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インナーブランディングのよくある失敗4選|ポイントや施策も紹介

インナーブランディングとは、自社の従業員に対して企業理念やブランドの価値、ビジョンなどを浸透させる活動です。自社に対する理解度を高めることで、社員同士の連帯感や組織のパフォーマンスを向上することを目的としています。

しかし形だけの施策に終始してしまい、失敗に終わってしまうケースも残念ながら少なくありません。

そこで本記事では、インナーブランディングでよくある4つの失敗を解説します。また失敗しないためのポイントや、成功に導く施策も紹介します。

目次

インナーブランディングとは

インナーブランディングは、企業が社内の従業員に対して行うブランディング活動のことです。

企業理念・ビジョンやブランド価値を浸透させ、企業の内側からブランド力を高めることを目的として行われます。従業員の一体感・ロイヤリティを創出し、顧客満足度や定着率向上などの利益をもたらします。

対して、社外に向けて行うブランディング活動のことをアウターブランディングと呼びます。こちらのほうが売り上げに直結しやすいように感じられるかもしれません。

しかし先行きの予想しづらいVUCA時代の現在、人材の流動化を背景として、従業員に会社の未来を伝え共通認識を持ってもらうため、インナーブランディングに注目が集まっています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

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インナーブランディングでよくある失敗4選

インナーブランディングの失敗例として、よく挙げられるのが以下の4つです。

  • 自社に向かない教科書通りの施策を行ってしまう
  • 伝えるべき理念やMVVが明確化されていない
  • 価値観を押し付けてしまっている
  • 短期で結果を出そうとしている

いずれもビジョンが明確ではないことや、自社組織への理解不足が原因です。詳しく見ていきましょう。

自社に向かない教科書通りの施策を行ってしまう

朝礼で毎朝「経営理念」を唱和することは、理念浸透の施策としてよく行われてきました。習慣的に口にすることにより、理念を記憶に浸透させ、行動に影響を与えることも考えられます。

しかし、価値観が多様化している現代においては、理念の唱和を同調圧力として違和感を覚える人もいます。特に自由な発想を求める組織や、ロジックを重視する組織には向きません。こうした型通りの施策を実施してしまうと、逆効果となることもあるので注意が必要です。

伝えるべき理念やMVVが明確化されていない

伝えるべき理念やビジョンが曖昧であったり、現状にそぐわないものであったりすることも、うまく浸透しない原因です。

インナーブランディングにおいては、自社の経営理念やブランドの価値を改めて明確にしなくてはなりません。場合によっては再構築の必要もあるでしょう。

浸透させたい理念やビジョンは、従業員に共感してもらえるものであることが重要です。そうでなければ、顧客に対するブランディングが成功することもありません。

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価値観を押し付けてしまっている

理念やビジョンを、一方的に押し付けることは避けなくてはなりません。従業員の興味と理解を促し、共感してもらう働きかけが必要です。

価値観を強要した場合、その価値観に共感できない従業員は疎外感を覚えるかもしれません。理念にそぐわない従業員として、批判の対象になることも考えられます。

理念やビジョンに共感を得るためには、ポジティブな印象をもってもらうことが大切です。

短期で結果を出そうとしている

インナーブランディングには、ある程度の時間が必要であることを、経営層の共通認識とする必要があります。理念やビジョンの浸透度合いは、明確に測定できるものではありません。短期的に結果を求めるあまり、従業員への押し付けとなっては逆効果です。

中長期的な施策として実施し、定期的に効果を測りながら改善を加えていきます。従業員の表情や行動がどのように変わったか、些細な変化を見逃さないようにすることで、正しい方向に進んでいるか確認していきます。

インナーブランディングに失敗しないためのポイント

インナーブランディングは、従業員の共感が得られることがポイントです。的はずれなものにしないためには、以下の4点に注意する必要があります。

  • 現状を把握する
  • プロジェクトチームに社員を加える
  • リーダーが率先して理念を体現する
  • 定期的に効果測定する

詳しく解説します。

現状を把握する

インナーブランディングに取り組む際に、最初に行わなくてはならないのが現状把握です。現時点での理念やビジョンの浸透度合いや、従業員にどのように受け取られているのかを調査します。社内アンケートやヒアリングにより、浸透度の可視化をすると良いでしょう。

現状把握をすることで、自社の問題点や課題が明確になります。効果的にインナーブランディングを進めていくためには欠かせないプロセスです。

プロジェクトチームに社員を加える

スピードを重視するあまり、経営層や管理職だけでインナーブランディングに取り組むことは避けるべきです。インナーブランディングを進めていく際には、一般社員をプロジェクトメンバーに加えると良いでしょう。より現場に近い感覚を反映できるためです。

また、変化を嫌う抵抗勢力となりそうな従業員を、メンバーに加えることも有効です。プロジェクトの進行過程で意見を共有することで、より浸透しやすい理念やビジョンが形成できるでしょう。

リーダーが率先して理念を体現する

インナーブランディングでは、社内広報やワークショップを実施するなどの取り組みが一般的です。もちろん効果は期待できますが、より大切なのがリーダークラスの人材に手本を示してもらうことです。

リーダークラスの人材が日常的に体現することは、理念やビジョンに説得力をもたらします。他の従業員もリーダーの行動に習うようになり、自然と理念の浸透が進んでいくでしょう。

定期的に効果測定する

インナーブランディングの実施後は、アンケートやヒアリングにより効果測定を行う必要があります。社員の満足度の変化や、業績への影響を数値化し、明確に把握することが目的です。

理念の浸透が進んでいるのであれば、引き続き現状の施策を実施します。効果が上がらなければ何らかの改善が必要になるでしょう。

効果測定は一度だけでなく、定期的に実施することが大切です。従業員の変化を敏感に捉え、タイムリーに対策することで、効果の高いインナーブランディングが可能になるためです。

インナーブランディングを成功に導く施策

インナーブランディングにおいては、社内広報の取り組みを強化することが重要です。浸透させたい理念やビジョンを、まずは従業員に知ってもらう必要があります。具体的には以下の手法が有効です。

  • 社内SNS
  • 社内報
  • ブランドムービー
  • 社内イベント

詳しく解説します。

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社内SNS

社内SNSの導入により、経営理念やビジョンを経営層のメッセージとして発信します。部署や職種、エリアに関係なく一斉に同じ情報を届けられることが、インナーブランディングにSNSを活用するメリットです。

SNSは一方的な情報発信にとどまらず、従業員間のコミュニケーションを活性化する効果も期待できます。従業員間のつながりが強くなることも、インナーブランディングの促進においては大切な要素です。

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社内報

インナーブランディングの取り組みとして、社内報をメインに活用する企業は多いようです。定期的な情報発信の手段として、まんべんなく情報が伝わるため、経営層のメッセージ発信に適しているためです。昨今ではリモートワークの普及により、Web社内報の活用が盛んになっています。

また、社内報は内容を工夫することにより、社内コミュニケーションの促進にも効果を発揮します。従業員間の共通の話題を提供するような記事が効果的です。

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ブランドムービー

理念やビジョンの共有に、映像を活用することも有効な手法です。映像や音声による表現は、視聴者の直感に訴えかけるものです。ブランドムービーを作成することで、自社のブランドコンセプトをはじめ、企業の存在価値やビジョンを分かりやすく従業員に伝えられるでしょう。

費用はかかりますが、一度作ってしまえば会社説明会や入社式など、さまざまな場面で活用できます。十分な費用対効果が期待できるでしょう。

社内イベント

社内イベントを開催し多くの従業員に参加してもらうことで、理念やビジョンの共有を図ることも良い方法です。昨今では、オンライン上で社内イベントや社員研修を開催する企業も増えています。
社内イベントの開催により、業務上の関わりがない従業員どうしの接点ができるため、コミュニケーション促進が期待できます。社内コミュニケーションの活性化は、インナーブランディングを進める上で有効な取り組みです。

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インナーブランディングを成功に導くには、浸透させたい理念やビジョンを明確にして、適切な手段で従業員に発信することが必要です。

社内報は多くの従業員の目に触れる媒体であるため、理念やビジョンの発信手段として適しています。インナーブランディングの取り組みには、社内報の導入は必須であるといっても過言ではありません。

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この記事を書いた人

ourly株式会社組織開発チーム所属。前職はourlyの親会社ビットエーでSEとしてデータエンジニアリングに従事。エンジニアチームのマネジメントや社内イベント企画運営の経験から組織開発に興味を持ちourlyへ。
副業としてコーチングやインタビューライティングを行う。
趣味はスノーボードとスキューバダイビング。

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