅広く付き添うようにサポートすることから、バディ制度と呼ばれています。

バディ制度の特徴は、主に2つあります。

1つ目の特徴は、先輩社員がサポートする範囲が業務内容だけではなく、メンタル面も含むことです。おおよそ週に1回くらいのペースで面談をおこない、新入社員が悩んでいることや困っていることを先輩社員に相談できる場を作ります。もちろん、面談と言っても堅苦しいものにする必要はなく、雑談の延長線のような形でも大丈夫です。新入社員との円滑なコミュニケーションを図ることができれば問題ありません。

2つ目の特徴は、基本的に1人の新入社員に対して1人の先輩社員が専属で担当することです。なお、先輩社員は同じ部署のこともあれば違う部署のこともあり、人選方法に決まりはありません。

バディ制度と類似制度との違い 

新入社員の指導やフォローを目的とした制度は、バディ制度の他にも多数あります。

ここでは、具体例として4つの制度を取り上げ、それぞれの特徴やバディ制度との違いをご紹介します。

自社に適した制度を検討してみましょう。

メンター制度

メンター制度はバディ制度と同様、1人の新入社員に対し先輩社員が担当する形を取り、面談などを通じてフォローをおこないます。

ただし、業務内容のフォローもするバディ制度と比較すると、メンター制度の場合はメンタル面のサポートを中心に行う点に特徴があります。

また、基本的に同じ部署の先輩社員が担当になることが多いです。

OJT

OJTとは「Off the Job Training」の略で、実際の業務を通じておこなう教育のことです。

特徴としては、実務に関する指導やサポートが中心になる点にあり、基本的には同じ部署の先輩社員が担当になります。

OJTを効果的に実践することにより、新入社員は必要や知識やスキルを吸収することができ、早く一人前に成長することができるようになります。

ブラザー・シスター制度

ブラザー・シスター制度は、バディ制度と同じく業務面もメンタル面も両方サポートしていきます。

また、担当する先輩社員は同じ部署かつ兄や姉のように年齢が近いことが特徴で、新入社員にとって身近な存在であることを重視します。

年齢が近いので、ちょっとした疑問や悩み事も相談しやすく、効果的なサポートをおこなうことができます。

エルダー制度

エルダー制度は、ブラザー・シスター制度のように比較的年齢の近い先輩社員が担当することになりますが、実務に関する指導やサポートを中心におこなう点が特徴です。

実務指導の点ではOJTも似ていますが、先輩社員との年齢が近いことで質問がしやいメリットがあり、先輩社員にとっても自身が新入社員だった時の記憶が鮮明にあるため、新入社員の目線に合わせた指導をおこなうことができます。

それぞれの制度まとめ

以上の制度を比較してみると、バディ制度は業務面・メンタル面両方のサポートを行う点で、他の制度に比べて領域が幅広い特徴があります。

また、サポート領域の観点では、ブラザー・シスター制度と似ていますが、バディ制度は担当者の規定が特にないため、組織の中で適任者を選ぶことができる点で融通が利きやすいと言えるでしょう。

さらに、面談の内容も目的を設定せずに雑談になってしまっても良いとされているため、新入社員の心理的安全性が担保しやすく、早く組織に慣れることができます。

バディ制度の導入メリット

ここまでバディ制度の特徴を整理してきましたが、ここからはさらに詳細の内容に踏み込み、導入のメリットについて見ていきましょう。

主なメリットを4点解説していきます。関連記事も合わせてご参考ください。

組織文化・ルールを浸透しやすい

バディ制度は、1対1で担当の先輩社員を決めることができるため、双方向のコミュニケーションが取りやすく、新入社員にとって組織に慣れやすくなるというメリットがあります。

結果的に組織文化やルールの早期浸透につながり、組織の一体感の醸成を促すことが可能になります。

文化やルールの浸透は、経営上も重要であるため、会社にとってもメリットがあると言えるでしょう。

新入社員が相談しやすい状況を作れる

定期的な面談など、コミュニケーションの機会が必ず設けられることに加え、何かあった時の相談役が決まっているので、分からないことがあった際に相談しやすい状況を作りやすいメリットがあります。

また、相談の回数が増えることでコミュニケーションの活性化にもつながるため、良い関係性を築くことができるようになります。

社内コミュニケーションのメリットと活性化についてはこちらの記事で解説しています。

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ホウレンソウが増える

バディ制度のメリットがあるのは、相談時だけではありません。

コミュニケーションが増えることで、業務上で必要な報告や連絡の機会も自然と作りやすくなるため、仕事をスムーズに進めることができるようになります。

ホウレンソウが増えることで新入社員の成長も促進できるほか、組織としてのアウトプットも出しやすくなるでしょう。

離職率の低下につながる

新入社員が早く組織に慣れることができ、コミュニケーションが取りやすい環境を整えることができていると、社員の定着度向上および離職率低下が期待できます。

新入社員の短期離職は会社にとっても大きな損失です。

人間関係や業務量など、離職につながる原因はさまざまありますが、バディ制度を通じて新入社員の悩みに早期にアプローチすることで、離職を防ぐことができるでしょう。

バディ制度のデメリット

バディ制度にはメリットもあればデメリットもあります。

制度を導入する際には、デメリットもしっかり把握し、なるべくデメリットをカバーできるような工夫を施すようにしてみてください。

ここでは具体的に2つのデメリットをご紹介します。

工数がかかる

バディ制度は1対1で最低でも週に1回の頻度で1on1ミーティングを行うため、どうしても工数がかかってしまいます。

よって、業務で多忙な先輩社員にとっては、ある程度負荷がかかることを想定しなければなりません。

ただ、新入社員が入社後必要なホウレンソウや業務上のコミュニケーションが円滑にできないリスクを考えれば、初期投資として効率的かもしれません。

 サポートに差が生まれる

1対1の体制を取ることで新入社員を手厚くサポートできる点は大きなメリットですが、サポートの質は担当する先輩社員によって左右されてしまうことがあります。

バディとして認定された社員だけに依存せず、その他の社員も当事者意識を持ち、新入社員が早く環境に馴染むことができるよう、協力の手を差し伸べる意識を持つことが重要です。

バディに必要なこと

バディ制度では、バディの選定基準に決まりがないものの、バディの質によって影響を受ける部分が多いことから、慎重に選ぶことが求められます。

バディに必要な要素をしっかりと押さえ、効果的で質の高いバディ制度を運用できるようにしていきましょう。

組織文化を理解している

特に新卒社員は、社会人になって初めてコミュニケーションを密に取る人の影響を大きく受けます。

そのため、正しく組織の文化や方針を伝えられるよう、それらに共感し理解できている人がバディになることが望まれます。

先輩社員自身がこの点に共感できていなかったり、理解が及んでいなかったりすると、新入社員が早く組織に馴染みにくくなる可能性があります。

成長を促すコミュニケーション

バディとなる先輩社員は相談役および指導者的存在になりますが、新入社員に全てを教えることが正解ではありません

時には自分で考えさせたり、いわゆるコーチングのような導き成長を促すコミュニケーションを行うことも重要なのです。

こうしたコミュニケーション方法を理解し、習得できていることもバディとして必要な要素となります。

親近感を持てる近さと尊敬できる高さ

バディ制度を導入する目的は、新入社員が早く職場に慣れ、業務を遂行できるようになることです。

そのため、バディは相談しやすく親近感を持てるような近しい存在でなければ意味がありません。

ただ、単に親近感があるだけでは完璧とは言えません。

新入社員に成長の動機付けや刺激を与えることができ、尊敬される視座の高さがあることが理想です。

伝える力と聞く力

新入社員に対して、業務内容や組織のことを的確に伝える力は非常に重要ですが、それと同時に、新入社員が話しやすいと感じられるような受け答えや、聞き入る力も重要です。
これらはバディ制度に関わらず、どんなコミュニケーションの場面でも求められるものではありますが、伝える力と聞く力がバランス良く備わっていることが大切です。

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バディの選び方

バディを選ぶ際に、誰を適任と考えるかは、会社の方針によります。

新入社員との共通点が多い人を選ぶ場合、もしくは真逆のタイプである人を選ぶ場合、どちらにもメリットはあるので、新入社員の特性に応じて選ぶのが良いでしょう。

共通点が多い人を選ぶ

共通点を重視する場合は、年齢だけでなく家族構成や家庭環境、入社理由や性格など、さまざまな観点から共通点を探していきます。

この場合、双方に共感できる部分があるため、早いタイミングで心を開くことができたり、悩みに寄り添いやすいことがメリットとなります。

人間関係の構築が非常にしやすいパターンと言えるでしょう。

あえて考え方や境遇が異なる人を選ぶ

上記とは反対に、考え方や境遇が異なっている人をあえて選びます。

この場合は、お互いに感じていることを素直に話し、意見を尊重しあえる雰囲気を作ることができれば、自分にない新しい視点を取り入れることができるメリットがあります。

新入社員が業務に行き詰まったときなどに、良き相談相手や指導者としてサポートすることができます。

思考パターン、モチベーションタイプで選ぶ

思考パターン(シンキングタイプまたはフィーリングタイプ)、モチベーションタイプ(アタックタイプまたはレシーブタイプ)を見極め、相性の良いバディを選びます。

この場合は、予めどのタイプに当てはまるのかをアンケートなどで調べ、相性の良さに根拠を持たせるのが良いでしょう。
タイプに応じてやモチベーションの源泉となるものは異なるため、より効果的なアプローチができるメリットがあります。

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まとめ

バディ制度とは、新入社員が早く組織に慣れ、円滑に業務を行えるように1対1で先輩社員がサポートする制度のことです。

メンター制度やエルダー制度などと類似する点もありますが、メンタル面も含めた幅広いサポートをおこなう点や、面談の目的をあえて明確に設定しない点に特徴があります。

ただし、社員の定着率向上や離職率低下に効果が期待できるメリットがある一方、手厚くサポートするがゆえに工数がかかってしまうデメリットもあります。

担当のバディだけではなく、全員が当事者意識を持って新入社員に関わり、サポートしていくことが重要です。

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この記事を書いた人

Kenta Nakanishiのアバター Kenta Nakanishi ourly株式会社 マーケティングチームメンバー

ourlyのメディア担当。
12年間のサッカー経験を活かして前職ではスポーツメディアの運営に携わる。
その経験を活かしてourlyのメディア担当としてourly Mag.とourlyの成長に全力コミット中。

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