社内へ不満を持ったメンバーで業務改善チームを作ったら何が起きたのか

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GoogleやAdobeといった世界の最先端企業が従業員エンゲージメント改善を行っていることに先導され、日本でも「エンゲージメント」という言葉を頻繁に聞くようになってきました。

また、新型コロナウイルスの流行によるテレワーク化は、社内コミュニケーションの難易度を向上させ、多くの企業が従業員エンゲージメント向上・組織改革に動き出し始めました。

しかしながら、少人数で会社全体を改善するのには時間も労力もかかりすぎるのが現状……。

そこで今回は、2015年の新卒離職率が50%を超えるという危機に直面したところからV字回復を遂げた、株式会社プレシャスパートナーズさんを取材してきました。同社は前述の危機を改善するため社内に「業務改善チーム」を2017年に創設。現在では公募で25名が参加するほど大きなチームへと成長させ、組織改善を社員が中心となって推し進める体制を確立しています。

業務改善チームの立ち上げ当初の話・現在の活動内容などすべてを包み隠さず教えていただきました。

この企画は、実際の企業様にインナーコミュニケーションなどに関する施策を取材し、紹介する目的で実施しております。

その他の企業事例はこちらからご覧ください。

インタビュイー:
奥谷 莉子様
千葉県出身。大学卒業後、2015年に株式会社プレシャスパートナーズへ新卒入社。求人広告の営業経験を経て、2016年より人事部へ異動。新卒・中途の採用業務や研修業務を約2年務め、現在は主に労務業務を担当。社内の環境改善やエンゲージメント向上に携わる「業務改善チーム」にも所属し、より良い会社づくりのために日々奮闘中。

及川航弥様
宮城県出身。大学卒業後、2019年に新卒で株式会社プレシャスパートナーズに入社。東京本社に営業職として配属され、現在は採用のコンサルタントとして正社員からアルバイト・パート領域まで幅広く担当をしている。新事業の集客の観点からも企業サポートを行う。入社時より3年連続で「業務改善チーム」に所属、委員長として日々奮闘中。

日野里咲様
愛媛県出身。大学卒業後、2020年に新卒で株式会社プレシャスパートナーズに入社。大阪支社に営業職として配属され、採用のコンサルタントとしてアルバイト・パート領域を中心に幅広く担当。入社時より2年連続で社内環境改善を図る「業務改善チーム」に所属している。
株式会社プレシャスパートナーズについて:https://www.p-partners.co.jp/

目次

不満を持ったメンバー主体で業務改善チーム始動

ーー「※2015年ショック」に関する記事を拝見しました。そこからの御社の企業改善の全体像についてお聞きしたいです。

※2015年に新卒入社した17名中9名が2016年4月までに退職。同社の組織改革のきっかけとなる出来事のこと

写真左から、及川さん、奥谷さん、日野さん

(奥谷)
ありがとうございます。「2015年ショック」はその名の通り弊社の中でも本当に衝撃的かつとても悲しい出来事でした。だからこそ、会社をあげて改革を始めようという流れにもなったのだと思います。

少しずつ改革はしておりましたが、本格的にチームとしてスタートしたのが2017年の1月だったのですが、当時会社への不安や不満が溜まっていた2016年新卒入社メンバーを中心に「業務改善チーム」を発足しました。

このチームは、ミッションを「明日会社に行くのを楽しみにする」とし、社長などと共に徹底的な組織改善に取り組んでいきました。

チーム内に不安や不満を感じているメンバーに参加させることにより、どのように改善をしたら良いかを考え、改善していくことができたのだと思います。

例えば、当時は残業時間が多く自分のプライベートの時間が取れないと感じるという課題もあり、残業時間は20時までのルールを策定し、残業削減をする。経営理念や社風の浸透のため、オンラインで社長や経営者とコミュニケーションを図れる場やオンライン飲み会の場の設置・行動10箇条の制定をする、などという施策を打っていきました。

やっている内容が派手なわけではないのですが、実際に課題を感じていたり、不安や不満を感じているメンバーたちが主体となって改革をしていくので、的確に改革が起きていったと感じています。

論理ではなく感情で人を動かす

ーーやっている中で課題などはなかったのでしょうか。

(及川)
ご質問ありがとうございます。実はこの業務改善チーム、始まった当初は不安や不満を抱えているメンバーが集まっていましたが、徐々に会社をより良くしたい!というようなポジティブな想いで入ってくる人が増えていきました。

そこで難しくなってきたのが参加しているメンバー同士の熱量の違いです。私は当時入社2年目ながら委員長という立場で関わっていたので、両者の間に立つ難しさを感じていました。

それでもうまくいった理由としては、自ら動いていたからだと思います。意外と、若い自分が、組織を良くしたいんです!というように働きかけをし続けていると、周りの人が巻き込まれてくれたんです。

このような組織改革を起こす際、確かにリーダーの大きな役割の1つはしっかりとルールを作ったりしていくことなのかもしれません。ただ、僕は人は論理だけでは動かず、感情で動く部分もあるのだと思っています。

コロナ禍での業務改善チームが始める新4大プロジェクト

ーー現在業務改善チームが取り組んでいる活動などについて教えていただきたいです。

(奥谷)
今年の業務改善チームにはなんと25人のメンバーが参画してくれ、かなり大所帯となってきました。さらに、新型コロナウイルスの蔓延などいろいろと外的環境にも変化があったので、幣チームとしても新たに組織改革を起こそうとしている段階です。

これはまだ暫定段階なので確定しているわけではないのですが、4つのプロジェクトを始動しようと思っています。

  1. ナンバーワンプロジェクト
  2. 生産性向上プロジェクト
  3. イベントプロジェクト
  4. スキル向上プロジェクト

の4つです。

ナンバーワンプロジェクトでは、「1人1人のメンバーがそれぞれのナンバーワンを見つける」をスローガンに掲げ、業務改善や個人の長所探しの手伝いを行う予定です。

生産性向上プロジェクトでは、残業時間削減に対する施策や各ツールの使い方などのインプットなどを行っていきます。

イベントプロジェクトでは、オンライン飲み会などのような社内イベントなどを企画し、社内コミュニケーションの活発化に取り組む予定です。

最後のスキル向上プロジェクトでは、いわゆる資料作成などビジネスのスキルを向上を目標として動くつもりです。

これらの活動の良いところとしては、すべての行動が完全に自主的であることだと思っています。やらされているわけではないため、自主的貢献意欲、いわゆるエンゲージメントが向上しているのだと思います。

新型コロナウイルスの流行はむしろ組織改善に追い風?

ーー日野さんは新卒2年目かつ東京ではない大阪支社から業務改善チームに参画されていますが、難しさなどはないのでしょうか。

(日野)
コロナ禍でオンライン化が進んだことがむしろ追い風になっていると思います。例えば社長との飲み会・会社のメンバーと話す場などが東京でも大阪でも同じだけ設けられているのです。なので大阪だから疎外感を感じるというようなことは特にないですね。

私の働きがいは、「誰かに役に立てること」なのですが、業務改善チームで活動してることでここにアプローチできる量が増えているのは個人的に本当に嬉しいです。

業務改善というと大きく見えますが、自分と関わってくれた方が「日野と関われてよかった」と思ってくれるような積み重ねが、社内の雰囲気作りになり、結果的に業務改善にも繋がるんだなと最近思っています。

編集後記

今回の取材で私が一番驚いたのは、業務改善チームが、負の感情を持っているメンバー構成で発足していたということでした。多くの会社の業務改善チームは経営層メンバーや、会社が大好きでより良くしたい!というような正の感情を持っているメンバーによって発足します。しかしながら、よく考えてみると不安や不満をもっている人がその不満を解消していく方が合理的であり、最短で会社を改善していくことができるのかもしれません。

今後さらに人数が増えていく業務改善チームがプレシャスパートナーズさんをどのようにさらに良い会社にしていくのか。目が離せません。

ourly Mag. ではインナーコミュニケーションの事例の取材企業を探しています。興味のある方は気軽に問合せフォームからご依頼ください。

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この記事を書いた人

ourlyのメディア担当。12年間のサッカー経験を活かして前職ではスポーツメディアの運営に携わる。その経験を活かしてourlyのメディア担当としてourly Mag.とourlyの成長に全力コミット中。

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