【事例100選付き】伝わる職場スローガンを作る4つのステップとは?

職場スローガンとは、企業や組織が自社の理念や目的、価値観をわかりやすい一言で表現したものです。
社員の心に響き、組織の指針となる合言葉であり、社外に対しては企業のブランドメッセージとして機能します。本記事では、伝わる職場スローガンの作り方と意識すべきポイント、そして有名企業のスローガン10選をご紹介します。
また、上場企業100社分のMVVやスローガン、経営理念などをまとめたシートを作成しましたので、こちらもご活用ください。

職場スローガンとは
職場スローガンとは、企業の理念や事業の目的をわかりやすい印象的な言葉で表現したもので、よくMVVSS(ミッション・ビジョン・バリュー・スピリット・スローガン)と言われるもののひとつです。
職場スローガンの役割としては、社員に企業理念を浸透させることや価値観を示す合言葉としての役割があり、組織の一体感を高める効果があります。また、社外に対して自社の特徴や目指す方向性をわかりやすく伝える役割もあります。
ミッション・ビジョン・バリュー・スピリットとの違い

次に、それぞれの言葉の違いを解説します。
ミッション(Mission)
企業が「日々果たすべき使命」を示すもので、過去・現在・未来を通じて常に取り組むべき根幹的な目的や役割を明確にします。
ビジョン(Vision)
ミッションを遂行し続けることで「実現したい未来」を描いたものです。将来的に到達したい理想やゴールを示し、組織が向かう方向性を定めます。
バリュー(Value)
自社が提供する約束や強みを明文化したものです。商品・サービスや企業活動を通じて、ステークホルダーにどのような価値をもたらすかを示します。
スピリット(Spirit)
「大切にすべき精神」を指し、日々行動するときの指針や姿勢を示します。企業のカルチャーを支える根本的な考え方とも言えます。
スローガン(Slogan)
ミッション・ビジョン・バリュー・スピリットを一言で表した合言葉であり、企業やブランドの旗印となる存在です。組織や顧客が共有するキーワードとして機能します。
伝わる職場スローガンを作る5つのポイント
次に、職場スローガンを作るときに押さえておきたいポイントを5つ紹介します。これらのポイントを意識して、自社にふさわしい魅力的なスローガンを生み出しましょう。
1.目的を明確にする
2.MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と結びつける
3.覚えやすくシンプルな表現にする
4.オリジナリティをもたせる
5.普遍性を持たせる
目的を明確にする
まずはスローガンを作る目的を明確にしましょう。スローガンには必ず「何のためにそれを掲げるか」という目的が存在します。よって、スローガンの作成に取り掛かる前に、「このスローガンに何を達成したいのか」を経営陣や関係者でしっかり擦り合わせましょう。
例)
・社員に経営理念を浸透させたい
・社会に向けた活動姿勢を示したい
また、これらの目的によってスローガンに盛り込む内容や訴求対象も変わってきます。誰に届けるメッセージなのか(顧客・取引先・従業員など)というターゲットをイメージして、それに合わせた言葉を選びましょう。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と結びつける
伝わるスローガンの多くは、企業のMVVと強く結びついています。スローガン単体がどれだけ良くても、企業の根幹にある理念や価値観とズレていては意味がありません。
会社が掲げる使命や将来像、大切にする価値観を洗い出し、それらを象徴する言葉をスローガンに盛り込むように意識しましょう。
MVVと一貫したスローガンは、社内だけでなく社外に対してもメッセージの信憑性が高まり、伝わりやすくなります。
覚えやすくシンプルな表現にする
スローガンは短く、覚えやすい表現であることが重要です。一読して意味が伝わる簡潔さを心がけましょう。
例えば、Nike(ナイキ)の有名なスローガン「Just Do It」はたった3語ですが、「さぁやろう!」という力強いメッセージが伝わってきます。
またわかりやすい言葉選びも大切です。抽象的な表現より、具体的で生活風景が浮かんでくる表現の方が多くの人に響きやすく、記憶にも残ります。社内向けなら、経営陣や従業員が日頃から使っている言葉を盛り込むのも良いでしょう。
オリジナリティをもたせる
オリジナリティ(独自性)とは、その会社ならではの個性や強みが感じられることです。
他社のスローガンと入れ替えても通じてしまうようなありきたりな表現では、自社らしさを伝えることができません。オリジナリティを持たせ、記憶に残るようなスローガンにしていくことが大事です。
また、従業員の記憶に残れば日常業務の最中にもスローガンを意識して行動してもらえる可能性が高まるため、特に意識しておきたいポイントです。
普遍性をもたせる
普遍性とは、時代や事業を取り巻く環境が変わっても色褪せない価値を持つことです。オリジナリティとは正反対の要素ではありますが、優れたスローガンにはこの2つがバランスよく含まれています。
いわゆる流行に乗せすぎた言葉や一時的な目標だけを取り入れたスローガンは、一時的な盛り上がりをみせるかもしれませんが、すぐに陳腐化して長続きしない可能性があります。
他社の事例も参考にしながら、自社のスローガンに唯一無二の輝きを持たせましょう。
有名企業のスローガン例8選
ここからは、誰もが知る有名企業のスローガンを10社分紹介します。
実際に聞いたことのあるフレーズが多いかと思いますが、自社の職場スローガンを考えるときのヒントにしてください。
経営理念の事例をお探しの方はこちらをご覧ください。

「あなたと、コンビに、ファミリーマート」株式会社ファミリーマート

ただ物を買う場所ではなく、地域の一員としてお客様と「コンビ(=コンビを組んで)」になり、家族のような存在を目指すという想いが込められています。「コンビニエンスストアの機能」と「お客様との共存」の二つの意味がかけられています。
URL:https://www.family.co.jp/company/familymart/idea.html
「ココロも満タンに コスモ石油」コスモエネルギーホールディングス株式会社

ガソリンスタンドで給油する際の定番フレーズ「満タンで」をもじり、お客様の心まで満たす存在でありたいとの願いを表現しています。単にエネルギー(燃料)を供給するだけでなく、人々の豊かな暮らしに貢献する企業であることを示し、経営理念から導かれた価値観を体現したスローガンです。
URL:https://ceh.cosmo-oil.co.jp/ad/mantan.html
「お口の恋人」株式会社ロッテ

ガムやチョコレートで知られるロッテが、自社の商品を「恋人」にたとえて愛着を表現したユニークな例です。
お菓子・アイスメーカーのロッテは、ドイツの文豪・ゲーテによる名作「若きウェルテルの悩み」より、社名とスローガンを作成しました。永遠の恋人とも表現される登場人物・シャルロッテのように、多くの人から何時までも愛される存在でありたいという想いが伝わるスローガンです。
URL:https://www.lotte.co.jp/corporate/about/philosophy/
「いつでも、ふぅ。AGF」味の素AGF株式会社

味の素AGFでは、「味の素ゼネラルフーヅ」の頭文字を取った表記を織り交ぜ、宣伝も兼ねて広く認知させるスローガンづくりをしています。
2015年に中期計画ビジョンにあわせて新しく発表された、シンプルかつ分かりやすいスローガンです。それ以前は「コーヒーギフトはAGF」というスローガンでした。企業が市場でどういったポジションを取っていきたいのか、スローガンに現れていることがわかります。
URL:https://www.agf.co.jp/company/philosophy.html
「新製品が安いケーズデンキ」株式会社ケーズホールディングス

その名の通り「新製品を安く提供する」姿勢を全面に打ち出した、非常にストレートなメッセージと言えます。多くの競合店がポイント制度を採用する中、ケーズデンキは値引きで直接お客様に還元する方針を取り差別化してきました。
シンプルながら自社の強み(価格訴求)を明確に伝える良い事例です。
URL:https://www.ksdenki.co.jp/company/vision/index.html
『尊重しよう「個性と可能性」 「やらせてみよう 任せてみよう」が成長への第一歩』三菱マテリアル株式会社 人材開発センター
三菱マテリアルでは、社内の人材開発センタ-が主導して「社会的責任」「法令遵守」「多様な人材活用」の基本的な3原則を盛り込んだ職場スローガンを作っています。
持続的成長実現の基礎である人材を尊重している、人的資本経営の観点があるからこそのスローガンだと言えるでしょう。
URL:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/info/2018/2018-1119.html
「Inspire the Next」 日立グループ(株式会社日立製作所)
「未来にひらめきを与えよ」という意味合いの英語フレーズで、先端技術やソリューションで次代を切り拓くという日立のビジョンを表しています。
豊かな人間生活と持続可能な社会の実現に向け、日立が絶えず新たな息吹(Inspiration)をもたらし続ける決意と、環境問題や社会課題へ取り組み続ける姿勢も含めて表現しています。
URL:https://www.hitachi.co.jp/about/corporate/identity/details.html
「水と生きる」サントリーホールディングス株式会社
良質な水と自然の恵みを未来に伝えていくことを掲げており、「水と生きる」という言葉にその決意を表しています。
また清らかな水を守り育む環境活動への取り組み姿勢も示しており、サントリーのブランドイメージを象徴するフレーズとなっています。
URL:https://www.suntory.co.jp/company/philosophy/
スローガンを職場に浸透させる方法
せっかく良い職場スローガンを作っても、それが社員に浸透し実践されなければ意味がありません。
最後に、完成したスローガンを社内に浸透させ、企業文化の一部として根付かせるための方法を紹介します。
社内報を活用してスローガンを社員に周知する
例えば、社内報の目立つ位置にスローガンを乗せておくと、従業員は繰り返し目にすることができます。
また、効果的な施策としては、スローガン策定の背景や実際に作成している過程、込められた思いを発信して、社内報のコンテンツにするということです。単にスローガンの文字を覚えさせるのではなく、
- スローガンにはどんな目的や狙いがあるのか
- なぜそのスローガンになったのか
- 誰のどんな意味や思いがこめられているのか
などを丁寧に共有することで、従業員はスローガンに対して腹落ちすることができ、日々の行動でも体現しやすくなります。
朝礼や全体集会で唱和する
唱和は昭和的なイメージがあるかもしれませんが、朝礼や全体会議でスローガンを唱和したり確認することは非常に効果的です。
毎日の朝礼でみんなで声に出して復唱すれば、スローガンの認知率は飛躍的に高まりますし、組織全体の士気向上にも繋がります。
GMO NIKKO株式会社では、GMOイズムにある「スピリットベンチャー宣言」を全員で唱和をされています。

研修のプログラムに入れる
新人研修や管理職研修のプログラムにスローガンに関するセッションを組み込むことも効果的です。
新人にはスローガン策定の背景や意味を教え、自社の価値観を刷り込む。管理職にはスローガンを現場でどう体現するかを研修で議論してもらう、といった形です。
さらには、スローガンを掲げた社内キャンペーン(例えば安全週間や品質強化月間のスローガンなど)を展開し、体現したエピソードの数を部署間で競うのも一体感醸成につながります
経営者や管理職が自ら率先して体現する
そして何よりも重要なのが、経営者や管理職が自ら率先してスローガンを体現した行動をすることです。
トップが口先だけでなく日々の意思決定や発言でスローガを体現していれば、自然と社員も行動するようになります。逆に上層部がスローガンと矛盾する行動をしていては、どんな施策も浸透しません。
全社で一丸となってスローガンを実践する雰囲気を醸成することが大切です。
職場スローガンで企業価値を高めよう
職場スローガンは単なる飾りの言葉ではなく、使い方次第で企業の顔となり得る重要なメッセージです。
優れたスローガンは企業の理念や目標を象徴し、人々の心に残る力を持っています。そしてそのスローガンを社内外に浸透させ、一貫性のある発信を続けることで、企業の価値観やブランドが強固なものとなり、ひいては企業価値の向上につながります
ぜひ本記事で紹介したポイントや事例を参考に、自社にふさわしい職場スローガンを作成し、社内文化として浸透させましょう。
【無料】上場企業100社のスローガンまとめ集

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社内へスローガンを浸透させるならourly

ourlyは、”読まれる”ことを重視した社内報で、シンプルなUI/UXが特徴です。
また閲覧率や読了率(記事がどこまで読まれているか)などの豊富な分析ができるので、実際にメッセージが届いているのかを振り返ることもでるので、効率的なスローガンや理念浸透、文化醸成を実現します。