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MVPではなくMGP? 組織をもっとビジョンドリブンにするためVをGにした話

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「この会社がまだ小さかったころは、〇〇だったのに……」
組織が急拡大するタイミングで、その組織のカルチャーが薄まっていき、このようなことを感じている人は少なくないはず。

株式会社Hajimariは約2年間で40名→80名と組織として急拡大しているにもかかわらず、Hajimariらしさを維持しているそう。Hajimariが15名のタイミングからジョインしている塚本さんに、急拡大する中でその組織らしさをどう維持していくのか、そのために何をしているのか、などいろいろ話を聞いてきました。

インタビュイー:
塚本星矢
2014年、株式会社サイバー・バズに入社し、新規顧客開拓・新規事業開発。メディアディレクションに携わる。
2017年に株式会社ITプロパートナーズ(現:株式会社Hajimari)入社。同時にintee事業の立ち上げを行う。代表含む3名でスタートし、現在は10名規模(インターン含む)の事業部にまで拡大。プレイヤーとして従事する傍、組織育成PJ、顧客CRMPJ、リファラル採用PJ、点在する課題に対して自ら手を挙げ機会を創り、常にアップデートを繰り返すような働き方をし、圧倒的な当事者意識で日々業務に邁進している。
株式会社Hajimari:https://www.hajimari.inc/

目次

共通ワードがあるかないか。これが組織としての強さを左右する

ーー御社が、組織づくりにおいて一番大事にしていることを教えてください。

「自立」ですね。
もしかしたら、世の中で一番「自立」というワードを使っている会社ではないでしょうか(笑)

Hajimariでは、「自立」を『世の中の常識や人の意見に惑わされず、自分自身の価値観で、自分が信じる道を選ぶこと』『自分が選んだ道がたとえ困難な道であっても、それを正解にするべく日々やり抜くこと』の2つの意味で定義しています。

弊社は、「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める。」というビジョンを掲げていて、「この事業は人の自立を支援しているのか?」「この社内制度はメンバーの自立につながっているのか?」「この選考候補者は自立に共感があるのか?」など採用、社内制度、事業づくりなどすべてにおいて「自立」につながっているかを重視しています。

「自立」という言葉は代表の木村の原体験から大切にされているワードなんですが、どのミーティングにも1回は「自立」という言葉が出てくるくらいには、社内に浸透していますね。

組織が向かう方向性を示したり、カルチャーを醸成したりするためにも、共通ワードがあるのって結構大事なんじゃないかなと思います。

MVPではなくMGP?Hajimariこだわりの社内表彰制度

ーー何か浸透するために行っていることはあるのでしょうか?

そうですね……。月1回の社内表彰制度「MGP制度」が一番こだわっている取り組みかもしれません。

もちろん、採用のときから「自立」という言葉への共感を見ていますし、新入社員向けに代表によるビジョン研修も実施しています。
ただ、全社的に全員で「自立」を再認識する場という意味ではMGP制度ですね。

MGPは「Most Growth Player」の略で、端的に言えば1ヶ月間で一番成長した人を表彰し、賞賛する制度のことです。

ーーどうしてMVPではなく、MGPなのでしょうか?

弊社も元々は「MVP制度」という名前で、1ヶ月間で最も活躍したメンバーを表彰していました。
「MVP制度」のときから、Value(=行動指針)との紐付きや全員投票制による平等性の担保など、工夫もしていましたし納得感の高い表彰制度でした。

ただ、1つ問題があって。
MVP制度だと、実績などの定量面にフォーカスされやすい傾向があり、どれだけ成果(=数字)を残したか、が表彰の基準になりがちだったんです。

ただ組織が拡大する中で、エンジニアやバックオフィスなど多様な職種も増えてきまして、既存の表彰制度ではカバーできなくなってきました。
そこで、抜本的に表彰制度を見直すことにしたんです。

今までの良い部分を踏襲しながらも、Hajimariらしい表彰制度とは何なのか?
長い議論の末、「自立」という言葉を考えたときに、「自立」には「成長」と「楽しむ」という要素が欠かせないのではないか、という結論に至りました。

自身の「成長」なしには自立はできませんし、「楽しむ」ことなしに継続はできないからです。

この要素を踏まえた上で、最も活躍した人を表彰するのではなく、最も成長したメンバーを表彰しようとなり、「MGP制度」が始まりました。

ーー数字に見えない人はどう評価しているのでしょうか?

現在リーダー陣が12,3人いるのですが、自分のチームで「最も自分の成長に向き合っていた」と感じる人をリーダーが各1人ずつその人のエピソードとともに選出します。(*選出なしの場合あり)

今までは全員投票制だったので、わかりやすい定量的な成果をあげた人に票が集まりがちでしたが、一番近くでメンバーを見ているリーダー陣が選出するので、納得度が高くなりました。

そのエピソードをもとに各事業部長が3名のファイナリストを決め、毎月末の締め会で全員投票によってMGPが選出されます。

選出エピソードもすべて透明化されているので、「自立とはどういうことなのか」の基準が社内に月1回の頻度で共有できるのも、この制度のいいとこなんです。

リモートになっても一切悩まなかった

ーーここまで「自立」が浸透している御社ですと、リモートワークになっても困らなかったのかなと思うのですが、いかがでしょうか?

おっしゃる通り、特にリモートワークになったからと言って、困ったことはほとんどありませんね。
社内から働きづらくなったという声は一切出なかったですし、むしろ自分で時間をコントロールできることにプラスの声しかありませんでした。

これも「自立」というカルチャーが醸成できていることによる効果かもしれませんね。

また、これだけ「自立」を謳っているので、リモートワークと出社の割合はチームごとに話し合ってもらっています。
割合を3:2と決めたチームもあれば、各メンバーに任せると決めたチームもあったりとさまざまです。

最低限のルールだけ決めますが、できるだけ自分たちで判断して自分たちでやる。
これが「自立」を促すための一番のポイントだと思います。

世の中の正解なんて無視でいい。自分自身の正解を見つけてほしい

ーー最後にHajimariをこれからどんな組織にしていきたいでしょうか?

代表の木村の言葉を借りる形になりますが、「メンバーそれぞれが自立の道を見つけてほしい」と思っています。

他の企業では、出世することを良しとしていたり、成果を出さなければならない文化があったりするかと思います。
ただ、人それぞれ幸せの形は違いますよね。

世の中的には出世するのが偉いという風潮がありますが、この会社のメンバーにはそんな風潮に囚われずに人生を送って欲しいと思っています。
自分にとって一番良い生き方は何なのか?を確立して、その道を突き進んで欲しいです。

ですので、メンバーから「出世はしたくない。スペシャリストの道を進んでいきたい。」などの声が出てくると本当に嬉しいですね。

世の中の正解に従わずに生きている。どれだけ組織が大きくなっても、それが体現できている組織であり続けてたいです。

編集後記

実は、Hajimariさんは私が就活生のときに選考を受けており、最後の最後まで入社するかどうか迷っていました。

「自立」のカルチャー。これは当時から私が惹かれていたポイントでもありましたが、約2年経っても、そのカルチャーは薄まることなくむしろ濃くなっているのではないかと思うほどでした。

入社した企業は違えど、「自立」や「自分の人生は自分で決め、それを正解にする」この考えは日々心に留めておこう。そう感じたインタビューでした。

塚本さん、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

Hiroki Sunagawaのアバター Hiroki Sunagawa ourly株式会社 セールスチームメンバー

ourly magazineのライティングとメンバーマネジメント担当。
アメフトを通じてチームプレイの重要さを学び、組織で一致団結してパフォーマンスを出すことに興味がある。
見た目ゴリラっぽいが、甘いスイーツと泣ける映画が好きな中身は乙女っぽい一面も。

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