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パーパスブランディングとは?注目される理由や効果とポイントを解説

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パーパスブランディングとは、企業が社会的な存在意義(=パーパス)に基づいた経営を行うことを通して、ブランディングを図ることを指します。

時代の変化に伴い消費者やステークホルダーが企業のパーパスを重視するようになってきており、パーパスブランディングの注目度が高まっています。そのため、パーパスブランディングについて知りたいという経営者の方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、パーパスブランディングが注目されている理由や、企業がパーパスブランディングを取り入れる効果と成功させるポイントについて詳しく解説します。

目次

パーパスブランディングとは?

パーパスブランディングとは、自社が定めるパーパス(社会的な存在意義)に基づいたブランディング施策のことを指します。自社のパーパスが何であるか言葉で示し、商品・サービスのバックストーリーとして提示することで高い共感を得ることで収益向上を目指すのが特徴です。

高い共感を得るパーパスであれば、「あの企業は信頼できる」「社会に良いことをしているいい会社だ」という認知が広がり、企業イメージが向上します。SNSやブログを中心に良い口コミが拡散し、新たな顧客を生むこともあるでしょう。

まずは、パーパスブランディングの基本的な概要について、下記で解説します。

パーパスとビジョンやミッションとの違い

「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」も話題になることが多いですが、パーパスとはフェーズが少し異なります。

前提として、パーパスがあるからミッションが策定でき、ミッションがあるからビジョンが具体化されることを意識してみましょう。ビジョンはさらにその後、具体的な行動指針に落とし込む段階で使う言葉です。

パーパスは「自社の存在意義」を示すものであり、使命・役割・任務を指す「ミッション」や理想形を指す「ビジョン」の根源に当たります。何のために存在するかを可視化してからMVV策定に着手した方が、より具体的な内容になりやすいのです。

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パーパスブランディングと従来のブランディングの違い

パーパスブランディングは確かにブランディングの一種ですが、従来のブランディング手法とは異なります。

従来のブランディングは、利益向上を第一目標として定めるのが大半です。顧客の獲得・リピーター増加・単価アップなど具体的な数値目標を決めることが多く、「売り上げを得るため」の手法と言えるでしょう。

一方でパーパスブランディングは、認知拡大・イメージ向上を第一目標としています。もちろん最終的には顧客獲得など目に見える収益を得るのが目的ですが、潜在ニーズの発掘やファンづくりなどさまざまな効果が期待できます。

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パーパスブランディングが注目される理由

近年特にパーパスブランディングが注目されているのは、時代の背景やトレンドの移り変わりが関係しています。

ここでは、具体的な背景・要因を解説します。

消費者の価値観が変化してきたため

消費者の価値観が変化したことで、パーパスブランディングを始めとする「企業のバックストーリー」が問われるようになりました。共感できるストーリーがあればより購入意欲が高まり、反対にストーリーがない場合は一時的な購買のみに留まることが多いです。

特にミレニアル世代・Y世代・Z世代など若い人たちがブランドの価値観・雰囲気・ストーリーを大切にすることが多く、機能や価格以上に重視することも増えているのです。

消費者の志向が変化してきたため

消費者の価値観が移り変わったことで、消費者の志向も変化しています。

例えば、自社ならではの考えや正義感に基づいて商品・サービスを販売している企業や、自然環境・労働問題・教育格差・男女平等などさまざまな社会問題の解決に向けて動いている企業は賛同を得やすくなります。「この会社の商品だからこそ買う」という意識が生まれ、気づかぬうちにファンになっていることもあるでしょう。

反対に、一見利便性が高いように見えてもバックストーリーが見えない場合、「あえてこの商品を買う理由がない」と思われてしまうので注意が必要です。

投資家の評価基準がパーパス重視に変化してきたため

近年、持続可能な企業成長こそが社会貢献につながると考える投資家が増え、投資基準が変化しています。爆発的な売上を記録するものの一時のブームで終わってしまう企業と、安定した顧客層を持ちファンの質が高い企業とを比べた場合、後者が高く評価されるようになりました。

特にSDGsやESGの観点が重視されており、「自社の成長だけを優先する企業はもう古い」とする考え方も出ています。潤沢な経営資源を得るためにも、パーパスブランディングがひとつの選択肢となるのです。

パーパスブランディングを取り入れる効果

パーパスブランディングは、収益を向上させるためだけのブランディング手法ではありません。さまざまな効果・メリットが期待できるので、チェックしておきましょう。

消費者の共感を得られる

パーパスブランディングの導入により、消費者の共感を得られる可能性が高まります。

「なぜこの商品を買うのか」「なぜこの会社を支持するのか」という理由を消費者自身が自覚しやすくなり、自分の理想に近い会社であればファンになることもあるでしょう。機能面・価格面で大差ない商品が同業他社から販売されていても、あえて同じ会社の商品を購入し続ける、などの効果も期待できます。

また、高い共感を得たことで消費者自身がSNS上で情報を拡散するなど、思わぬ宣伝ができることも多いです。SNSの時代と呼ばれて久しい今だからこそ、パーパスブランディングのメリットがわかります。

ステークホルダーからの支持を得やすい

具体的なパーパスを提示することにより、ステークホルダーからの支持を得やすくなります。

例えば、取引先や顧客が自社の活動に賛同して応援してくれることで、思わぬコラボレーションが生まれるかもしれません。商談や会議に協力的になり、企業間でのイノベーションが起きる可能性も高まります。

結果的に、自社だけでは成し遂げられなかったビッグプロジェクトとなることもあるでしょう。他にも、投資家・金融機関からの支持も得られます。

人材獲得や離職防止につながる

従業員が賛同するパーパスであれば、人材獲得や離職防止の効果も期待できます。

「社会に役立つ仕事をしている」「この会社の一員であることを誇らしく思える」というパーパスを定めた場合、働くモチベーションが上がります。この会社だからこそ貢献したい、と感じるエンゲージメントも高まるので離職防止に効果的です。

また、パーパスに賛同する人が新たに応募してくるなど、採用時の母集団形成にも効果があります。優秀な人材を長く確保し続けたいときにこそ、パーパスブランディングを検討しましょう。

パーパスブランディングを成功させるポイント

パーパスは、ただ定めるだけで効果を期待することはできません。あくまでもパーパスを使ったブランディングにする必要があり、成功のポイントを抑える必要があります。

下記ではパーパスブランディングを成功させるポイントを解説するので、チェックしてみましょう。

実現可能なパーパスを策定する

まずは、実現可能なパーパスにすることが重要です。

高い理想をパーパスに込めるのも重要ですが、現実とかけ離れすぎていると、パッと見聞きしただけで具体的な内容をイメージできません。「結局どういうこと?」と疑問を抱かれてしまいやすく、新たに説明を追加することで却って「教え込み」のようになってしまうのが懸念点です。

パーパスを策定するときは、誰にとってもイメージしやすい内容を、シンプルかつわかりやすい言葉でまとめるよう意識してみましょう。

社内向けと社外向けのパーパスを一致させる

パーパスはひとつとは限らず、社内向け・社外向けにそれぞれ分けている企業も少なくありません。ただし、双方のパーパスの根幹は必ず一致させ、矛盾やブレが生じないよう配慮しましょう。

よくある落とし穴として、社外向けには環境保護への貢献など聞こえのいいパーパスを掲げながら、社内では資材の無駄遣いなどが見過ごされているなどの事例が挙げられます。社内でできることを社外に広めるようなイメージを持ち、行動が伴うパーパスになりそうかも含めて検討していきましょう。

まず社内にパーパスを浸透させる

パーパスは、まず社内に浸透させることが重要です。

せっかく良いパーパスを定めても、従業員の意識が変わらず、実際の行動や顧客への態度にバラつきが出ては説得力が増しません。まずは従業員からの共感を得て行動を変え、少しずつ社外に伝播するようなイメージを持つのが理想です。

パーパスブランディングの成功にはインナーブランディングが必要不可欠であることを理解し、共有・浸透の手段を探っていきましょう。

パーパスを社内に浸透させる方法

最後に、パーパスを社内に浸透させる方法を解説します。インナーブランディングの成功にも通じる点があるので、参考にしてみましょう。

Web社内報

Web社内報は、部署・年代・役職・職種の区別なく全従業員へ一気に情報を拡散できる手法です。紙での社内報と比較して届くタイミングの差も出ず、最も平等かつ手軽な情報共有ツールと言えるでしょう。

チャットや会議での通達より、パーパス策定の目的・狙い・バックストーリーなど具体的な内容をボリューム多く伝えられるのもメリットです。Web版であれば閲覧履歴なども管理できるので、管理側の工数も削減できます。

社内SNS

社内SNSは短文でテンポのよいコミュニケーションを取れるのが最大の利点であり、「いいね」などお互いの反応を見れる機能も豊富です。Web社内報のリンクを貼りながら意見交換するなど、多彩な使い方ができます。

策定したパーパスに対する従業員の反応を見たいときは、特に役立ちます。PDCAサイクルを効果的に回すためにも、導入を検討してみましょう。

社内ポータル

社内ポータルは業務ノウハウや社内FAQなど情報を一元管理できる場であり、その環境を最大限活かしてパーパスを共有できます。

パーパス策定の狙いや目的など、時代が移り変わっても変わらないストーリーを載せるとよいでしょう。新入社員が入社する度に社内報・社内SNSでパーパスについて取り上げる必要がなくなり、誰でもいつでもパーパスに関する情報を閲覧できるようになります。

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パーパスブランディングの導入には社内へのパーパス浸透から

パーパスブランディングは、顧客・取引先・投資家・金融機関・従業員などさまざまなステークホルダーに対するブランディング施策です。認知度アップやエンゲージメント向上などさまざまな効果が得られるので、ぜひ注目しておきましょう。

成功のためには、まず従業員に対するインナーブランディングをするのがポイントです。社内報を効果的に活用し、内容だけでなく目的や狙いも含めて広く共有しておきましょう。

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この記事を書いた人

渡辺 瞳のアバター 渡辺 瞳 ライター

フリーライター。総務人事の仕事を9年経験し、フリーランスとして独立。
HR戦略・労務管理・組織づくりなどのテーマを中心に記事を執筆中。
趣味が高じて音楽系コンテンツを黙々と執筆することもある。

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