チームビルディングゲームは、社員同士で交流しながら、チームとしての一体感を醸成できるプログラムとして注目されています。
楽しみながら行うことができる一方、「ゲームなので、本当にチームビルディングに効果的か分からない…」「人数やチームにあったゲームが分からず、運営するのが大変そう…」という声も耳にします。
そこで今回は、おすすめのチームビルディングゲームをいくつか紹介しながら、チームビルディングゲームの意義や目的を解説します。
チームビルディングゲームの効果
最初にチームビルディングゲームの効果について説明します。
どんな効果が得られるか理解した上でチームビルディングゲームを企画するようにしましょう。
チームの心理的安全性が向上する
チームビルディングゲームは心理的安全性の向上に効果があります。
心理的安全性とは、誰に対しても不安なく意見を発信できる状態であり、メンバーが個性やスキルを発揮するために不可欠です。ゲームを通じて自然な会話や意見交換がしやすくなることで、自由に発言しやすい環境につながるでしょう。
適切な人材配置ができる
チームビルディングゲームは適切な人材配置にもつながります。
ゲームを通して、メンバー同士のコミュニケーションが活性化し、相互理解が進みます。その結果、メンバー一人ひとりの個性やスキルが理解でき、それぞれに合う業務の割り振りができるようになります。
チームビルディングゲームを実施する際の注意点
チームビルディングゲーム自体は優れたプログラムですが、使い方によっては想定していたようなメリットが得られない恐れもあります。
そこでチームビルディングゲーム実施時の注意点を解説するので、ぜひ確認してみてください。
ゲームを行う目的を明確にする
チームビルディングゲームの目的は、あくまでもチームとしての一体感醸成やコミュニケーション活性化です。
ただ楽しむこと、ゲームに勝つことが目的ではないので、いつの間にか目的を見失わないよう注意してください。
またゲームに参加する社員にも目的を伝え、ゲームを経てどんな効果が生まれると期待しているのか、どんな役立て方をしてほしいのか、事前に説明しておきましょう。
ゲーム実施後に振り返りをすること
ゲームをしたままにせず、終了後に必ず振り返りを行いましょう。
特に社員研修の場合、参加者同士で感想を伝えあったり、勝敗の原因をフィードバックし合うことで、客観的にゲーム全体を見れるようになります。その過程も含めてチームビルディングゲームなので、「やりっ放し」にならないよう注意してください。
おすすめのチームビルディングゲーム15選
続いておすすめのチームビルディングゲームを15個紹介します。
自社のイベントや研修に取り入れられそうなものがあれば、ぜひ積極的に活用をご検討ください。
①自分史ワーク
自分史ワークは、自分の過去や経歴について話し、後で質問を受けるチームビルディングゲームです。
幼少期の学校生活や習い事、学生時代の研究テーマ、前職での経験、今の会社に入った理由など、どんな人生を歩んできたのかを知ることができます。
チームメンがーが何を大事にするかという価値観や、仕事に対する考え方・モチベーションを知るきっかけになるので、普段の業務やコミュニケーションへの理解が深まるでしょう。
②共通点探しゲーム
共通点探しゲームは、チーム全員に共通する要素を見つけていくゲームです。
「全員が旅行で京都に行ったことがある」といった経験や「全員がコーヒー派」といった日常の嗜好などどんなジャンルの共通点でも構いません。
全員に当てはまる共通点を探す必要があるため、自然と一人ひとりの発言機会が生まれ、全員がまんべんなく会話に参加できます。
③条件プレゼンチーム
条件プレゼンゲームは、チームごとにいくつかのキーワードを渡し、それらを全て網羅したプレゼンテーションを規定時間内に完成させるゲームです。
プレゼンテーションという実務に即した舞台を用意しているため、プレゼンと・資料作成・情報収集・リーダーなど自然な役割分担ができるようになります。
また、一見仕事に関係ないランダムなキーワードをピックアップすれば柔軟なアイディアや思考力を育みやすく、チームごとにオリジナリティのある面白いプレゼンテーションが生まれ、チームとしての一体感や協調性が養われます。
④他己紹介ゲーム
他己紹介ゲームは、決められた時間内にペア相手に質問を繰り返し、相手のことを他のチームメンバーに紹介するゲームです。
短時間で情報を集めて魅力的に聞こえるようなプレゼンテーションを組むスキルが養われるだけでなく、質問しあうことでコミュニケーションの活性化も図れます。
⑤質問ゲーム
質問ゲームは、ペアを組んだ相手に質問し、決められた時間内でどれだけの情報を集められたか競うゲームです。
一つのことを深堀って聞くのも、幅広い質問をするのも自由で、質問する側のコミュニケーション力は勿論、回答する側の対応力も磨かれます。
⑥マシュマロチャレンジ
マシュマロチャレンジは、決められた道具だけで先端にマシュマロを差した塔を作り、高さを競うゲームです。
乾燥パスタ・マスキングテープ・ひも・はさみなどを使うことが多く、バランスの悪い塔のうえにマシュマロを掲げなくてはいけないという縛りがあるため、想像以上に事前の作戦が重要視されます。
チームメンバーで目標を共有しながら1つのことに取り組む感覚を身につけられます。
⑦レゴ
レゴブロックを使ってお題を再現していくゲームです。
チームで作るので事前の方向性確認や作戦を立てねばならず、必然的にコミュニケーションが生まれます。
チーム対抗で出来のよさを競うこともでき、GoogleやNASAでも採用されているチームビルディングゲームです。
⑧クイズ大会
クイズ大会ではチームごとに問題に回答して正解数を競います。
出題内容は時事・雑学・趣味など幅広く設定できますが、社内報やメンバーのプロフィール情報などを題材にすると、自然なコミュニケーションや相互理解のきっかけにもなります。
⑨ゲーム大会
ゲーム大会は、ボードゲームやテレビゲームなどレクリエーションを通じて、メンバー同士の関係性を深める場として活用できます。
運や勝負要素のあるゲームを使えば、世代や役職を超えた交流が生まれやすく、チームを越えたつながりづくりにも有効です。
⑩アクティブ企画
チャリティーウォークやスパルタンレースなど、身体を動かすアクティブな取り組みを取り入れている企業もあります。
こうした活動は、単にコミュニケーションを活性化させるだけでなく、協力・応援・達成感といった要素を通じて、一体感や信頼関係の構築にもつながるのが特徴です。
また、健康経営やSDGsの観点からも評価されやすく、企業文化の醸成や理念共有の機会として活用されることも増えています。
⑪Good & New
Good&Newは、過去24時間以内(もしくは一週間以内など期間を限定する)に起きた良いニュースを即興でプレゼンテーションするゲームです。
内容の完成度やテーマに関わらず必ず聞き終わったら拍手するのがルールで、話者の価値観や目の付け所を共有できるメリットがあります。
⑫ジェスチャーゲーム
ジェスチャーゲームは、言葉を使わず手振り身振りだけで特定のお題を表現するゲームです。
体だけでなく表情や動きの緩急も使って表現するため同じお題でも人によって差が出やすく、当たっても当たらなくても盛り上がります。
⑬伝言ゲーム
伝言ゲームは、最初の人から順に情報を伝えあい、最後の人にどれくらい正しく伝わったか競うゲームです。
1チームの人数が多いほど盛り上がる傾向にありますが、適度な緊張感を保つためにも、1チーム最大で10名程度に抑えるのがよいでしょう。初対面の人同士でチームを組んでも、普段から一緒に業務に当たっているチーム単位の対抗戦にしてもよく、アレンジしやすいです。
⑭似顔絵当てゲーム
似顔絵当てゲームは、お互いの似顔絵が誰の似顔絵なのか当てるゲームです。
初対面同士であればお互いの顔と名前を一致するのに役立てやすく、チームにとってつながりの深い人材や経営層をお題にすれば共通認識があるため盛り上がりやすいのが特徴です。
⑮十人十色ゲーム
十人十色ゲームは、1人の回答を他のチームメンバー全員で予測し、正誤を競うゲームです。
「昨日の夕食はご飯かパンか麺か」という簡単なものから、初対面同士であれば「出身地は西日本か東日本か」などプロフィールに関わるものまで自由に設定でき、お互いに知っている情報を出し合うことで連帯感を育成します。
相手がどんなことを考えているのかを理解する必要あるため、必然的にチームとしての一体感が生まれやすくなります。
チームビルディングゲームの成功事例4選
最後にチームビルディングの成功事例を紹介します。
様々な企業が工夫を凝らした取り組みをしているので、ぜひ参考にしてみてください。
株式会社メルカリ|レゴ
株式会社メルカリでは、「レゴ」を使ったチームビルディングを実施しました。
まず個人でレゴでタワーをつくり、その作品に込めた思いを伝えます。
続いて個々でメルカリのバリューである「Be Professional」をレゴで自由に表現しました。これを共有し合うことで、お互いの思考を深く知ることができました。
出典:レゴ(R)で思考が丸わかり? メルペイPRメンバーでチームビルディングをしたよ #メルカリな日々
株式会社タニタ|ビジネスゲーム「The 商社」
株式会社タニタではビジネスゲーム「The 商社」を使ったチームビルディングを実施しました。
「The 商社」では問題解決やコミュニケーション、Win-Winの関係づくり、リーダーシップなどの様々な要素が楽しめます。新入社員から中堅社員、管理職、経営層まで全てのビジネスパーソンが楽しめるビジネスゲームをチームビルディングに役立てた事例です。

日清食品ホールディングス株式会社|無人島研修
日清食品ホールディングス株式会社は、2泊3日の無人島研修を実施しました。
目的は、参加者同士の結束力を高めることに加え、大自然の中での「食」を通じて、日清食品グループの原点である「食の大切さ」を再認識することです。また、サバイバル生活を通じて自活力を養い、精神的・肉体的に強い管理職を育成する狙いもあります。
出典:海外グループ企業の外国籍管理職も初参戦! 骨太の管理職を育成する新任管理職向け「無人島研修」を実施
株式会社Colere|離島でのチームビルディング
株式会社Colereは、長崎県・壱岐島にある自社施設『ACB Living』で、自然や人とのふれあいを通じた非日常型のチームビルディング研修を実施しています。
豊かな自然や情緒ある町並み、島の方々と触れ合う非日常な空間で、自分自身を見つめ直し、チームメンバーとも関係性を深めます。
詳しい内容はこちらの記事で紹介しています。

やって終わりでなく、残すことが大切
ここまでおすすめのチームビルディングゲームや企業の成功事例を紹介しましたが、やって終わりでなく、その体験や学びを残すことも大切です。
例えばイベントの様子や参加者の感想、印象に残ったエピソードなどを社内報やイントラで記事としてストックして共有します。そうすることで、次の取り組みの参考になるだけでなく、組織として大切にしたい価値観や行動を可視化でき、文化づくりの一つにもなります。
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