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組織で相互理解を深めるには?離職を防いで生産性を向上させる方法

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相互理解とは、互いの考え・価値観・発言の意図・目標などを理解し合うことを意味します。ビジネスシーンに於いての相互理解は仕事を進めやすくすることにつながるでしょう。

近年、新型コロナウィルスの影響によりリモートワークの普及が進み、コミュニケーションの形式も変化しています。これにつれて相互理解の難易度は上がっているのです。

この記事では、組織において相互理解が重要な理由と、相互理解を深める方法について、施策・ツール・ゲームの3つの観点から解説します。

目次

相互理解とは

相互理解とは、互いの考え・価値観・発言の意図・目標などを理解し合うことを意味します。ビジネスシーンにおける相互理解は、上司・同僚・部下・取引先とスムーズなコミュニケーションを構築し、仕事をやりやすくするために必須の項目です。ただお互いが持ち得る情報を交換・共有するだけでなく、狙いや意図まで理解する姿勢を見せることで、良好なパートナーシップを築きやすくなるでしょう。

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相互理解が注目されている背景

(引用:en 人事のミカタ,「退職理由のホンネと建前[2022年版] ~転職者の2人に1人は、ホンネを伝えていない!」,<https://partners.en-japan.com/special/220124/>, 2022年9月閲覧)

エン・ジャパンが2022年に行った調査によると、ホンネの退職理由第1位は「人間関係が悪かった」でした。

この退職理由の背景には、部下が「上司・経営者の仕事の仕方」を明確に理解できていないことや、逆に上司が「部下の仕事や性格」を理解できていなことが挙げられます。

つまり、上司と部下のコミュニケーション不足、情報共有不足が原因とされる退職理由であり、ここでも相互理解が欠けていることが分かるのです。また、時に相互理解の不足は、ハラスメントという形で顕在化し、退職の動機となります。退職が相次ぐと採用コストや教育コストが増大するため、収益に悪影響を与えるのは当然です。

退職の増加は、周りの社員に与えるネガティブな影響も大きいため、相互理解の徹底による従業員満足度向上を図る必要があるでしょう。

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相互理解の不足による弊害

モチベーション低下

相互理解が不足している職場では、従業員同士がお互いに何をやっているのか分からず不満が募り、全体としてモチベーションが下がります

特に上司と部下との間における相互理解の不足は、部下の不満として表れやすいです。例えば、「評価されていると感じない」「仕事を押し付けてくる」「自分ばかり忙しい」といった不満が挙げられます。

こうした不満の蓄積で、人間関係がギスギスしやすくなり、居心地のよい会社ではなくなってしまうでしょう。退職率が上がることも想定されます。

コミュニケーションの齟齬の発生

相互理解が不足していると、コミュニケーションの齟齬が発生しやすくなります。

上司・部下間においては、仕事のやり取りで手違いが発生する可能性が高いです。例えば、頼んだはずの仕事ができていなかったり、仕事の優先順位が前後してしまったりといった事態が起こるでしょう。

チーム間・部門間においても、的確な情報共有ができずに、ミスコミュニケーションによるやり直しが発生したり、プロジェクトが失敗に終わったりするケースもあります。

このように相互理解の不足は、業務パフォーマンスに影響します。そのため、社外からの評判も下げやすく、ネガティブな口コミが出回ってしまう可能性も否定できません。

相互理解を深めるメリット

報告・連絡・相談が活発になる

相互理解が深まると、信頼関係が構築され、部下の報告・連絡・相談が活発になります。

これにより上司は、まだ仕事のミスも多い部下の仕事を細かくチェックすることができ、トラブルが発生しにくくなります。

その際に発生するフィードバックに対しても、部下は素直に向き合いやすくなり、最終的には若手でもチャレンジしやすい風土の構築につながるでしょう。

モチベーション向上

コミュニケーションが活性化し、部下のモチベーションが向上します。

特に、上司が部下の目標設定をしている体制であれば、部下ごとに適切なレベルの目標を設定できるようになります。これは目標を与えられた部下のモチベーションだけでなく、成長にも好影響を与えるでしょう。

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心理的安全性が高まる

働きやすい人間関係が構築され、心理的安全性が高まります。

例えば相互理解によって、上司は部下の現状の能力・知識の度合いを知ることができます。これによって、部下を成長させるような適切な目標設定を行えるようになるのです。

「自分のことを分かってもらえている」という安心感から、定着率が向上する効果も期待できます。

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互いをフォローし合うチームになる

チーム内で相互理解が深まると、お互いをフォローし合うチームになれるでしょう。

単に仕事量を補完し合うだけでなく、メンバーの得意・不得意の理解から効率的に仕事を進めることができるようになります。

また、多方面からフラットな会話参画が生まれるため、議論も活性化します。結果として思わぬアイディアが生まれたり、業務効率改善のヒントが見いだせたりすることもあるでしょう。

【資料】エンゲージメント向上に繋げる社内コミュニケーション施策の設計方法

社内コミュニケーションの活性化は、組織にあった施策を適切に行い続けることで実現します。しかし、組織にあった施策を選ぶことは難しく、成果も見えづらいため、活性化に成功する企業は多くはありません。

そこで弊メディアでは、「自社にあった社内コミュニケーション施策の選び方」、「施策設計方法」「活用事例」をまとめた資料を作成しました。

組織の離職率やエンゲージメントスコア、理念・文化の浸透にお悩みの方は是非ご覧ください。

資料はこちら:https://ourly.jp/download_internalcommunication/

相互理解を深めるおすすめの施策

相互理解を深めるための方法を紹介します。

1on1ミーティング

1on1ミーティングとは、上司と部下がマンツーマンでおこなう面談です。

人事査定・賞与査定時の評価面談とは異なり、部下側の意見を吸い上げるのが目的のミーティングだとイメージするのがよいでしょう。

理解度に応じて研修やeラーニングの内容サポートをおこなったり、プロジェクト進行に対する疑問・質問・不満などをヒアリングするのがおすすめです。

また、ときには業務外のことにまで話を広げ、趣味・余暇の過ごし方・体調管理・人間関係などを聞くのもよいでしょう。上司側の情報や本音も提示し、一方的なヒアリングだけに留まらず、相互理解を意識することがポイントです。

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フリーアドレス制度

フリーアドレス制度とは、固定の自席を用意せず、その日ごとに作業スペースを変える制度です。

くじ引きのように完全ランダムで席を配置するシステムを採用することで、社内のさまざまな人とコミュニケーションする機会が生まれるでしょう。

営業部社員と法務部社員が隣り合って仕事をしたり、新入社員と取締役が同じテーブルで仕事をしたりするシーンも出てきます。チーム単位ではなく会社単位で自分の所属場所を意識できるため、帰属意識の向上にも貢献します。

普段は得られない知見やアイディアを授けてもらえることもあるため、積極的に活用したい方法です。

ジョブローテーション

ジョブローテーションとは、その名の通り仕事内容や所属部署をローテーションで回し、仕事内容への相互理解を培う制度です。一般的には数ヶ月~数年単位で所属が変わることが多く、複数の部署における働き方や文化を学びます。

特定の部署にばかり何十年も所属する場合、部署業務に関するプロフェッショナルとして成長することが期待できるものの、他部署への理解が足りず、対立を生んでしまうこともあるでしょう。

知識よりも経験を重んじたい会社や、適性を見ながら本格的な配属先を検討したい会社にも向いています。

交流会

ランチ会・飲み会・パーティー・イベント・社内サークルなど、各種交流会を開催してコミュニケーションのチャンスを増やす方法もあります。

開催費用を会社が負担すれば企画立案者も出やすく、動きを支援しやすくなるでしょう。

また、業務時間内に負担なく済ませたい場合は、シャッフルランチがおすすめです。普段関わることの少ない部署・年代の人と共にランチをする制度であり、何気ない会話から相互理解が深まる効果が期待できるでしょう。

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相互理解を深める診断・理論

相互理解を深めるためには、メンバーそれぞれの事前情報が鍵を握っています。

コミュニケーション面でも、業務効率化の面でも、各メンバーの特徴をどれだけ理解しているかが重要です。

そこで、目標達成を目指すチームにおすすめの、相互理解のきっかけとなる理論・診断を3つ紹介します。

ストレングスファインダー®

ストレングスファインダー®は、米国ギャラップ社が開発した「才能診断」ツールです。

ウェブサイト上で177個の質問に答えることで、34種類の資質(才能)がそれぞれ数値化され、自分の強みを理解することができます。

診断結果から、各自の強みの共通点や相違点を理解することができるため、ビジネスチームの発足時や企業の研修で用いられることが多いです。

ソーシャルスタイル理論

ソーシャルスタイルとは、アメリカの産業心理学者であるデビッド・メリル氏が提唱したコミュニケーションの理論です。適切なコミュニケーションをとるための手助けとなる理論となっています。

ソーシャルスタイルは「感情」「意見」の強弱によって、以下4つのスタイルに分けられます。それぞれ簡単に紹介します。

ドライビング(意見を主張・感情を抑制)

合理的に目標達成を目指すタイプです。口数が少ない人に多いと言われています。

行動が早く負けず嫌いで、結果重視のために手段に拘らない傾向があるでしょう。

エクスプレッシブ(意見を主張・感情を出す)

注目されることを好むタイプです。

明るく表情も豊かなエクスプレッシブタイプは、友人も多く、積極的にチャレンジできる傾向があります。

エミアブル(意見を聴く・感情を出す)

人の気持ちを汲み取ることに長けているのが、エミアブルタイプです。

自分主張よりも全体の調和を重視します。感情は言葉よりも表情に出やすいでしょう。

アナリティカル(意見を聴く・感情を抑制)

観察を好む分析型がアナリティカルです。行動の前に、分析をする傾向があります。

感情は表れづらく、聴くことに長けています。知識を多く持ってお理、独自の意見を出しやすいです。

相互理解を深めるゲーム・ワークショップ 3選

最後に、相互理解とチームビルディングに役立つゲーム・ワークショップを3つ紹介します。

参考の記事では、リモートワーク時におすすめのものや、短時間でできるものなど、詳しく紹介しています。

参考:

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自分史ワーク

参加人数:3人以上
所要時間:1人5分程度×人数

自分史ワークは、自分の過去や経歴について全員に向けて話し、後で質問を受けるコミュニケーションゲームです。

幼少期の学校生活や習い事、前職での経験、今の会社に入った理由などさまざまなことをテーマにしやすく、どんな人生を歩んできたのかを簡単に知ることができます。

また、価値観や仕事に対する考え方、モチベーション源泉を知るきっかけになりますので、業務上のコミュニケーションにも役立つでしょう。

共通点探しゲーム

参加人数:2人~
所要時間:10分~

共通点探しゲームは、チーム全員に共通する要素を探していくゲームです。

「学生時代は全員運動部だった」という趣味・嗜好にまつわることでも、「日曜日に休める会社であることがありがたい」という会社に対する想いでも、「実は今のメーラーに使いづらさを感じている」など業務に即した内容でも、内容は何でも構いません。

「共通点」だからこそ記憶に残り、お互いのことを知れるだけでなく、その後のコミュニケーション活性化に好影響を与えます。

グッドオアニュース

参加人数:4人~
諸要時間:1人1分~

グッドオアニュースは、過去24時間以内(もしくは一週間以内など期間を限定する)に起きたいいニュースを即興でプレゼンテーションするゲームです。

内容の完成度やテーマに関せず必ず聞き終わったら拍手するのがルールであり、話者の価値観や目の付け所を共有できるというメリットがあります。

相互理解を深めるツール ourly profile

ourly profile(アワリープロフィール)は、個人のプロフィール機能や組織図機能などにより、組織のサイロ化を解消する社内コラボレーション創出ツールです。

3つの大きな特徴により、リモートワーク下でも部署を超えた相互理解や社内のコミュニケーション活性化を実現します。

  • 人となりが一目でわかる自己紹介画面
  • 独自の探索機能により、思いがけない出会いを創出
  • 組織図により、チーム・部署を超えて組織を理解できる

顔写真や部署、役職などの基本的な項目以外に、強みや趣味、スキルなどが一目でわかりコミュニケーションのきっかけが生まれます。

また、全メンバーに共通のQ&Aを設定することができるので、部署・拠点・役職を超えたメンバー同士の相互理解促進にも役立ちます。

料金については、従業員規模に応じて幅広くご用意しております。詳しくはサービスページをご覧ください。

サービスページはこちら

相互理解を深めて働きやすい環境をつくる

相互理解を深めることは、働きやすい環境づくりに必須の要素です。

困ったときに相談しやすい社風になれば、社員の定着率が上がるだけでなく、業務上のミスコミュニケーションを防止する効果も期待できるでしょう。

まずは自社内を見渡し、十分な相互理解が図れているか、調査してみるのがよいでしょう。

必要に応じてコミュニケーションを増やすような取り組みをおこない、風通しのよい会社を目指すことをおすすめします。

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この記事を書いた人

Kenta Nakanishiのアバター Kenta Nakanishi ourly株式会社 マーケティングチームメンバー

ourlyのメディア担当。
12年間のサッカー経験を活かして前職ではスポーツメディアの運営に携わる。
その経験を活かしてourlyのメディア担当としてourly Mag.とourlyの成長に全力コミット中。

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