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挑戦する組織をつくる。~あなたは挑戦しているか~

ODコラムは、社員のエンゲージメントを向上させる社内コミュニケーション活性化ツール「ourly(アワリー)」を開発・販売するourly株式会社の組織開発(Organization Development)部門が発信するコラムです。
組織開発にお悩みの多くの企業様を支援し続けている立場から、
・頂戴することの多い質問
・独自の視点から重要と考えられる内容
をメインテーマとして、数名の担当者で執筆を行なっています。

こんにちは!ourly株式会社の組織開発(OD)チームの村山です。

前回、「挑戦する組織文化をつくりたい」というお客様に向けて何が挑戦を阻害するのか、という記事を執筆しました。

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今回はその阻害要因を軽減すると同時に、「挑戦を後押しするには何が必要なのか」について書いていきます。

目次

組織におけるハード面とソフト面

まず、組織開発や組織マネジメントにおける、ハード面とソフト面についてお伝えします。

ハード面とは明文化された機能や仕組みのことで、戦略や制度、業務オペレーションなどを指します。一方、ソフト面とは明文化・可視化されないもので、組織文化や人間関係、価値観などを指します。

ハード面はコストはかかりますが、変更やコントロールが比較的簡単であるのに対し、ソフト面は個々人の価値観や感情が伴うため、長期的に取り組む必要があります。何か施策を取り入れればすぐに良くなる!というものではありません。

ここでは特に、ソフト面について2つのポイントから解説します。

挑戦する理由をつくる

ここにすべてが詰まっているといっても過言ではないでしょう。この理由は組織の理由と個人の理由の両面から考える必要があります。

組織の理由

組織の理由とは理念やビジョン、行動指針になります。組織の存在意義と言ってもいいかもしれません。

「私たちは何を目指しているのか」「なぜやるのか」「そのためになにをするのか」を明らかにし、その達成のために「挑戦」が必須だということを共有します。
「挑戦の文化を醸成したい」と考えている方は、「なぜ組織にとって挑戦が必要なのか」を言語化してみるといいでしょう。

個人の理由

次に個人の理由です。「挑戦をすることによって何が得られるのか」を伝える必要があります。

ここで得られるものが当人にとってメリットになるか否かは、簡単にわかるものではありません。日々の対話や仕事への姿勢から、当人にとって重要な価値観をすり合わせる必要があります。

挑戦することのメリットは大きく以下のようなものがあります。

スキルを身につけることができる
人間関係が広がる
視野が広くなる
やりたいことに出会える可能性が高まる

ここで注意したいのは、メリットの提示だけで行動・挑戦できる人は少数ということです。一般的に、失敗した時の痛みや辛さを避けたいという気持ちの方が強く働くからです。
そのメリットを享受した先の豊かな人生や明るい未来をイメージし、それを信じる力が持てた時、人は自身の枠を超えて挑戦していくことができるのです。

これは、あなた自身がそのイメージを持って挑戦できているか、という問いかけでもあります。

なぜ組織にとって挑戦が必要なのか
あなた自身が明るい未来へのイメージを持って挑戦できているか

文章にすると簡単なように見えますが、難易度は高く、時間のかかることです。
人の変容やそのためのコミュニケーションについてはまた別の記事で詳しく書こうと思います。

挑戦した事例や失敗事例を共有し、賞賛する

成功事例の共有、賞賛というのは、想像に難くないでしょう。例えば社内表彰などは、挑戦し成功した人が称えられるかもしれません。

ここで重要なのは失敗事例も共有することです。失敗事例の共有は、単なるナレッジ共有にとどまらず、心理的安全性の担保につながります。

心理的安全性については、下の記事で解説されているので気になる方は読んでみてください。

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失敗事例の共有はどのように行えばよいのでしょうか?

チーム・部署内のMTGやチャットで共有するのはもちろん、全社に展開できる掲示板や社内報があれば、それを活用することが有効です。

ourlyの親会社ビットエー社内報での失敗事例共有記事

事例共有の項目としては

経緯…いつどこで何が起きたのか
原因…どうしてそうなったのか、背景にどんなことがあったのか
対策や学び…今後どうするのか、学んだことは何か

が挙げられます。 挑戦した人に対しての賞賛や勉強になった、というリアクション・コメントで失敗を許容する文化とそれによる挑戦の後押し文化を醸成しましょう。

そもそも「心理的安全性が担保されないと共有できないんじゃないの?」と感じる方がいるかもしれません。仰る通り、心理的安全性には「鶏が先か、卵が先か」的な構造に陥りやすいです。しかし、よく考えれば「心理的安全性が醸成してから、行動(共有)しよう」では変化しないということに気付くでしょう。

心理的安全性は行動が先!

あなたは挑戦しているか。

前回から本記事にかけて「あなたは挑戦しているか」と問いかけていたのは、この構造があるからです。まずは自分が行動・挑戦し、それを伝えないことには、目の前の人や組織を変容に導くことはできません。

カルチャーはゼロイチで作るものではありません。人が2人以上集まれば、その組織、チームとしてのカルチャーはもうそこにあります。

人から逃げない。カルチャーデザインの手綱を経営陣が握るべき理由

この文章にもあるように組織文化はつくるのではなく、「そうあること」でおのずと生じるものなのです。

「挑戦する組織文化をつくりたい」そんな風に考えている人は、まず自分の挑戦とそのプロセスを整理してみましょう。

その行動やプロセスを共有し合うことが、「挑戦する組織文化」への第一歩ではないでしょうか。

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この記事を書いた人

ourly株式会社組織開発チーム所属。前職はourlyの親会社ビットエーでSEとしてデータエンジニアリングに従事。エンジニアチームのマネジメントや社内イベント企画運営の経験から組織開発に興味を持ちourlyへ。
副業としてコーチングやインタビューライティングを行う。
趣味はスノーボードとスキューバダイビング。

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