社内報とは?目的やネタ・書き方・作り方・読まれるポイントを紹介

社内報は、企業と従業員間のコミュニケーション手段として日本企業に古くから取り入れられている手法のひとつです。
コロナを経て人材の流動化が激しくなるなかで、自社に愛着を持ってもらう。自社の魅力を知ってもらう。といったように社内報を通じて従業員エンゲージメントを向上させる取り組みがより注目されています。
ourly Magazine(アワリーマガジン)を運営するourly株式会社は、インナーコミュニケーション活性化を支援するweb社内報「ourly」を通じてこれまでにも数多くの企業の社内報運営を支援してまいりました。
そういった経験をもとに、この記事では社内報の全体像を解説しつつ、社内報(紙・web)の目的や制作方法・書き方のポイントなどを網羅的に解説いたします。
社内報の自社導入に悩んでいる方や、社内報担当になったけれど何をしたらいいのか分からない方などはぜひご覧ください。
社内報におけるお役立ち資料をご覧いただけます
社内報は、企業の情報共有や社員間コミュニケーションの促進などに効果的な手法です。社会的に人材の流動化が激しくなり転職が当たり前になる中で、社内報を通した情報共有の重要性はさらに高まっています。
従業員に読まれる社内報の効果的な制作・運用を目指したい方に、今まで多くのインナーコミュニケーションや社内報を検討してきたコンサルティングの立場から、各種お役立ち資料をお届けします。
社内報のKPI設定方法や執筆方法、ネタ、ツール比較など、お困りの担当者はぜひ参考にしてみてください。
社内報とは?

社内報は会社の考えや理念、従業員の情報など社内のあらゆる情報を共有する手段の1つ。
社内報は会社内のあらゆる情報を共有する手段の1つです。
コロナ以前は冊子で印刷して配布するケースが多かったですが、コロナウイルスの影響もあり紙冊子を配布することが難しくなったことで、社内報のアプリや音声、動画といったwebを通して社内報を発信する企業も増えてきています。
共有する情報は会社によってさまざまです。会社の考えや理念といった会社の情報を発信する企業もあれば社員紹介といった従業員の情報を多く発信する企業もあります。
社内報の目的
社内報の目的は大きくこの3つに分けられます。
- 理念浸透・文化醸成
- 社員同士の繋がり強化・組織活性化
- 情報共有・情報伝達

理念浸透・文化醸成
社内報を通じた有益な情報共有や情報発信は、社員の自社理解や企業の理念浸透を促します。
社内報のコンテンツは企業によってもさまざまですが、経営方針や自社のサービス・製品に関する情報、部門や社員の紹介を扱っているケースが多いでしょう。こうした自社の情報は、社員自身も意外と知らないということはよくあるのではないでしょうか。
社員が自社の理解を深めることは、会社への愛着や営業力の向上などにつながるなど、良い影響を生みます。
また、社員一人ひとりが目指すべき共通の指標となる企業理念についても、経営方針などとともに繰り返し発信していくことで、浸透を図ることができます。

また、社長や経営陣からのトップメッセージを発信する場としても社内報は活用されます。そういったトップメッセージを従業員に伝えるコツに関してはこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。

社員同士の繋がり強化・組織活性化
前述の通り、社内報を通じて自社理解や理念浸透が促進されると組織の活性化につながります。特に、web社内報を導入している場合は、より高い効果を期待できるでしょう。
具体的には、web社内報にはコメント投稿機能を設けることができるため、社員同士や、社員と経営層のコミュニケーションの場として活用することができます。
一方通行の情報発信に留まらず、読者である社員からも自由に意見を発信できることで、風通しの良い風土を醸成することができます。また、部署を横断した社員の交流が生まれることもあるかもしれません。

情報共有・情報伝達
社内報では多くの情報を扱うため、情報を効率よく共有したり発信したりする手段に用いることができます。
例えば、情報共有という観点においては、自社にとって有用かつ有益な情報を一気に広めることができます。誰でもアクセスできる情報であるため、社員同士の情報格差を減らすことができるのです。
また、情報発信という観点においては、社内報を届ける相手には社員だけではなく、社員の家族も含まれる点がポイントになります。特に紙社内報であれば、自宅に持ち帰ることがしやすいため、社内報は家族と読むようにしているという社員も多いでしょう。

社内報の作成・運用ステップ

社内報の作り方は、Web社内報と紙社内報で多少の違いはありますが、大まかなステップは以下の12ステップがあります。
(1)目的・コンセプト・達成指標の設定
(2)発行方法の決定
(3)企画の決定
(4)年単位のスケジューリング
(5)社内報単位のスケジューリング
(6)執筆・デザインの内容構想
(7)取材、情報・素材集め
(8)執筆
(9)デザイン(webの場合はデザインが不要なケースも)
(10)原稿の確認
(11)発行
(12)効果検証
社内報作成の詳細な手順に関しては、こちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

社内報が読まれるための書き方のポイント
社内報が読まれるための具体的なステップとして、
- 伝えるポイントを絞る
- 記事の構成を作成する
- タイトルを決める
- リード文(導入文)を書く
- 本文を書く
の5つが挙げられます。
可能な限り社内の人を巻き込んだうえで社内報を作成することができれば、自ずと読まれる社内報になります。
こちらの記事では、それぞれのステップを実際の社内報事例を活用して解説していますので、ぜひご覧ください。

社内報の企画・ネタ50選【テーマ別】
社内報の企画・ネタのテーマは会社の業界によっても異なりますが、どの会社にも共通する12のテーマから、実際に活用できるネタ50選を紹介します。
- 会社情報紹介(理念や方針、商品・サービス情報)
- 部署・社員紹介
- 社員インタビュー
- 座談会
- コロナ禍
- 研修・ルールの周知
- 季節(春・夏・秋・冬)
- 会社施設紹介
- アンケート
- プライベートイベント
- 近くのおすすめのお店紹介
- 結婚・出産祝い
これら12のテーマから50選を厳選して紹介します。
会社情報紹介(理念や方針、商品・サービス情報)
- (1)企業理念・経営理念
- (2)経営方針
- (3)行動指針
- (4)会社(新)方針・(新)ルール
- (5)新製品・新サービス情報
- (6)決算報告・業績報告
- (7)CSRの取り組み
- (8)お客様の声
座談会
- (9)部長対談
- (10)新卒社員対談
- (11)中途社員対談
- (12)若手社員対談
- (13)中高年社員対談
- (14)同期対談
- (15)ママさん社員対談
- (16)パパさん社員対談
コロナ禍
- (17)新型コロナウイルスの特徴
- (18)感染しやすいところ
- (19)各部署のコロナ対策紹介
- (20)リモートワークTips
- (21)自宅オフィス紹介
- (22)おうち時間の過ごし方
- (23)おすすめマスクの紹介
- (24)コロナ禍でも行けるおすすめスポット紹介
研修・ルールの周知
- (25)プライバシー研修
- (26)メール研修
- (27)電話研修
- (28)カフェテリアのルール
- (29)ゴミ捨て場のルール
- (30)トイレ利用上の注意点
季節(春・夏・秋・冬)
- (31)新入社員紹介・内定式
- (32)入社式
- (33)新生活
- (34)梅雨の過ごし方
- (35)夏休みの過ごし方
- (36)ハロウィーン
- (37)忘年会
- (38)年末年始
会社施設紹介
- (39)カフェテリア紹介
- (40)運動施設紹介
- (41)仮眠室紹介
- (42)カフェテリアの新メニュー
- (43)寮の紹介
- (44)社宅の紹介
近くのおすすめのお店紹介
- (45)会社近くのおすすめランチ
- (46)会社近くのおすすめディナー
- (47)会社近くのおすすめ飲み屋
- (48)会社近くの接待におすすめなお店
結婚・出産祝い
- (49)結婚報告
- (50)出産報告
こちらの記事では、12のテーマに基づいた企画・ネタを実際の事例画像を用いて100選紹介していますので、社内報の企画・ネタにお困りの方はこちらの記事をご覧ください。

社内報の媒体【メリット・デメリット】
社内報にはweb社内報と紙社内報の2種類があり、それぞれ会社に合う形で利用されます。紙社内報はある一定の期間にまとめて1冊発行されるのに対し、web社内報は、随時記事が発行されるのが特徴です。
また、web社内報なかには紙社内報をPDFにしてメールや社内イントラで公開するパターンもあれば、アプリを活用して手軽に閲覧できるようなパターンまで幅広くあります。
そこでここからは、紙・web・PDFそれぞれのメリットとデメリットに関して簡単に紹介します。
それぞれ別記事にて詳しく解説していますので、気になる方はそちらもご覧ください。
紙社内報の大きなメリットは家族にも共有できる
- 家族などにも簡単に共有ができる
- モノとして愛着が湧きやすい
- デザインの幅は無限大
- 情報流出の可能性が低い
紙社内報のデメリットは発行までに時間がかかる
- 従業員の手元に届くまでに時間がかかる
- 発行頻度が限られている
- 配送コストがかかる
- 従業員の反応がわからない(一方通行のコミュニケーション)
- 紙資源の活用により環境に悪影響
web社内報のメリットはリアルタイムに発信・相手の反応がわかる
- リアルタイムに情報を発信することができる
- 発行頻度が限られていない
- データの集積・分析ができるので従業員の反応がわかる(双方向のコミュニケーション)
- 過去の情報を見返すことができる
web社内報のデメリットは閲覧のためのデバイスが必要
- デザインレイアウトの制限がある
- 閲覧のための機器が必要
- 閲覧制限がかかっている場合、社外での閲覧が困難

PDFで社内報を配布するメリットは乗換コストがかからない
- オンラインでも閲覧ができる
- 紙社内報からの乗り換えコストがかからない
PDFで社内報を配布するデメリットは従業員の反応がわからない
- 紙社内報がベースにあるため、発行頻度が限られ速報性に欠ける
- 情報の修正に手間がかかる

また、社内報は社内イントラや社内ポータル、社内SNSといったツールと混同されますが、それぞれ記事にて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
社内報制作にかかる費用とは?
社内報制作の種類は、大きく紙社内報とweb社内報に分類され、制作方法は自社制作もしくは外注・委託によっておこなわれることが一般的です。
下記の記事では社内報制作にかかる費用に関して詳しく解説していますが、簡単に内制化と外注のメリット・デメリットに関して簡単に紹介します。

社内報を内製化(自社制作)するメリット
- 費用が抑えられる
- 得た知識を他の業務にも活かせる
- 自社の文化・雰囲気にあった社内報を制作できる
- 外部とのコミュニケーションコストを削減できる
社内報を内製化(自社制作)するデメリットと対策
- 社員の工数がかかってしまう
- 実施までの企画・知識の習得に時間がかかる
- クオリティが担保できない
- クオリティを上げるにはそれなりの費用が必要
社内報を外注・委託するメリット
- 社員が業務に集中できる
- 専門家の意見を取り入れられる
- 他社事例を参考にできる
外注・委託するデメリットと対策
- 費用がかかる
- 社風や状況を反映させにくい
- イメージと異なるものができる可能性がある
- 無難な社内報になってしまう可能性がある
読まれる社内報のデザインのポイント

社内報、特に紙社内報においては、デザインは読者の第一印象を左右するものであり、非常に重要です。
ただ、紙社内報とweb社内報ではデザインの重要性が異なる点には注意が必要です。
というのも、web社内報はさまざまな情報をまとめて掲載できるがゆえに、かえってごちゃごちゃしてしまい読まれにくくなってしまうという側面もあります。
こちらは主に紙社内報に関してですが、読まれるデザインを作成するためのポイントになります。
- 伝えたい内容を絞る
- 内容のウエイトを決める
- 書体を工夫する
- 色を効果的に用いる
- 行間を調整する
実際に下記の記事では、事例を用いて解説していますので、ぜひご覧ください。

社内報のタイトルの付け方
社内報を読んでもらうためには、書き方以外にもタイトルが重要になってきます。
タイトルの付け方のパターンとしては下記の7つがあり、下記の記事ではタイトルの付け方のコツや避けるべきタイトルに関しても事例を用いて紹介しています。
- ⑴社名を用いる
- ⑵社内報のコンセプト・想いを用いる
- ⑶企業理念を用いる
- ⑷会社の業種に合う言葉を用いる
- ⑸ポジティブな言葉を用いる
- ⑹ビジネス関連の言葉を用いる
- ⑺:⑴-⑹を複数組み合わせる

また、web社内報サービス「ourly」を紹介するourlyでは、web社内報の閲覧データからわかった情報を随時発信しております。
実際のweb社内報データを分析し、どんなタイトルであれば閲覧率が上がるのか?などについて詳しく解説しております。

社内報のインタビューを成功させる事前準備のポイント3つ
社内報の鉄板ネタとして検討されることが多い「インタビュー企画」ですが、実際に工数や事前準備が必要でなかなか実行に移せない担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこでこちらの記事では、社内報のインタビューを成功させる事前準備のポイントを以下の3つの観点から解説し、実際のインタビューで使えるコミュニケーションのコツを紹介していますので、ぜひご覧ください。
- 多くの人を巻き込み、ギャップを意識した質問を準備する
- 質問を先に確認してもらう
- 【紙社内報限定】原稿のレイアウトを決める

社内報の読者アンケート実施方法
せっかく社内報を発行していても、情報やコミュニケーションが会社から従業員へ一方通行になってしまっていては、必要な情報が従業員に届いているのかが分からず、従業員の会社に対する興味関心も低いままになってしまいます。

社内報における会社と従業員の理想的なコミュニケーション関係は、社内報を発行し、その反応をもとに従業員に読んでもらえるように改善するといったPDCAを回す必要があります。

その際に効果的なのが社内報を発行した後にアンケートを行うことです。
アンケートを行うことで、
「従業員に対してメッセージがちゃんと伝わっているのだろうか・・」「行なった施策の反応は良かったのか・・」「従業員はどんなコンテンツを求めているのだろうか・・」
といった課題を解決することができます。
こちらの記事では社内報に関する読者アンケートの実施方法から質問項目、実際の企業事例に関して解説していますので、ぜひご覧ください。

読まれる社内報なら「ourly」
ourlyは株式会社ビットエーが提供する、組織改善に特化した全く新しいweb社内報サービスです。
web知識が一切不要で、誰でも簡単に投稿できるだけでなく、他のweb社内報よりも豊富な分析機能が特徴的です。
またourlyは、web社内報としてだけでなく組織課題を可視化するツールとして活用できることが魅力的なツールとなっています。
ourlyの特徴
- web知識が一切不要で簡単に投稿できる
- 分析機能に特化しているためメッセージの浸透度がわかる
- 組織課題や改善度合いを可視化することができる
とった特徴があるため、「従業員にメッセージが伝わっているかわからない」や「web社内報を活用して組織改善したい」という方におすすめのweb社内報ツールです。
社内報の成功事例10選
弊社が提供するweb社内報ツール「ourly」を活用した社内報の事例に関して、各社の事例を記事にしておりますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
そのほかのweb社内報を活用した事例はこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

web社内報ツール・サービス比較おすすめ10選

また本メディアでは、web社内報ツールの比較表を作成しました。
以下のフォーム送信を確認次第、こちらから随時お送りさせていただきます。
社内報担当者必見のセミナー
下記の通り社内報・広報担当者様に役立つセミナーを開催しておりますので、ぜひご参加ください。
- 読まれる社内報の書き方とは?-社内報の書き方のコツ-
- 社内報2.0 – コロナ禍における社内報の在り方とは –
- なんとなくな社内報運用をやめる-社内報の目的・目標設計の方法論
- 社内のコミュニケーション足りてますか? 組織課題別の社内施策を徹底解説
- 社内報の企画の立て方~ネタ切れにならない思考法~
- 社内報で使える、社内インタビューのコツ~取材が不安にならない事前準備ノウハウ~
※過去に開催したセミナーでご要望が多いテーマに関しては、第2回も検討させていただいておりますので、ぜひ一度セミナー情報ページをご覧ください。

共感が大切なこれからの時代
近年、働く人や働き方が多様化する中で、会社と社員の繋がりは希薄になりつつあり、「なぜ自分はこの会社で働くのか」という点をシビアに捉える社員も増えています。
こうした変化に対してこれまで以上に求められるのは、その会社が掲げる理念やビジョンへの「共感」であり、共感を生むための1つの手段として、社報の存在は非常に大きいと言えるでしょう。
共感が大切なこれからの時代において、社内報の有効な活用方法は何か、会社として社報で伝えていくべきことは何か、改めて考えてみてはいかがでしょうか。