社内報で記事を発信される中で、なかなか記事が閲覧されないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
もちろん記事自身の魅力も大事ですが、記事の第一印象を決めるタイトルも非常に重要な要素です。
今回は、社内報の閲覧率を上げる記事タイトルの付け方を解説します。また弊社では200社以上のweb社内報の運用支援をしておりますので、そこから得られたデータも一緒にご紹介します。
web社内報はクリックしないと読まれない
紙社内報では、タイトルがどうであれ手元にあれば、従業員に目を通してもらえますが、web社内報では、記事をクリックしてもらわないと読んでもらえません。
また、web社内報で記事を公開すれば全員に通知するのが一般的ですが、チャットで全体に通知をするにせよ、プッシュ通知で個人に通知するにせよ、通知内容はその記事URLとタイトルを周知することになります。
つまり、社員が記事をクリックするかしないかは記事のタイトルによって左右されます。
クリックされるタイトルを付けるための5つのポイント
では具体的にどのようなポイントを意識してタイトルをつければいいのでしょうか。今回は5つのポイントをご紹介します。
具体的で明確な数字を入れる
「3つの“新”福利厚生をチェック」「5分でわかる評価制度」など具体的な数字を示すと、情報量と必要時間が一目で分かり“読めそう”と判断されます。
数字入り見出しはCTRが約30%高いという調査もあり、普段の業務で忙しい社員がスキマ時間で社内報を見ることを後押しします。さらに「11分で完結」「7つのチェックリスト」のように奇数を使うと、人は“不完全さ”を埋めたくなる心理が働き、注目度が一段と高まります。
疑問形や問いかけの形にする
「本当に必要?」「なぜ今さら〇〇?」と疑問を投げかけると、読者に前提を再考させる“好奇心ギャップ”が生まれます。
人は疑問を解決するまで注意を向けるため、クリック後の読了率も向上しやすいのが特徴。質問型は社員同士の会話が議論を促すので、社内のコミュニケーション活性化にも有効です。
ターゲットを明確にする
「新卒エンジニア必見」「マネージャー限定!生産性をアップさせる〇〇」のように対象を限定すると、“これは自分向けの記事だ”という当事者意識が芽生えます。
範囲を狭めてもCTRは落ちにくく、読者の期待値が合致するため平均滞在時間が延びる傾向があります。ターゲット像をタイトル冒頭に置くのがポイントです。
結果やベネフィットを明示する
「今日から使える〇〇術」「〇〇が3分でわかる」など、成果を先に示すと、社員はどんなことが知れるのかを判断することができます。また数字やターゲットを盛り込むことで、より魅力的なタイトルになります。特に社内報を見る時間がなかなか取りにくい管理職向け記事では効果的です。
新規性や緊急性を強調する
「最新レポート公開:2025年度版」「【来週21日〆切】社内アイデアコンテスト応募ガイド」のように新規性・緊急性を盛り込むと、FOMO(取り残される恐怖)を刺激することができます。
最新の情報公開や、法制度変更など“期日付き”テーマでは特に効果が高く、タイトル前半で「今すぐ」「最新」「締切」の順に配置するとスマホ表示でも見切れません。
FOMOとは?
FOMOは「Fear Of Missing Out」の略で、「取り残されることへの恐怖」を意味します。つまり、常に周りの情報や行動に追いついていないと、自分だけが置いてけぼりにされるのではないかと不安や恐怖を感じる状態のことです。
【事例紹介】タイトルが悪ければ、閲覧率は落ちていく
ourlyを導入してくださっているクライアントA社で実際にあった事例を紹介します。
A社は拠点が離れている社員同士の相互理解促進という目的で、2週間に1記事のペースで社員紹介の記事をアップしていました。
とある月の社員紹介3記事のタイトルは以下の通り。
・社員紹介
・社員紹介NO.2
・社員紹介NO.3
1本目は初めての社員紹介記事の投稿ということもあり、閲覧率は70%と高水準な結果でしたが、2本目、3本目となるにつれて50%、35%と閲覧率は落ちていました。
そこで、「記事の中身が少し気になるようなタイトルをつける」ことを提案しました。
<例>
修正前:~社員紹介NO.2~
修正前:~社員紹介NO.3~
修正後:【3分でわかる】~社員紹介NO.2~ 新卒入社の〇〇さんの意外な入社理由とは?
修正後:【3分でわかる】~社員紹介NO.3~ 〇〇拠点勤務の〇〇さんが成果を出す3つの秘訣に迫る!
このようなタイトルに修正した結果、35%だった記事の閲覧率は60%ほどまで向上し、その記事以降の社員紹介記事も60%前後と高い閲覧率をキープしています。
【具体例】記事タイトルに使えるキャッチコピー集
社内報の記事カテゴリーごとに、実際に使えるキャッチコピーを30個ご紹介します。
社内インタビュー
- 「部長がこっそり教える、成功の秘訣とは?」
- 「〇〇部署の意外な日常を公開!」
- 「私が〇〇を続ける本当の理由」
社内イベント・レポート
- 「参加率80%!社内イベントの舞台裏」
- 「初開催イベントが大盛況、その理由は?」
- 「感動が生まれた!あの日の社内イベントを振り返る」
表彰・功績紹介
- 「トップ営業マンが語る『成果を出す3つの秘訣』」
- 「社員が選んだ、今月のベストパフォーマー」
- 「成果を上げた社員が必ずやっている5つの習慣」
働き方・生産性向上
- 「仕事が早い人は何が違う?〇〇マネージャーに仕事術を聞いてみた」
- 「知らないと損!生産性が2倍になるシンプルな方法」
- 「業務マニュアルを〇〇で簡単に作成する方法」
福利厚生・制度案内
- 「使わないと損!知らないと後悔する福利厚生」
- 「〇〇制度、意外と知らない便利な使い方」
- 「あなたはどれだけ得してる?福利厚生徹底ガイド」
MVV・企業理念浸透
- 「【5分でわかる】株式会社〇〇の企業理念はどのように創られたのか?」
- 「社長に聞いた、株式会社〇〇の創業エピソード」
- 「新人社員が語る、バリューを体現して成果に繋がった話」
若手・新人向け
- 「新入社員が絶対に覚えるべき5つのルール」
- 「若手社員が知らないうちに陥る落とし穴」
- 「新人時代に読んでおきたい先輩社員がおすすめする本5選」
リーダー・管理職向け
- 「【マネージャー必見】部下がついてくるリーダーの3つの特徴」
- 「管理職が実践すべきチーム作りの基本」
- 「評価されるリーダーとそうでない人の差とは?」
トレンド・最新ニュース
- 「業界トレンド最前線!今すぐチェックすべきニュース」
- 「【最新】競合に差をつけろ!5月の業界情報をまとめて大公開」
- 「あの会社が急成長した理由を紐解いてみた」
周知事項・注意喚起
- 「見逃し注意!新たに〇〇が開始します」
- 「今すぐ対応を!〇〇について重要なお知らせ」
- 「知らないと困る、〇〇の最新ルール」
記事の中身だけではなく、タイトルまでこだわる
もし現時点で社内報の閲覧率が低いのであれば、タイトルを工夫してみるのも1つの解決策かもしれません。
今回ご紹介したポイントを踏まえて、魅力的なタイトルを考えてみてはいかがでしょうか。