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カフェテリアプランとは?メリットと必要な予算の目安や導入手順を解説

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カフェテリアプランとは、企業による法定外福利厚生の運用方法の一つです。あらかじめ従業員に一定のポイントを付与しておき、さまざまな福利厚生メニューの中から従業員みずからサービスを選択して利用します。

従業員の生活スタイルや雇用形態が多様化する中、一人ひとりの満足度を高められる自由なサービスとして注目されていますが、企業が独自に運用するには大きな手間とコストがかかります。

本記事では、カフェテリアプランを導入するメリットやデメリット、選択できるメニュー、必要な予算の目安などを解説します。導入の手順やアウトソーシング企業の例も紹介するので、今後の福利厚生施策の検討にお役立ていただければと思います。

目次

カフェテリアプランとは

カフェテリアプランとは、企業による法定外福利厚生を運用する手法のひとつです。あらかじめ従業員に一定のポイントを付与する方式であり、ポイントの範囲内であれば従業員が自由に福利厚生を選択できます。

自由度が高い福利厚生として注目される他、バックオフィス部門による管理工数の簡略化などの効果も得られます。自社で福利厚生制度を内製化するのが難しい企業や、従業員の多様性に合わせて提供する福利厚生の幅を広げたい企業におすすめです。

カフェテリアプランが必要とされる背景

カフェテリアプランが必要とされる背景には、労働者のニーズが多様化していることが影響しています。

近年、老若男女問わず幅広い人材が市場に参画するようになったことで、福利厚生に対するニーズも変化しました。従来は家族を金銭的に支えられる手当金の支給が人気の福利厚生となっていましたが、近年はワークライフバランスに配慮した福利厚生や従業員の健康管理に関する福利厚生が人気を集めています。

そのため、福利厚生を一律に支給するだけでは従業員のニーズに答えられず、場合によっては不公平感を生む可能性もあります。カフェテリアプランのように多岐にわたる福利厚生を提供することは、ニーズに対応する施策のひとつでもあるのです。

カフェテリアプランとパッケージサービスとの違い 

同じく法定外福利厚生の運用手法としてパッケージサービスがありますが、カフェテリアプランとは異なるので注意しておきましょう。

パッケージプランは、事前にある程度パッケージされた福利厚生を提供するサービスです。従業員が何をどの程度使うか選択でき、自由度が高いという点では同じですが、パッケージに含まれるもの自体を選ぶことはできません。

つまり、パッケージサービス提供会社によって福利厚生が左右されることになります。その分管理の工数はさらに低いですが、自社にどちらのタイプが合っているかは慎重に検討する必要がありそうです。

カフェテリアプランを導入するメリットとデメリット

次に、カフェテリアプランを導入するメリット・デメリットを解説します。

メリットだけでなくデメリットも確認しながら、自社に合ったシステムかイメージしておきましょう。

カフェテリアプラン導入のメリット

カフェテリアプラン最大のメリットは、従業員ごとに異なる福利厚生ニーズに答えやすい点にあります。現金やギフトカードなど金銭的な福利厚生を望む人はもちろん、運動・食事・睡眠など健康関連の福利厚生を望む人や子育て・介護関連の福利厚生を臨む人の期待にも反しません。

「自分が使える福利厚生がない」という不公平感もなくなるので、誰にとってもメリットとなる取り組みとなるでしょう。性別・年齢・役職・職種・国籍などを問わず使える福利厚生を導入したいときにおすすめです。

カフェテリアプラン導入のデメリット

カフェテリアプランのデメリットは、ポイントの有効期限管理が必要な点です。翌年度までポイントの繰り越しができない場合、当該年度内に消費する必要があります。なかには福利厚生を使わないまま失効する従業員がいるかもしれません。

知らないうちにポイントが失効する従業員が増えると、カフェテリアプラン自体が形骸化しやすくなり、福利厚生としての効果を発揮できません。使い方や使い道を正しく認知してもらうことが重要です。

カフェテリアプランで選択できるメニュー

カフェテリアプランで選択できるメニューとして、一例を紹介します。

  • 現金やギフトカードの支給
  • 新幹線・飛行機の割引
  • ホテル・旅館の割引
  • 外食チェーン・ドラッグストア・家電量販店の割引
  • 健康診断や人間ドックの割引
  • 家事代行やハウスクリーニングの割引

蓄積されたポイント次第では、割引ではなく全額無料でサービスを使えるケースもあります。また、他にベビーシッターの割引やサブスクの利用ができることもあるので、ラインナップは事前に確認しておきましょう。

カフェテリアプランに必要な予算の目安

カフェテリアプランに必要な予算は、従業員ひとり当たり月4,660円という調査が出ています。(※)つまり、年間でひとり5~6万円程度の予算をイメージしておくとよいでしょう。

どれくらいの金額をかけるか、どのラインナップを充実させるかは企業ごとに異なるので、予算に合わせて調整することも可能です。ただし、あまり低い予算に抑えてしまうと使える福利厚生が見劣りしてしまい、利用のメリットを従業員に訴求できなくなるケースもあるので注意が必要です。

(出典:第64回 福利厚生費調査結果報告 , 2023年2月閲覧)

カフェテリアプランの課税と非課税のパターン

カフェテリアプランのなかには、非課税になるものもあれば、課税対象となるものもあります。利用内容に応じて設定したり、場合によってはラインナップに制限をかけたりしなくてはいけないケースもあるので、事前にチェックしておきましょう。

課税対象となるパターンとして、換金性が高く、金銭的なメリットが多いものが挙げられます。例えば、ポイントをギフトカードに交換したり、ゲームやファッションアイテムなど物に交換したりする場合は課税されることがほとんどです。

反対に、非課税となるパターンとして、換金性が低くサービスを提供されるようなものが挙げられます。ホテルの宿泊費や人間ドックの受診であれば、非課税になることが多いでしょう。

カフェテリアプランを導入している企業の状況

カフェテリアプランは、自社で導入することも、外部サービスを使って導入・管理・運用を任せることも可能です。どちらでも福利厚生の性質自体は同じですが、コストや管理工数が大幅に変わるので、まずは内製化できるか検討してみるのがよいでしょう。

また、カフェテリアプランを利用している企業のうち、8割以上が従業員規模1,000人以上の企業です。(※)ニーズが多様化しやすい大企業や、運営費用などの面でスケールメリットの大きい企業などに支持されています。

(出典:経団連:第64回 福利厚生費調査結果報告 (2020-12-18), 2023年2月閲覧)

カフェテリアプランの導入手順

ここからは、カフェテリアプランの導入手順を解説します。思い切って外部サービスなどに問い合わせることもできますが、まずは自社の方針を確認しながら、おおまかな流れを理解しておきましょう。

1. 予算の確認

まずは、カフェテリアプランに割ける予算を確認します。年間のコストから従業員一人当たりの予算を算出したり、これまでかけていた予算と比較したり、さまざまな方法があるので試しましょう。

また、外部サービスを活用する場合は手数料や利用料が発生します。従業員の人数により変動するのか、利用するラインナップにより変動するかなども確認し、長期的に利用できそうか試算することがポイントです。

2. メニューの決定

カフェテリアプランで提供する福利厚生について、具体的なメニューを考案します。

従業員の属性・ニーズに合わせて選定すると満足度が高くなるので、まずはニーズのヒアリングから始めるのがおすすめです。既に従業員の多様性が担保されており、ニーズが特定の範囲におさまらない場合は、汎用性の高いメニューを複数用意しておくなど工夫しましょう。

「誰がどの程度使う想定か」を繰り返しながら考えていけば、大きなギャップを防ぐことができます。

3. システム導入

次に、ポイントを管理するシステムを導入していきます。最初は試験運用を兼ねてごく限られた部門でのみシミュレーションしてみるなど、不具合が起きないか確認することも大切です。

自社で内製化するのが難しい場合、既に作成されているクラウドツールなど外部サービスの利用を検討しましょう。その場合でも、新入社員や退職社員の管理は自社側に任せられるので、管理する部門を考えておくことが大切です。

4. 従業員への周知と運用

システムや運用のルールが固まり次第、従業員への告知をおこないます。そもそもカフェテリアプランとは何かという基本から解説しつつ、ポイントを貯める方法、使う方法、サービスのラインナップに至るまで詳しく解説していきましょう。

また、あえてカフェテリアプランにて福利厚生を導入する意義・目的についても知らせておく必要があります。「面倒で手間のかかるシステム」と思われないためにも、導入時期のオンボーディングは丁寧におこなうのが大切です。

5. 導入後の運用フローの確認

導入後の運用フローについても、シミュレーションしながら確認します。まずは誰がどの福利厚生を利用したか管理する部門・担当者を決めたうえで、オペレーション工数を試算していきましょう。

また、効果検証をどの程度の頻度で実施するか、プランの見直しを年に何回おこなうかなどのルールづくりも大切です。定期的な効果検証がないと、経営層の意に反して「誰もカフェテリアプランを使っていない」という実態になりかねないので、特に注意しておきましょう。

効果検証の結果、改善すべき項目があれば改善し、利用率を上げていくことも重要です。

カフェテリアプランのアウトソーシング企業例

最後に、カフェテリアプランのアウトソーシング企業について一例を紹介します。代表的な企業をピックアップしているので、内製化が難しいときやアドバイスがほしいときに頼りましょう。

ベネフィットワン|日本初の自動決済システム

URL:Benefit Station.

ベネフィットワンは、健康経営やスキルアップ促進などさまざまな福利厚生を提供するサービスです。「ベネフィットステーション」は業界最大の福利厚生サービスとして注目されており、幅広いラインナップが揃っているのでチェックしてみましょう。

実際に内容を見てみると、旅・グルメ・レジャー・ショッピングなど代表的な福利厚生から、リラクゼーション・ブライダル・介護までさまざまな分野があるとわかります。

自社で細かくラインナップを検討するのが手間に感じられるときは、ぜひ活用してみましょう。

イーウェル|業界トップクラスの実績

URL:イーウェル

イーウェルも業界トップクラスの実績を持つ福利厚生サービスであり、WELBOX(ウェルボックス)というサービス名でも知られています。予算に応じて、補強するサービス・施設・期間・回数などもカスタマイズできるので、中小企業から大企業まで幅広く支持されるようになりました。

20代~60代まで幅広く使えるメニューにしたいときや、自社向けの告知媒体を作成するサポートを使いたいときに検討してみましょう。

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カフェテリアプランの導入には補助内容と予算の見極めが必要

カフェテリアプランは、多様化する従業員からの福利厚生ニーズに答えやすい手法とされています。豊富なラインナップで従業員ひとりひとりにメリットを実感してもらいたいときは、ぜひ検討してみましょう。

ただし、補助の内容や予算の見極めが必要であり、ほしいものをどんどん追加していると膨大なコストになりかねません。自社のニーズも可視化しながら、ピンポイントで使える福利厚生を目指しましょう。

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この記事を書いた人

渡辺 瞳のアバター 渡辺 瞳 ライター

フリーライター。総務人事の仕事を9年経験し、フリーランスとして独立。
HR戦略・労務管理・組織づくりなどのテーマを中心に記事を執筆中。
趣味が高じて音楽系コンテンツを黙々と執筆することもある。

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