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働きがいのある会社ランク1位の社長に聞いた「3つの”すべし”」

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「働きがいのある会社」。その抽象的な言葉の実態はどのような会社なのか。どうやったら働きがいがある会社になり、従業員の生産性が上がるのか……。

他社の施策を参考にしたいけど内部施策はなかなか社外に公開されないので見ることができない、というもどかしさを感じている人もいると思います。

そこで今回は、2021年版日本における「働きがいのある会社」ランキングにて小規模部門1位、女性ランキングではベストカンパニーに選出され、部門順位3位を受賞された株式会社フラッグシップオーケストラ社長の大澤さんに、企業作りにおける「3つの”すべし”」についてそれぞれ詳しく取材させていただきました。

  • 管理職とは徹底的にwhat/how/whyを擦り合わすべし
  • ルールは法律。カルチャーは国民性。両者を使いこなすべし
  • 全ての行動理念のために。行く先を見失わぬべし

この企画は、実際の企業様にインナーコミュニケーションなどに関する施策を取材し、紹介する目的で実施しております。

その他の企業事例はこちらからご覧ください。

インタビュイー:大澤穂高様様
1987年12月26日、東京都町田市出身。医療,福祉系ベンチャーに入社後、3年目で当時最年少執行役員兼事業部長を務め、会社の成長に貢献する。2014年に株式会社フラッグシップオーケストラを創業し、格安動画制作サービス「ムビラボ」を立ち上げ、現在では、月間1,000本以上の動画制作を行うサービスに成長。動画の業界の「”非”常識を常識にする」を事業ビジョンに多角的に事業展開を行う。座右の銘は「志高く」。仕事をする上でのモットーは「何をするかより誰となぜするか」。

株式会社フラッグシップオーケストラについて:https://www.fragor.co.jp/

目次

管理職とは徹底的にwhat / how / whyを擦り合わすべし

ーー御社はコロナ以降、リモートワーク率が95%という記事を拝読しました。リモートワークをする上で行った施策を教えていただけますか。

他の企業様も行っている、zoomの機会を増やすというような施策は弊社でも取り入れました。

その上でとにかく大切にしたのは、what / how / why のズレを無くすことです

コロナになる以前は、少しの感覚のズレや言葉のニュアンスの違いはご飯会等で気づくことができていました。しかしながら、リモートワーク化により小さな認識の違いに気づくことができる雑談機会が激減しました

リモートワーク実施以降、社内ではzoomランチや自己紹介・自部署紹介動画などの社内配信などの様々な雑談機会を創出する仕組みを実施しました。

しかし、上記の仕組みのみでは、会社や事業の進むべきwhat /  how / why が本当に正しい方向に浸透しているかは把握しきれません。

なので、徹底的にwhat /  how / why をすり合わせることが重要です。何をするのか。それはなぜするのか。

その「何をする=what」の認識に微妙なずれがあると後々大きな問題になります。

「how」はどのようにするのかも大事ですが、”どうやったらできるか”の軸もとても重要です。この考えの起点の全ては「何をする=what」で決まります。

ここは本当にしつこいくらい、確認と発信をしつづけます。そして少しズレを感じたら、直接話し、どこでズレているのかを徹底的に話し合い抜くんです。そのズレがないのかを確認するための定例のmtgもあります。

  • 週に一回の経営報告
  • 3ヶ月に一回の経営合宿

などです。特に大切なのは、管理職とのすり合わせ。管理職がずれるとチームが崩壊してしまうので。

メンバーが頑張って行った業務などが実は微妙にwhatからずれていた・・・なんてことがあると会社もメンバーも悲しい結果になってしまいます。

ルールは法律。カルチャーは国民性。両者を使いこなすべし

ーー社内エンゲージメント向上に役に立ったと考えている制度等があれば教えてください。

成長意欲がある人を評価するための人事制度は、その1つだと思います。

弊社では、その評価軸として、自立・協調・クレドという3つを持っています。また、奨励されるべき行動(do)、奨励されない行動(don’t)の設定を行うコアバリューのDoとDon’t、各社員の業務レベルまで落とし込んだマイクロクレド*の設定をしています。

そして、定量目標 × 定性目標(マイクロクレドなど)を元に、個々人で目標を立てます。

この立てた目標は、ボードメンバー全員で従業員全員分に目を通し、その目標が適格なのかをじっくりと議論します。

「目標が高すぎないか」「目標が低すぎないか」を丁寧に査定し、その目標を達成することで、個々人が向かいたい方向に進むことができる環境を確立しています。

また、弊社のルールとカルチャーのバランスはとても良いと自負しております。
「ルール」は法律であり、「カルチャー」は国民性だと考えています。

この2つの使い方が非常に重要です。「こういう組織、カルチャーにしたい」というものを手段としてすべてルールにしてしまうと逆効果なことも多々あります。ルールが無くなった途端、今までできていたことができなくなってしまったらそれはカルチャーになっていません。一方で「ルール」は人を縛るというようなイメージがありますが、ルールが人を助けることもあります。

例えば「人を殺してはいけない」というルールがあるから、真夜中でも人は気軽に外に出ることができるわけです。逆に、カルチャーによって、会社という船の進んでいくべき道を決めることができます。

そしてこのカルチャーは「土台」と「積み重ね」のみからできあがります。一長一短にできあがるものではないのです。

だからこそ入口である採用には力を入れるし、その後の教育の部分では制度の導入が必要になります。(弊社だとDo/Don’t , マイクロクレドなど。)

採用だと、「人生にミッションがある人」を採用することを意識しています。これは弊社のミッションである「非常識を常識に」に繋がってくるわけです。カルチャーフィット採用は、船の進行スピードを止めないために非常に大切です。

まとめると、この「ルール」と「カルチャー」をどう作り、どう使うかが大切なのです。

全ての行動理念のために。行く先を見失わぬべし

ーー御社は、従業員の働きがいに向き合った結果、働きがい関連始め数々の賞にランクインしていると思うのですが、結局働きがいとは何なのでしょうか。

結論、人は「人」と関わることによってやりがいを感じるのだと思います。例えばそれは「承認」かもしれないですし、時にそれは人からもらう「お金」かもしれません。

ただあくまで会社は社会との接続の手段であると考えたときに、人は会社を通じて働きがいを感じるのだと思います。だからこそ僕は「非常識を常識に」できる会社を創りたいと考えています。

先ほど申し上げた通り、会社は社会との接続の手段です。

今まで非常識だと思い受け入れられなかったようなものが、「フラッグシップオーケストラ」を通じて常識になっていく。そんな会社を僕は作りたいです。

会社は一度ミッションを定めたら、その役目を果たすために突き進むことが大切だと思います。これは社長・社員関係なくです。

編集後記

実は取材前からご面識はあった大澤さん。

今回改めてその魅力を感じとりました。取材の一部で出てきた「1人1人の目標設定をボードメンバー全員でチェックし、妥当性を議論している。」という話。

いろいろな企業様がやった方が良いことが分かっていても、中々やることができない施策だと感じます。その緻密な作業と平行して、徹底的なwhat/how/whyの擦り合わせが行われている。

そして、社内には制度と文化を上手く根付かせていく。

それが染みついた環境内で常に理念に沿った行動を取り続け、行く先をしっかりと示しているからこそ、さらに文化が醸成されていく。とても綺麗な形態でした。

今後、さらに規模が大きくなるフラッグシップオーケストラさんが、どのような施策を打っていくのか。目が離せません。

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