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「少し変な会社なんです。それが良いんです」働きがいランク3位企業の変わった社内制度

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新型コロナウイルスの流行によるテレワーク化。これを機に組織改革を起こし、従業員のモチベーションを上げたいと考えている企業は多いと思います。

しかしながら、いざ組織改革を起こそうとすると、

  • 何から始めればいいのだろう・・・
  • そもそも組織の何が課題なんだろう・・・

と立ち止まってしまう場合が多いようです。

そこで今回は、数年前には退職率が20%を超えていたところから、組織改革を起こし、2021年の働きがいのある会社ランキングでは小規模部門3位に輝いた株式会社ENERGIZEの加藤さん・高橋さんを取材し、組織創りの秘訣を伝授していただきました。

この企画は、実際の企業様にインナーコミュニケーションなどに関する施策を取材し、紹介する目的で実施しております。

その他の企業事例はこちらからご覧ください。

インタビュイー:

高橋 新平
早稲田大学機関理工学部卒業
某大手有名メーカーに新卒で入社し、新卒3年目のタイミングでENERGIZEに入社。前職の居心地が良すぎて、成長ができないんじゃないかと感じたため、転職を決意。代表の秦と会った時に「この人と一緒に働きたい」と思ったため、ENERGIZEに決めた。ENERGIZEでの仕事を通じて、常に意識していることは、クライアントにインパクトを届けること

加藤 洋輔様
武蔵大学経済学部卒業
会計事務所にて財務・税務コンサルティング、税務申告、相続などを担当 その後、 ENERGIZE 入社 利益創出のためのコンサルティングを担当、その後、バックオフィス(財務、人事、総務、法務)を担当 人生を謳歌している人たち増やすことがエナジャイズにいる価値だと考えている

株式会社ENERGIZEについて:https://energize-group.co.jp/

目次

本音が飛び交う「スタイルmtg」

――御社のHPには「組織が上司ではなく、あらゆるチームがビジョンに向かって仕事をする組織づくりのサポートをします」という内容が書かれていました。この状態が理想だと分かっていながらも実現するのはとても難しく感じます。御社として、この組織作りのために何かしら取り組んでいることがあったら教えていただきたいです。

(加藤さん)
ありがとうございます。大きく分けて2つほどやっていることがありまして、

  • 全社員が参加し、会社の方針を定めるmtgの設置
  • 上司、部下などの役職を設置しない

ということです。

1つ目のmtgは「スタイルmtg」と呼んでいるのですが、年に4,5回開いています。主なコンテンツとしては、直近数か月の会話や行動をお互いに徹底的に振り返り、本音で思っていることをぶつけるというような想いの共有から、採用方針などのような会社方針の決定まで多岐に渡ります。

想いの共有のパートでは、「あのときのあの発言、じつはこう思っていました」というように、皆が普段は忙しくて言えないような本音をぶつけ合います。この場を取ることで「従業員同士、お互い裏で何を考えているのだろう?」などという心配をする必要がなくなるため仲間への信頼が増していきます。

上司・部下なんていらない

(高橋さん)
上司、部下の役職を設置しないという点についても話をさせていただきますね。まさに仰っていただいたように、上司、部下という役職を付けてしまうと人はその組織内の役職争いなどに目が向いてしまうんですよね(笑)。

そうなると、なかなかビジョンに向かって突き進む健全な組織にはなりません。そこで弊社には、そういった上下制度が一切無いんです。もっというと、部署の分別などもほとんど無いんです。その代わりにプロジェクトごとにチームが発足します。

例えば採用をしなくてはいけないな、と考えた人がいたらその人は自分がリーダーとなり、採用を担当したい人を招待します。そして、できあがったチームでプロジェクトを始動するのです。プロジェクトごとにメンバーもリーダーも違うというような感じですね。相当変わっている会社ですよね……(笑)

退職率20%から、働きがいランキング3位への道のり

――2021年度「働きがいのある会社」ランキング3位に入賞した御社も、社内エンゲージメントに苦悩された時期があったと拝見しました。組織改革の過程とそのコツについて教えていただきたいです。

(加藤さん)
結論から申し上げると、一番大切なのは「組織のトップがいかに自己開示をできるか」です。弊社の組織改革がスタートしたのが3年前。先ほども少し出てきたキーワードですが、一番の課題は社員同士の信頼関係でした。

  • お互いが何を考えているのか分からない
  • 会社がどこに向かいたいのか分からない
  • 自分の評価がなぜ低いのか分からない

こういった状況では、どんなに優秀なメンバーが集まっても良い組織はできあがりません。この状況を打開するにはお互いに心の奥で思っていることを言い合うことができる環境を作るほかありません。

そして、その環境を作る最適の手段は組織の舵取りであるトップみずから自分の思っていること、悩んでいることを従業員に打ち明けていくことです。

弊社では代表がみずから思っていることをしっかりと口にし、悩みなどもしっかりと共有しています。さらに、先ほど申し上げたスタイルmtgで会社の意思決定なども全て公開するようにしました。

社長が自分の想い・悩みをしっかりと全員に共有し、従業員が思っていることを共有する全社mtgも年に4,5回。この積み重ねを3年間続けた結果が今なのだと思います。もちろん現状に満足しているわけではないので、よりより環境創りのために精進していくつもりです。

福利厚生を良くしたら従業員エンゲージメントが上がるわけではない

ーー最近では「ワークライフバランス」というような言葉が流行るほど福利厚生等は重要視されています。御社も福利厚生にこだわっているのでしょうか?

(高橋さん)
もちろん福利厚生が悪いわけではないですが、すごく福利厚生にこだわっているかというと、まったくそういうわけではありません。

ただ、自分の人生を生きやすい会社ではあるのかもしれません。

極端な例を出せば、先ほどから出ているスタイルmtgなどを活用すれば会社の仕組みだって変えることができる会社だからです。夏休みを急に2ヶ月取りたいと思って、そこにしっかりとした理屈があればそうすることもできる会社なのです。あまり皆さんに理解してはもらえないのですが本当に少し変わった会社なんです(笑)。

つまり、自分の働く環境を自分で全て決めることができる。これはワークライフバランスなどとは少し違うのかもしれませんが、働く環境としてはこれ以上ない環境だと思っています。

好きな人と好きなことする・自分の人生は自分で決める

――今回の企画では最後にインタビュイーの方の働きがいについてお聞きしております。加藤さん・高橋さんの働きがいについてもお聞きできますでしょうか。

(加藤さん)
僕は「好きな人と好きなことをする」。これに限ります。よく仕事のときはONで仕事以外のときはOFFというような話がありますが、僕の感覚は少し違います。家族とは言わないまでも家族のような信頼関係の仲間と働くことが働きがいなんです。だからこそ採用ではとにかくカルチャーフィットを大切にして、その人に裏表がないかどうかをとにかく見極めようとします。将来なにができるようになるかまで見極めるのはほとんど無理ですからね。

(高橋さん)
加藤さんらしいですね。僕にとって働きがいとは「自分の人生の手綱をどれだけ引けるか」だと思います。
本来、会社ではしかるべき業務をしなくてはいけなくて、一緒に働く人を選ぶことはできなくて、働く場所も選べないですよね。ENERGIZEではそれが全部できるんです。それが僕にとっては、とても魅力的で働きがいに繋がっているんだと思います。

編集後記

今回お話を伺ったお2人は取材をしていても、「本当に楽しく働いていらっしゃるのだろうな……」と思うほど熱く、されどとても物腰の柔らかい方達でした。

その活き活きと働かれている環境のキーワードは「信頼」にありそうです。

組織内での信頼。それは社員同士の信頼関係と同値です。社員同士の信頼関係を高めるために社長はしっかりと自己開示をし、従業員が本音を語れる場を年に4回以上も開き、会社の方針も全て全員で決めているのだと思います。そしてそれを3年間やり続けたことで今のENERGIZEさんが存在するのかもしれません。

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この記事を書いた人

Kenta Nakanishiのアバター Kenta Nakanishi ourly株式会社 マーケティングチームメンバー

ourlyのメディア担当。
12年間のサッカー経験を活かして前職ではスポーツメディアの運営に携わる。
その経験を活かしてourlyのメディア担当としてourly Mag.とourlyの成長に全力コミット中。

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