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人は資源ではなく資本だ。人的資本のプロが語るこれからの時代に必要なレバレッジ型マネジメント

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人的資本は、人“が”資本という従来の考え方以上に、人“の持つ経験やスキルといった”資本という考え方で、企業はいかに人が持つ資本を最大化できるか。がこれからの時代にはとても重要である。

そう語るのは、株式会社NEWONEの代表取締役社長であり2022年7月30日に「人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書」を出版した上林 周平さん。

人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書

上林さんは本書の冒頭で、時価総額世界トップ企業と日本企業を比べると、日本の多くの企業では人的資本を活かした経営やマネジメントができていないことを問題視をしています。
本編では、そもそも「人的資本」とは何かを読み解きながら、人的資本時代のリーダー像や、リーダーに求められる7つの能力について多くの具体例を用いて解説しています。

そこで今回は上林さんに、人的資本についての考え方やなぜ人的資本が重要視されているのか、その背景についてお話を伺いました。

インタビュイー:上林 周平
大阪大学人間科学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。
企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員から管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員から経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー
株式会社NEWONE:https://new-one.co.jp/
株式会社NEWONE公式Twitter:https://twitter.com/newone_inc
上林さんFacebook:https://www.facebook.com/shuhei.kambayashi

目次

人が資本の時代から人の持つ資本を考える時代に

ーーまずはじめに、書籍を出版しようと思った背景について教えてください。

5年前に働き方改革という言葉が出始めましたよね。本来の目的は多様で柔軟な働き方を個人が選択でき、働きがいもった個人を増やすために企業がさまざまな取り組みをすることでした。
そんななかで、2019年4月に残業時間の上限規制に関する法案が施行されました。

すると企業は、残業を無くすことに対する意識だけが強まってしまい、結果として従業員は柔軟な働き方ができなかったり、働きがいがなくなったりと本来の目的とはかけ離れた方向に走ってしまってる企業があることに違和感を感じていたんです。

人的資本とは、一人一人の持つ資本や能力をを最大限活かすという考え方で、一人一人がやりがいを感じてもらうということを目的としています。

具体的な開示内容こそ定まってないものの、金融庁は2023年度にも、人的資本に関する一部の情報を有価証券報告書に記載することを義務付ける方針を示すなど、欧米や米国に続き日本でも人的資本の情報開示をする流れが進んでいます。

本来一人一人の能力を最大化したりやりがいを感じてもらうことが人的資本の目的にもかかわらず、働き方改革のときと同じように企業は人的資本の情報を開示することが目的になってしまうのではと感じ、そうならないようにメッセージを発信する場として出版することにしました。

ーーそもそも人的資本とはどういう考え方なのでしょうか。

人的資本とは人“が”資本と捉えるのではなく、人“の持つ”資本を最大限活かすという考え方です。ここでいう人の持つ資本とは、知識・経験・スキル・人脈などにあたります。

資本と似た言葉として資源という言葉がありますが、資源は英語でリソースといい「消費するもの」なのに対して、資本はキャピタルで「投資したものに対してどれだけリターンがあるか」という考えです。

人的資本という言葉を聞くと、人“が”資本という考え方をする人が多いですが、人が資本という考え方だと、人を資源(=消費するもの)と捉える一面が含まれています。
 
先ほども説明しましたが、人的資本とは人“が”資本と捉えるのではなく、人“の持つ”資本を最大限活かす考え方です。
スキルや経験といった人の持つ資本は、レバレッジのかけ方や活かし方によっては何倍にも効果が出るので、あまり活躍してない人が違う部署に行ったら大活躍するということもよくあります。

そのため、本の中でも「人は消費する資源ではなく資本である」と強調させていただいています。

やりくり型は古い?レバレッジ型のマネジメントへ

ーー今後、人的資本の考え方が重要と言われているのはなぜですか。

昔は終身雇用でしたが、これからは自分のキャリアは自分で責任を持たないといけない時代。優秀な人材が世の中に潤沢にいるわけではなく、貴重な人材の取り合いの世界です。

会社として人的資本の考え方を持つということは、その人個人が持つポテンシャルに気づき、発揮させてあげ、本人の付加価値を高めてあげるということ。
そのため人的資本の考え方をしている会社はメンバーからしても、適切に充実感と能力向上をさせてくれる良い会社という印象になります。

また、高度成長期に多かった工場中心のビジネスモデルから、人の知的労働性やクリエイティビティが中心のビジネスモデルになり、ビジネスモデルの変化は今後もどんどん加速することでしょう。

そのなかで人的資本の考え方ができる企業は、新しいビジネスモデルを考える際や世の中の変化に対応しやすくなります。

ーー人的資本を活用する会社のリーダーやマネジメントに求められるあり方とはなんなのでしょうか。
特に、書籍でも説明があったやりくり型からレバレッジ型という部分について詳しくお聞きかせください。

これまでは今ある能力をどのように仕事に最適化するかというやりくり型のマネジメントが多かったのですが、これからはメンバーがもつ10の能力を動機付けによって20やそれ以上に変える、というレバレッジ型のマネジメントが大事です。

マネジメント層にメンバーへの動機付けをするよう求めると、よく「自分も成果出さないといけないのに、マネジメントもやったら大変だ」という意見をいただきます。

この場合、私はよく「今いるメンバーのポテンシャルが100%だとしたら、それぞれ何%出せてるんですか」とマネジメント層に聞くんですね。

そうすると、20%~80%くらいの幅で答える人が多い。プレイングマネージャーだと特に、自分も成果を出さないといけないのはわかります。
ただ、今いるメンバー全員のポテンシャルを90%にすれば全体として成果は出るはずなので、そのために時間を使う必要があるということを丁寧に説明するんです。

「自分が指示した通りにメンバーが動いてくれればいい」という考えのマネージャーのもとでは、メンバーは本来もつポテンシャルを発揮できず、マネージャー、メンバーどちらにとっても良くない状況になります。

個人、会社が主体的に人的資本を考えられる支援を

ーー「人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書」どんな人に読んでほしいですか?

メインとなるターゲットは管理職の方々です。
年間何千もの管理職の方にお会いするなかで、管理職はやりがいのある仕事なはずなのに、現場では板挟みになっていて大変な思いをしている人も多いと感じてました。

そういった人たちに武器を渡したいという意味も込めて、管理職や現場のマネージャーの人たちに読んで欲しいですね。

また、働き方改革のときもそうでしたが、新しい制度を取り入れる際は現場のメンバーから反対されることが多いですよね。
そのため人的情報開示はあくまで手段であって目的ではないという認識を、人事の方にもこの本を通して持ってもらいたいですし、この本を通して管理職や人事、現場の方々が仲間になってもらえるような共通認識ツールになればいいなと思っています。

ーー最後に、今後のNEWONEとしての取り組みや展望に関して教えてください。

この5年で組織と個人の関係性は徐々に対等になり、その流れは今後どんどん加速されていくと思っています。

そうなると個人としては自分の資本をより主体的に考えるようになり、会社としてもその人的資本をどう活用できるかという考えになるので、より良い関係性になると考えています。

ただ、それらの変化はそう簡単にできるものでもないのでNEWONEとして、個人に対してはキャリア意識の変革などを支援してますし、会社に対してはマネジメントのあり方を変えたり採用やオンボーディングの仕方を変えることを支援して、個人と会社の適切な関係性を築けるよう支援していきたいです。

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この記事を書いた人

Kenta Nakanishiのアバター Kenta Nakanishi ourly株式会社 マーケティングチームメンバー

ourlyのメディア担当。
12年間のサッカー経験を活かして前職ではスポーツメディアの運営に携わる。
その経験を活かしてourlyのメディア担当としてourly Mag.とourlyの成長に全力コミット中。

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