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1年でポジティブコミュニケーションが50倍に!コロナ禍でのコミュニケーション不足を改善させた取り組みとは 

昨今、新型コロナウイルスによって、ビジネスに大きな影響を受けたり、働き方が大きく変わった企業も多いのではないでしょうか。

加えて、リモートワークの促進やオフラインイベントの中止などにより、社内コミュニケーション環境が大きく変化しており、各社それぞれ工夫しながら取り組まれているところかと思います。

その中でも大きな課題が「従業員エンゲージメント」の低下。

『クラッシュフィーバー』や『ジャンプチ ヒーローズ』などのスマホ向けゲームをはじめとするエンターテインメントサービス事業を展開するワンダープラネット株式会社では、リモート下のコミュニケーション改善のために「ワンダーチップ」と呼ばれるピアボーナス制度を導入したそうです。今回は制度の導入を担当した広報の田中さんに取材をさせていただきました。

なんと、ピアボーナス制度の活用により、ポジティブな社内コミュニケーションが50倍にも増えたそう!
ぜひ、その活用事例をご一読ください。

インタビュイー:
田中友里子

2018年ワンダープラネット株式会社へ中途入社。入社後は採用担当として、新卒採用・中途採用・組織開発などを担当。2021年、広報の新部署立ち上げに伴い社内異動。現在は、コーポレート広報を中心に採用広報や社内広報など、広報業務に広く携わっている。
ワンダープラネット株式会社:https://wonderpla.net/

目次

感謝と称賛があふれる会社にしていきたい

ーー社内コミュニケーション活性化のために、ピアボーナスを導入されたとのことですが、制度導入の背景を詳しく教えてください。

一番大きなきっかけは、コロナ禍でリモートワークが始まったことです。

以前は、週5日オフィスに出社し、メンバーと顔を合わせるのが当たり前でした。しかし、コロナ禍で2020年4月から当社でもリモートワークを含めた働き方を導入し、「気軽なコミュニケーションが取りにくくなった」というメンバーの声や、マネジメント層からも「毎日出社していた時と比べてメンバーの活躍が見えにくくなった」という声が上がるようになったんです。

そこで、日常的な「感謝」や「称賛」を伝えるきっかけの1つになればという思いから、ピアボーナス制度(社内呼称:ワンダーチップ)を導入しました。

当社では、ワンダーチップの運用にはUniposというツールを活用しており、Uniposではもらったポイントを任意のギフトカードに交換することができます。制度導入を検討する際、会社としても福利厚生の1つとして社員に還元したいという思いがあったので、ポイントをインセンティブとして社員に還元できる点は運用ツールを選ぶ際の決め手になりました。

ーー導入の結果、「感謝と称賛があふれる会社にする」というピアボーナスの導入目的は達成されましたか?

はい。毎月全社員の80%以上がワンダーチップを利用しており、「感謝と称賛があふれる会社」が実現できていると思います。

制度の浸透に関して、うまくいった理由の1つには、制度の導入を丁寧に進めたことが挙げられます。このようなインナーコミュニケーション系のツールを導入する際には、「なんのために使うのか」と「どのように使うのか」の2点をいかに社員に理解してもらうかがとても重要です。

そのため、ワンダーチップの導入前には、全社向けに導入説明会を複数回実施し、導入の目的からツールの使い方まで丁寧に伝えました。

具体的には、「なんのために使うのか」に関しては、元々当社では、“心理的安全性の高い、雰囲気の良いチームづくり”が大切だという考えがあったので、それを達成するためにワンダーチップを通じて「感謝と称賛があふれる会社を実現したい」という目的を伝えました。

「どのように使うのか」に関しては、操作マニュアルを作成し、導入説明会で共有しながら、社員にもその場で実際にツールを触ってもらい操作面での不安を解消するようにしました。

また、制度の浸透がうまくいったその他の理由としては、みんなに見える形で褒められたり、ありがとうを言われることが素直に嬉しいという点が何より大きいと思います。時には、感謝や称賛の以外にも、新入社員への「ようこそ!」や「誕生日おめでとう!」など、ワンダーチップが社員同士の様々なコミュニケーションのきっかけになっています。

その結果、2020年10月からピアボーナス制度を開始し、2021年9月末までの約1年間で送られたメッセージ累計数は17,000回を突破しました。リモート下でも社員同士のポジティブなコミュニケーションが増加する嬉しい結果となっています!

ーー17,000回ということは、1年の営業日が250日だとして……。1日平均で約70回も賞賛メッセージが送られているってことですか!?

そうですね。改めて数字で見ると、社員数が約200名の会社の中で、すごい数だなと思います。以前集計してみたら、1日に150通を超えるメッセージが送られた日もあったんですよ!

UniposはSlack連携ができるので、#wondertipという専用のSlackチャンネルで、社員が送り合ったメッセージを見られるようにしています。少し目を離しただけでチャンネルに未読の投稿が溜まるので、それだけ多くのメッセージが日常的に送られているんだと実感しています!

実は、ワンダーチップを導入する前にもSlackで「ありがとう」を伝え合う取り組みを行なっていたことがあるのですが、その時は1日に数通の投稿がされるだけだったので、比較するとメッセージの数は50倍以上にのぼります。

リモート下でも話しやすい雰囲気を作る

ーーピアボーナスだけでリモート下でのコミュニケーション課題が解消されたんですか?

他にもいろいろな取り組みを実施した結果だと思います。現在、当社では「週1オフィスデー、週4リモートデー」という働き方を導入しています。働き方の変化に合わせて導入したバーチャルオフィスもコミュニケーション課題の解消に繋がっています。

当社では「oVice」というサービスをバーチャルオフィスとして利用しており、リモートワークの際は、オフィスに出社する代わりにバーチャルオフィスに出社し、コミュニケーションを取っています。

リモートワークでは、オフィスに出社している時のように、「今ちょっと良いですか?」と気軽に話す機会が少なくなってしまうのが、多くの会社さんでも課題になっていると思います。当社ではoViceを導入してからは、リモートワーク下でも気軽に話しかけやすい環境が実現できていると感じています!

また週1のオフィスデーには、集中的なコミュニケーションや議論が必要な業務や、チームワーク向上に繋がる業務を推奨業務として定めています。

チームビルディングにも積極的に取り組んでいるので、リモートワーク中心の働き方の中でも社員同士のコミュニケーション量が確保できています。その結果、社員からは「メンバーとのコミュニケーションが円滑になった」、「先輩にも自分から気軽に話しかけられるようになった」という声も聞こえるようになりました。

社員には自社のファンになってほしい

ーーさまざまな取り組みによって社内のコミュニケーションが活性化しているとのことですが、今後さらに取り組んでいきたいことや、どんな組織にしていきたいなどの展望はありますか?

リモートワークを始めたばかりの頃は、コミュニケーション面に課題がありましたが、ピアボーナスやバーチャルオフィスの活用、オフィスでの過ごし方の工夫などで、最近ではコロナ禍以前よりもチーム内でのコミュニケーションが活性化しているように感じています。

一方で、チームや拠点を超えたコミュニケーションがまだまだ少ないのが課題と捉えているので、垣根を超えた交流ができるような社内施策をもっと盛り上げていきたいです。

私が所属している人事広報部の考えとして、社員には会社や仕事をもっと好きになってもらい、一番のファンになってほしいです。そのためにも広報の役割として、これからも社内の取り組みをどんどん社外に発信していきます!

編集後記

リモートワークの促進やオフラインイベントの中止などにより、社内コミュニケーション環境が大きく変化している中で、私自身もオンラインコミュニケーションに苦悩することが多々あります。

どうすれば、オンラインでのコミュニケーションが活性化できるのか。

その答えは1つではなく、会社規模や組織風土によってさまざまですが、今回の取材を通して、ワンダープラネット様の「褒め合う文化」がその答えの1つなのではないかと感じました。

記事で紹介した内容以外にも、ワンダープラネット公式noteでユニークな取り組みや会社紹介を発信されておりますので、ぜひご覧ください。

改めまして、田中さんありがとうございました!

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この記事を書いた人

ourly株式会社組織開発チーム所属。前職はourlyの親会社ビットエーでSEとしてデータエンジニアリングに従事。エンジニアチームのマネジメントや社内イベント企画運営の経験から組織開発に興味を持ちourlyへ。
副業としてコーチングやインタビューライティングを行う。
趣味はスノーボードとスキューバダイビング。

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