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細かい行動に文化が滲み出る。フラーの「会社を好きになってもらうためのコミュニケーション」

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社内コミュニケーションの課題として、毎回といっていいほどランクインされる拠点間コミュニケーション問題。

  • 拠点同士がライバル関係のようになってしまう
  • 拠点間でお互いが何をしているか把握できていない
  • 拠点によってモチベーションが異なる

会社によりその課題はさまざまです。

今回は、柏の葉と新潟の二本社体制を取りながら、規模を拡大し続けるフラー株式会社さんを取材させていただきました。

2020年9月から社長として社内コミュニケーション施策を繰り広げている山﨑様、またそれを人事広報の統括マネージャーとして近くで支え続ける坂詰様のお2人が語る、拠点間コミュニケーションの秘訣、一挙大公開です。

この企画は、実際の企業様にインナーコミュニケーションなどに関する施策を取材し、紹介する目的で実施しております。

その他の企業事例はこちらからご覧ください。

インタビュイー:
山﨑 将司
1988年生。新潟県出身。新潟県立新潟高校、千葉大学工学部デザイン学科卒業。卒業後は、富士通にてBtoBプロジェクトのUIデザイナーを担当し、 国際的なプロダクトデザイン賞であるiF DESIGN AWARDを受賞。2015年3月にフラーに参画し、執行役員CDO(最高デザイン責任者 Chief Design Officer) 、執行役員COO(最高執行責任者 Chief Operating Officer)を経て、2020年9月代表取締役社長に就任。ユメは世界のデザインに対する価値基準の底上げをすること。

坂詰 将也
1988年生。新潟県出身。2016年に新潟県にUターンし、2017年1月にフラーに転職。新潟拠点の立ち上げを担当し、2018年1月から人事広報グループに異動。現在は採用業務をメインで担当しながら、オンボーディングの制度設計・運用業務や、新たな地方拠点の立ち上げなどにも関わる。ユメは、自分の住みたい場所で好きな仕事ができる世界を創ること。

フラー株式会社について: https://www.fuller-inc.com/

目次

細かい部分に気も遣い、行動で見せる「拠点平等」

−−御社は日本でも珍しく、二本社体制とされていますよね。拠点同士のコミュニケーション向上・モチベーションの統一のために何かおこなっている施策などはございますか。

写真左から、坂詰さん、山崎さん

(山﨑)
そうですね、いろいろあるとは思うのですが、一番大きいのは、拠点平等を言い続けることですかね。

多くの方が言い続けることの大切さを説いていらっしゃると思うのですが、本当に「拠点平等」に関してはしつこいほど言い続けています。

例えば、会議の会話1つを取り上げてみてもそうです。フィードバックでは常に、その施策って新潟拠点の人はどう感じると思う? 柏の葉の人はどう感じると思う? というような話をします。これをずっと続けてると、勝手にみんなの頭のなかにも刷り込まれていくんですね、「拠点平等」の考えが。

あとは少し細かいのですが、全社会議などは、どちらかの拠点からではなく、家から参加するようにしています。どちらかのオフィスから参加すると、どちらかに偏ってるように見える気がしているからです。

新潟だからできない仕事、柏の葉だからできない仕事、というのもなくすようにしています。新潟拠点の人にも、柏の葉の採用をみてもらったり、単純に能力と適性で見てプロジェクトアサインをしていますね。元々デザイナーであったこともあって、メンバーの考え・組織をデザインしていくという感覚に近いのかもしれません。

帰属意識をどこに向かせるか? 事業や拠点ではなく「会社」に

(坂詰)
山﨑の拠点平等という言葉に信頼がある理由は、山﨑が言っているだけではなく体現しているからだと思うんです。

全社会議のときの各拠点のトピックのバランスも、どちらに偏ることがないように気を使ってるのもわかりますし、山﨑がまだ社長じゃないときにも、ことあるごとに出張で新潟にも来てくれていました。

いまは拠点の話をしていましたが、特に山﨑が社長になってから、帰属意識を会社に向けさせるということに注力してくれているように感じています。

部門を統合したり、名称を変えたり、という組織編成の変更もしていますし、毎週月曜日朝に全社朝会も始めました。

そのおかげで、従業員規模が100人を超えていくなかでも、「日々会社で何が行われているかわからない」という声はあまりあがっていないように感じています。

事業への帰属意識、拠点への帰属意識、ではなく会社への帰属意識を生むために、言い続けているし、行動し続けているんだなと思っていますね。僕たちもずっとそういう行動を見続けていると、やっぱり腹落ちしてくるんですよね。

リーダーの細かい行動ひとつひとつが文化を作る

(坂詰)
ちょっと話は変わるのですが、ひとつひとつの細かい行動が積み重なって、文化になるんだな、というのを最近痛感しています。言い続けるという話もそうなのですが、例えば山﨑は社長になっても、

  • 打ち合わせに遅刻しない
  • メンバーと同じように働く(いわゆる社長出勤をしない)

という非常に細かい部分に気を遣っていると思います。やっぱりリーダーがしっかりと行動すると、それが組織としての当たり前になってくるんですよね。

毎日、メンバーが見えるところで日報を描き続けたりしているのも、山﨑だからできる継続力だなと思っています。

(山﨑)
改めて言われると恥ずかしいけど(笑)

でも、社長だからこそ気を付けている部分はありますね。社長が何やっているか分からないのって嫌じゃないですか。だから全メンバーが見えるところで日報を書いています。見てもらうことが重要なのではなく、見えているところに書いているのが重要だと思っています。

あとはメンバー同士の横の繋がりを作る目的で、部活動制度も弊社ではあるのですが、いろいろな部活に顔を出すようにしています。あとは組織横断のプロジェクトを作った場合は、自分が介入したり。口だけではなく、自分自身も行動で示せるように意識して動いていますね。

リモートワーク時代のオフィスは、みんなが集まる場所

−−2拠点の本社に続き、御社は長岡にも拠点を構えていますよね。今後リモートワーク化していく中で拠点(オフィス)を持つことはリスクだと考える企業の方も多いようですが、御社はどうお考えですか

(山﨑)
僕は、今後オフィスは仕事だけをする場でなくてもいいのかなと思っています。会社にくる理由が

  • コーヒーを飲みたくなったから午後から出社
  • みんなとゲームをしたいから、仕事後に集まるために出社

というようなケースでもいいと思うんです。

今までの「仕事をするためのオフィス」という考え方に縛られる必要はもうないと思っていて、メンバーの心理的安全性のためにオフィスを構えているというようなイメージです。

ただそういう変化を受けて、今まで以上にリモートでも仕事を楽しめるような会社にする努力はしています。リモートだと新しい人がコミュニケーションがどうしても取りにくくなってしまうと思うので、新しい人ほど気持ちよく働ける会社が大事だと思っています。積極的に組織の改善点を聞いたり、オンボーディングでは、多くのマネージャーを巻き込んでコミュニケーションがとれる形にしています。

全力で会社に貢献する。明日も仕事がしたいという環境を作る。

−−いつもインタビューの最後にお伺いしているのですが、最後にお2人にとっての「働きがい」はなんでしょうか

(坂詰)
働きがいですか……難しいですね(笑)

そうですね、僕の働きがいは経営に資するために、とにかく本気でやり続けることだと思います。お給料をもらっているわけなのでその分の活躍・それ以上の活躍をしていきたいと考えています。

(山﨑)
僕にとっての働きがいは、「明日も仕事をやりたいな」とメンバーに思ってもらえるような組織をつくることですね。「明日行きたくなる会社」にすることを心がけているのですが、コロナもあってなかなか難しいんですよね(笑)

なので、明日も仕事をしたい状況を作ることを心がけています。


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この記事を書いた人

Nozomu Iinoのアバター Nozomu Iino ourly株式会社 執行役員CMO

ourly magazine編集長。
業界No.1のAI特化型メディア『Ledge.ai』元編集長。
大手メーカーでユーザビリティエンジニアに従事したのち、株式会社ビットエーに入社しAI関連の新規事業の立ち上げを行う。
新規事業のチームを株式会社レッジとして子会社化し、執行役員に就任。新規商材の開発や事業のグロースに携わる。
現在はエグゼホールディングスにて新規事業開発の業務に従事。

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