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ビジョンドリブンには、言葉だけでは足りない。リーダーの体現が重要

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新型コロナウイルスによって、働き方やビジネス構造が変わる企業も多い中、会社の方向性を今まで以上に従業員に強く伝える必要性が高まっています。その施策として、ミッション・ビジョン・バリューの策定や浸透などに力を注いでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。ただ、浸透や文化などを伝えていくのは難しい……。

そこで、インナーコニュニケーションに関する情報を発信するメディア「ourly magazine.」を運営する弊社では、実際の企業様にインナーコミュニケーションなどに関する施策を取材し、紹介する企画を行っております。

第1回となる今回は、株式会社InsightTechの代表取締役社長の伊藤様に、ビジョンドリブンで企業を動かす極意について、伺ってきました。

その他の企業事例はこちらからご覧ください。

インタビュイー:伊藤 友博様
早稲田大学院建設工学修了、三菱総合研究所に入社。
ビッグデータマーケティング、AI(人工知能)を活用した新事業開発を牽引。2017年株式会社Insighttechに代表取締役社長として参画。
株式会社InsightTech

目次

本当にビジョンドリブンになっているか? 細かいぐらいにビジョンとの結びつきを意識

ーー今回は、ビジョンドリブンな組織な作り方について伺いたいのですが。

ありがとうございます。まずはその説明の前に、私たちのビジョンについてお話させてください。

 

 

私たちは「声が届く世の中を創る」というビジョン・ミッションを持っています。会社としては、ある観点で見れば、ユーザーボイスの解析をAIでやっていたり、「不満買取センター」を運営していたり、AIのSaaSプロダクトの開発をしていたりといろいろな側面があるのですが、そういった事業内容で自社を説明することはあまりなくてですね。ビジョン・ミッションを達成するために、いくつもの事業が必要という考えでやっています。

ビジョンを組織に浸透させる方法は、やはりそれが当たり前になる状況をいかに作れるかだと思っています。例えば特殊なことではないのですが、とにかく言い続けるということ。例えば弊社であれば、月1回で月例会議をやっていて、その中で私がしゃべるパートがあるのですが、毎回ビジョンに紐づけた話をします。

案件を選ぶ際もビジョンに沿っているかどうかで判断をしますし、たとえばプレスリリースひとつにしても、なぜこれをやることでビジョンの達成に紐づくのか、という観点は絶対に入れますし、伝えるようにしています。

言葉で語るのは容易。だから、社長自身が体現するべき。

ーートップダウンでビジョンをインストールしていくような形なのでしょうか?

ちょっと感覚は違いますね。トップダウンになってしまってはいけないとも思っています。なのでトップダウンではなく、トップリードという感覚です。

これって勘違いされやすいのですが、ビジョンは押し付けるのはダメなんです。内容の良し悪しによらず、押し付けると毛嫌いする人は必ずいます。なので、「僕らはこういうゴールだよね? あってるよね?」という瞬間や気付きをいかに作っていけるかということが大事になります。

なので、言葉にすることも大事なのですが、それ以上に行動で示すことを重要視しています。

ビジョンというのはストーリーとして語り、示すのが大事だと思っています。体現化された事例などで共有するイメージです。そのためには、会社の中での一番の体現者が社長であるべきだと考えています。ビジョンに合わせたときに、社長自身が一番のコンテンツになるような形です。

それを続けていくうちに「あ、これが自分たちの勝ちパターンなんだな」と従業員が理解してくれるようになります。

コミュニケーターをどう増やすか。横串で動かないといけない状況を無理やり作る

ーーすごくうまくいっているようにも聞こえるのですが、御社の現状の課題ってあるんですか?

もちろんあります。コミュニケーションの観点では、コロナによって弊社もリモートワークメインになり、急激に縦割りが進んでしまったという感覚があります。

その解消のために、横串のプロジェクトをいくつか作りました。『3ヶ月でプロダクトを作る!』とか、そういったテーマでプロジェクトチームを作るイメージです。もちろんコミュニケーション観点だけではなく、ビジネス戦略ともつながった形ですけどね。

立ち上げただけではなく、しっかりと動くように私が全てのプロジェクトにオーナーとして参加しました。これも先ほどの話と繋げると、自身で体現するということですね。

結果としては、横同士のコミュニケーションが増えただけではなく、コロナ禍において2つのSaaSをローンチまで作り上げることができました。

横同士をつなげられるブリッジ人材の役割ってすごく重要で。そういう人たちをどう育てるかは、ビジョンドリブンで動くためには必要な要素だと思っています。

といっても、一人ひとり大事なことや気持ちいいことは違うので、どう動けば琴線に触れられるのかということを意識したコミュニケーションをとることや、その翻訳が大事です。

今回はある程度私が主体となって無理やり横串で動かないといけない状況を作ってうまくいきましたが、通常のプロジェクトの中では、各々の動機付けのポイントをしっかり作ることが必要になります。そういったことができるブリッジ人材を育てるためにはある程度経験と時間が必要になる気もします。

自分たちの力で不可能を可能に

ーー自発的に組織はビジョンドリブンにならない。そのために必ず誰かがリードしないといけない。当たり前ですが、多くの企業ができていないことを、改めて認識しました。
最後に、この企画ではみなさんに聞いているのですが、伊藤さんにとって働きがいとはなんでしょうか?

いきなり、難しい質問になりましたね……笑

そうですね。やれなくて当たり前だったことを、自分たちの力でできるようになることでしょうか。

例えば弊社の「不満買取センター」。新規事業などでは、誰もが「日常の小さな不満からビジネスができる」と言っていますが、それを実現する手段がありませんでした。

私たちの事業によって私たちにしかできない形を創るプロセスをみんなと共有できていることが嬉しいです。楽ではない道のりですが、だからこそビジョンドリブンで意志を持って進んでいければと思っています。

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この記事を書いた人

Nozomu Iinoのアバター Nozomu Iino ourly株式会社 執行役員CMO

ourly magazine編集長。
業界No.1のAI特化型メディア『Ledge.ai』元編集長。
大手メーカーでユーザビリティエンジニアに従事したのち、株式会社ビットエーに入社しAI関連の新規事業の立ち上げを行う。
新規事業のチームを株式会社レッジとして子会社化し、執行役員に就任。新規商材の開発や事業のグロースに携わる。
現在はエグゼホールディングスにて新規事業開発の業務に従事。

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