【マインドPJ#3開催】‘前向き思考’とは「逆によかった!」-松尾大輔さん-
前向き思考とは
皆さん、お疲れ様です。エンタープライズ事業本部の松尾です。マインドPJメンバーから、マインド講話の依頼が来た時に、何のマインドかな、と思ったら「前向き思考」で、またか!となりました笑。
というのも、他にも3つほどマインドマイスターを持っているんですが、毎回登壇依頼が来るのは前向き思考なんですよね。社内でも、それくらい前向き思考といったら松尾、とポジショニングされているみたいなので、是非この機会に「前向き思考のマイスターを取る人ってどんな意識や行動が伴っているのか」、ということの感覚を掴んでもらえればと思っております。
それでは、宜しくお願い致します。
まず、前向き思考について、重要な3つの概念をご紹介します。
1.前向き思考は楽観主義のことではない
:ポジティブ・ネガティブの話ではないということです。楽観主義だからといって前向き思考とは限らず、その逆も然りです。悲観主義は悪いことではないですし、むしろ歴代の偉人には悲観主義者が多いなんて話もあります。重要なのは、後ろ向きになって「何も変えない」という状況から、前向きに「どう変えていくか」の転換であるということです。
2.必要なのはイシューと感情の分離
:感情は一旦切り離して、何の課題をどう解決していかなければいけないか?という事にフォーカスしていくことが必要だということです。感情を無視するとか、捨てるといった話ではなく、感情をコントロール出来るようになることが重要です。
3.自分なりの切り替えスイッチを持つこと
:上記で説明した、イシューと感情の分離を行う上で、オリジナルの「切り替えスイッチ・キーワード」を持つことが大いに有効です。「逆に良かった」「ツイてるツイてる」などです。
松尾大輔さんにとっての前向き思考
次に、上記の3概念を前提として、私(松尾大輔)にとっての前向き思考をより具体的にお話ししていきます。前提として、成長へのプライド、自分への矢印は、自分との向き合い方が中心の考え方ですが、前向き思考は相手がいることを全体とした、外に向けた考え方が要素として入ってきます。
早速ですが、私は前向き思考を「自分と相手を仲間にする魔法」と捉えています。次のようなシーン、よくありませんでしょうか?PJ上でうまく行かないことがあった時、「何でこのPLこういう指示しかしないんだろう」「PLが言っていることは分かるけど、納得は出来ないな」とか。これはお互いに矢印を向け合っているときに起きる事象です。こういったときは、互いに矢印を向け合うのではなく、解決すべき方向にベクトルを共通設定すればよいのです。じゃあ、それをどうするか、という話になるかと思いますが、ここで「前向き思考スイッチ」が必要になってくるんです。
一例として、私にとっての前向き思考スイッチは「逆によかった!」です。前職時代、そして今もですが、どんな問題や難題が発生しても「今問題が浮き彫りになって、逆によかったですね!」「こんなアイデアに繋がって逆によかったじゃないですか!」と周囲にいい続けてきました。気付いたら、LINEスタンプにもなっていました笑。
「逆によかったね」という言葉で、相手も「そうだな、良かった、だとしたら次はどこに向けて進んでいこうか」という状態変容が起き、ベクトルの共通化が図れるんです。繰り返しになりますが、解決をして、ゴールを再設定しなければいけない、という変容が起きることで、場のコンテキストが変わり、物事が前進します。場の雰囲気を変える上で、自身の前向き思考スイッチを持つ事が非常に有効です。
もう一つ、例えば「ありがとうございます!」も、前向きスイッチとして有効です。キツい事を言われたり、間違った事を自覚した時に、咄嗟にありがとうございます!と言ってみると、指摘した側もポジティブな気持ちになります。それ以上詰めても意味がないので、場の空気も変わり、「じゃあどうしようか」という議論に繋がることが多いんです。皆さんも、是非自身の前向きスイッチを見つけてみてください。
質疑応答
Q1.前向き思考の弊害はありますか?(無理に前向き思考になろうとすることの精神的負荷や、前向き思考と現実との乖離など)
A1.自分を騙すような形だと、どんどん心理的に辛くなってしまうので、ムカついた感情や怒りの感情は大事にしつつ、変化の起点としてスイッチを押せるようになることが大事です。私もいまでも、そういった負の感情は無視せず、仲の良い友人に話すなどして解消してますよ笑。
Q2.気持ちが落ち込んだら、パフォーマンス・生産性が明らかに下がってしまう瞬間が多いのですが、松尾さんはそういったシーンだったら、どのように前向き思考の考え方を適用させますでしょうか?
A2.前向き思考というよりは、別のマインドが必要になってくるかと思います。前向き思考は相手と自分を変えるための魔法で、起点を創るまでの考え方と認識していただくことがいいかと思います。
最後に
自分自身の感情理解・コントロールをする、というよりは、相手の感情を理解することに務めた方が前向きスイッチは使えるようになると思っています。何かトラブル / 課題が発生した際に自分が我慢するのではなく、「何でこの人こんなに怒っているんだろう」「不機嫌そうだな」とかを理解した上で、適切な前向きスイッチを押せるようになることが重要です。それは、簡単に見つかるものではないので、色んな前向きスイッチをトライ&エラーで検証していくことがプロセスとして必要になってきます。