社内報は、企業の情報共有や社員間コミュニケーションの促進などに効果的な手法です。
人材の流動化が激しくなり転職が当たり前になる中で、自社を選んで引き続き働いてもらう上で、企業内コミュニケーションの促進は経営における重要なトピックの1つです。
さらに新型コロナウイルス感染対策としてのテレワーク推進によって、企業内コミュニケーションの重要性が増しました。
この記事では、社内報(紙・web)の導入方法や制作方法・書き方を網羅的に解説いたします。
社内報の自社導入に悩んでいる方や、社内報担当になったけれど何をしたらいいのか分からない方などはぜひご覧ください。
社内報とは?

社内報とは、社内広報の1つの手段として、社員やそのご家族に発行される冊子やweb記事、動画などを指します。
主に人事・広報や経営企画担当者が担当し、企業理念や新製品やサービスなどの企業情報の共有、社員教育、社員のご家族に向けた情報共有など、さまざまな目的のために使われます。
季節ごとのイベントや新入社員紹介など、その会社についてより知ってもらい、ご家族にも会社の様子を共有することができます。
社内報にはweb社内報と紙社内報の2種類があり、それぞれ会社に合う形で利用されます。紙社内報はある一定の期間にまとめて1冊発行されるのに対し、web社内報は、随時記事が発行されるのが特徴です。
また、web社内報では、社内報がweb化されるだけではなく、動画や音声といったwebを用いた機能を利用できることも強みです。
社内報利用率は?
では、実際にどれくらいの会社が社内報を実施しているのでしょうか。
経団連が実施した2005年全国社内報実態調査によると、回答した日本の企業706社のうち、85.1%の企業が社内報を実施しているとされています。

(引用:2005 年全国社内報実態調査結果の概要, 「多様化する社内コミュニケーション わが国社内報の現状と課題」, 〈https://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2006/007.pdf〉, 2020年8月閲覧)
このように日本の多くの企業が社内報を導入しています。
また、調査年が15年前と古い情報のため、現在では、より多くの企業が実施していると予想されます。
社内報でできること 5点

そもそも社内報ではどのようなことができるのでしょうか?
以下で社内報でできること5点を紹介します。
⑴企業ビジョン・理念の浸透
企業の目指しているゴールやビジョン、その土台となる理念を社員に浸透させます。
普段関わりを持ちにくい従業員に対して、経営層が容易に思いや情報を共有できる点に特徴があります。
⑵企業情報の共有
企業全体の取り組みや新たな商品・サービスの共有が可能です。
会社の一社員として知っておくべきことを共有するイメージです。大きな会社であればあるほど、自身の会社であるにも関わらず他部署がどのようなことを行っているのか、会社全体としてどのようなことを行っているのかが把握にしくいものです。
⑶社員教育
会社員に対する教育にも社内報は活用できます。
入社時によくあるような研修とは違い、ここでの教育は社会の変化に合わせた単発的な教育が中心です。
会社の経営変化や社会の変化に合わせて、全社員が学ぶべきことを周知します。
例えば、感染症が蔓延している際には、生活や会社において気をつけることを記載したり、会社内の食堂やゴミ捨て場のマナーが悪ければ、マナー教育をしたりです。
全社員に向けた一斉の周知が可能なため、教育を効率的に行えます。
⑷社員間コミュニケーションの促進
社員間のコミュニケーションを促進します。
同じ部署にいるけれど互いにあまり知らない社員同士や、普段から接点の持てない他部署の社員同士などが互いを知り合う機会となります。
新卒社員紹介や他部署紹介、年代別の対談や趣味別の活動報告などを通して、部署や年齢を超えた社員同士の情報共有ができます。
⑸社員の様子の共有
社員の日ごろの様子を社員やご家族と共有できます。
社員の働く様子や社内イベントなど、会社内における場面を紹介することで、社員同士の情報共有に加え、社員のご家族に社員が働く雰囲気を知ってもらえます。
社内報の効果 3点

以上社内報のできること5つを紹介しましたが、これらによって期待できる社内報導入の効果を3つ紹介します。
⑴社員一人一人の成果の向上
社員一人一人の成果の向上が見込まれます。
会社ビジョンの共有や理念の浸透、社員間交流の促進によって、社員のモチベーション向上が見込まれます。業務に対する前向きな姿勢への変化により、一人一人の成果の向上が期待されます。
仕事の意義や職場での人間関係は、仕事における重要な要素であるからこそ、日ごろからのケアが大切です。
⑵人材流出の防止
人材の流出防止が見込まれます。
企業ビジョンの共有や理念の浸透によって、会社と社員のビジョンや理念の再認識が行われます。企業に対する愛着心やモチベーションの向上によって、人材の流出を防ぐことが期待できます。
また社員間交流の促進によって、日ごろの業務や私生活の充実度向上に繋がり、この点でも人材の流出防止に寄与します。
⑶マナー・コンプライアンス対策
会社全体としてのマナーやコンプライアンス対策が可能です。
全社員に対する一斉の教育が継続的に可能なため、その都度コンプライアンス意識の向上を図ったり、継続的な教育の実施によるコンプライアンス意識の醸成が期待できます。
社内報が必要な会社と必要ない会社

社内報が必要な会社と必要ない会社の区別は、社内報の目的である以下5点を満足に達成できているかどうかになります。
逆に言えば以下5点のうちに悩んでいる課題があれば、社内報の導入を検討するべきかもしれません。
⑴ 社員に対して、企業のゴールやビジョンの共有、理念の浸透ができているか
⑵ 最低限その会社の社員として知っておくべき企業情報を社員が把握できているか
⑶ 社員としてのマナー・コンプライアンス教育ができているか
⑷ 部門や役職を跨ぐ社員間のコミュニケーションが取れているか
⑸ 社員同士の日頃の様子が共有できているか・家族に会社の社員の様子を共有できているか
全ての会社がこれらをできていることはないでしょうし、逆にこれら全てをできている会社も多くはないでしょう。
また、上記を解決する手段は社内報以外にもあります。
目的と優先順位、会社の状況などを見定め、最適な方法を選びましょう。
社内報の一からの作り方 9ステップ

社内報を実際につくる手順をご紹介します。
以下社内報の作り方は、webでも紙でも同様です。
web社内報と紙社内報の作り方における大きな違いは、発行タイミングが即時か中期かや、誌面デザインが必要か否かなどになります。
⑴ 目的・達成指標の設定
社内報を発行する目的を設定します。
社内報を導入することによって達成したいことを明確に定めましょう。
目的の設定を誤ると社内報が意味をなさなくなってしまいます。
全体の方向性を決める幹となる部分であり、大切な点なので時間をかけて計画しましょう。
また、目的の達成度合いを見定める指標を定めることも大切です。
目的だけでは、定量的にその達成度合いを管理できません。その指標を目安として管理することで、最終的な目的の達成に近づきます。
⑵ 発行方法を決める
webか紙か、もしくは併用か、その発行方法を決めます。
web社内報と紙社内報にはそれぞれメリットやデメリットがあります。後に紹介する内容を踏まえて、自社に適した発行方法を選んでください。
web社内報と紙社内報を併用して用いる企業も少なくありません。
どちらかを選ぶというよりは、web・紙・併用の3つの選択肢から考えるのが良いでしょう。
⑶ スケジューリング
どれくらいの記事を、どの期間で執筆するのか、全体のスケジューリングと、1記事あたりの詳細なスケジューリングの両方を行います。
社内報施策としての大きな期間で区切り、どのあたりまでにどれくらいどういった記事を執筆するのかを大まかに決めます。この際に最初に決めた目的をその量とスケジュールで達成できるかどうかも一緒にチェックしましょう。
⑷ 企画決め、執筆・デザイン構想決め
ここからは実運用になります。社内報に具体的にどのような企画を載せるのかを決めます。
また⑹執筆・デザインをするために、企画のどの場面を執筆するのか、デザインするのかの構想を決めておきましょう。
先に構想をつくっておくことで、執筆やデザインに必要な写真や映像を収められます。
⑸ 取材・情報・素材集め
企画内容に沿って取材を進め、情報や素材を集めます。
仕事の様子を紹介する場合は、その様子を動画に収めたり、社員インタビューをしたり、新卒社員の紹介であれば彼らの写真を集めたり、社員対談の場合はその企画を実行したりなどさまざまです。
⑹ 執筆・デザイン
執筆を始めます。
執筆に加え、デザインも行います。社員に読まれやすいようにデザインを工夫しながら執筆をしましょう。
⑺原稿の確認
作成した原稿を確認します。
社内報を見る社員を想定して、執筆やデザインを行った人ではない人に最終的な確認をしてもらうと良いでしょう。
⑻発行
最終原稿を発行します。
webであればそのまま発信し、紙であれば全社員分印刷をしましょう。
印刷には後章で述べる印刷会社を参考にしてください。
⑼効果検証
⑴で定めた目的・指標が達成できているのか、社内報の効果を随時検証します。
指標に変化が見られない場合や、目的の達成が想定できない場合は、取り組みの改善が必要です。
指標を随時管理しつつ、長期的に目的の達成を見込めるように、社内報の効果を随時検証することが大切です。
Webか紙かどっちがいい?メリット・デメリット・費用

社内報には2つの種類があります。webと紙です。
それぞれに利点や欠点があるので、双方を理解しつつ自社に合う方の選択、または両方の導入を検討しましょう。
こちらの【表1】がweb社内報と紙社内報のメリット・デメリット・費用を分かりやすく図示したものです。
【表1】
速報性 | データ収集 | メディア親和性 | 保管性 | 閲覧の容易さ | 愛着 | 家族共有 | 費用 | |
web | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
紙 | △ | × | × | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
以下でそれぞれ詳しく解説します。
web社内報のメリット・デメリット・費用
メリット⑴速報性
web社内報では、その都度即時に記事を発行することが可能です。
全社的に知っておくべき会社の変更点や新製品やサービス情報、教育などは、その速報性が重要です。1,2ヶ月後に共有される新製品やサービス情報、教育などは、その共有によって期待できる効果が小さくなってしまいます。
変化の激しい現代において、臨機応変に情報を全社員に共有できるツールを持っておくことは大切です。
メリット⑵データ収集が可能
web社内報では、閲覧に関するさまざまなデータを収集できます。
例えば、社内報がどのくらい社員に読まれているのかや、どのページが読まれているのかなどを知ることができます。
これらデータによって、社内報の効果測定やその改善に役立てられるのです。
メリット⑶動画やSNSとの親和性
動画を載せたり、SNSとのスムーズな連携ができたりするのも、web社内報ならではのメリットです。
新製品やサービスなどの企業情報、社員のイベントでの様子など、動画を用いることで分かりやすく共有できます。
社員間コミュニケーションを促進する際には、SNSと連携させ、社内報からSNS上へ移動することで、その場でコミュニケーションの機会を与えられます。
メリット⑷ストックができ、いつでも閲覧可
web社内報では、過去の社内報を保存することで、いつでも閲覧できます。
社内報をなくりたり、汚したりする危険性がありません。社内報担当者は新規社内報執筆の際や、会社の変遷を紹介する際に、過去の社内報を気軽に参照できます。
デメリット⑴PCかスマホが必要
当たり前ですが、web社内報を閲覧するには、PCかスマホが必要です。工場などの現場ではPCが1人に1台付与されていないケースもありますので、注意が必要です。
デメリット⑵システムが必要
自社でもシステムを作れますが、他社サービスを活用する方が容易で安く済むでしょう。
自社でシステムをつくらない場合は、利用する他社サービスを決める必要があります。
デメリット⑶家族と共有するのが少し不便
閲覧するには家族もインターネットを使う必要があるため、インターネットに慣れていない方にとっては多少手間がかかります。
会社のセキュリティによっては、社員のみしかログインができない場合もあるため、注意が必要です。
費用
各社サービスによって異なるので、以下は目安として認識してください。
初期費用:15万〜100万円
月額:4万〜20万円
紙社内報のメリット・デメリット・費用
メリット⑴閲覧デバイスが必要ない
紙社内報は特別な閲覧デバイスが必要ありません。パソコンやスマホが使えなくても読むことができます。
メリット⑵モノとして愛着がわく
現物として存在するため、愛着を持つことができます。webよりも紙質やレイアウトなど拘れる部分が多いため、明確なメッセージがある場合は、うまく活用できるでしょう。
愛着を持つことによって自然と紙社内報を読んだり、社内報を持つことに嬉しさを感じたりします。
メリット⑶家族とも簡単に共有ができる
現物として存在するため、家族と簡単に共有できます。社員がその場にいない間でも家族は社内報を読めます。
デメリット⑴速報性がない
紙社内報は、発行までに時間がかかってしまうため、即時に情報を共有できません。
速報性の求められる事項の共有には不向きです。
デメリット⑵データ収集ができない
紙社内報ではデータ収集ができません。社内報の改善には社員からのフィードバックが必要です。
アンケートでは社員も気を遣ってしまい、正直なフィードバックをもらうのは難しいでしょう。
デメリット⑶過去のものをすぐに見れない
紙社内報では、現物として保管する必要があります。
過去の社内報を見直そうとしても、保管の量や状態によってはすぐに参照できない場合があります。
費用
費用は用紙の大きさや部数によって変動します。
以下目安として認識してください。
6万〜30万円
サービス提供会社を徹底紹介!

導入を検討されている方向けに、web社内報と紙社内報のサービスを提供している会社をweb・紙ともに紹介します。
web社内報サービス紹介
web社内報の3サービスの紹介を行います。
社内報アプリ

社内報専門会社であるウィズワークス株式会社が提供する、WEBとアプリに対応するweb社内報です。
特徴
・マルチデバイス対応&一括更新
・社員参加型 総合情報ポータル
・かんたん運用
・9種類のテンプレートで多彩に展開
・高機能なのに低コスト
価格
見積もり相談必要
ザ社内報

ラグル株式会社が提供する、導入事例500超のCMS「Clipkit」のWEB社内報に特化したサービスです。
特徴
・直感的で誰でもカンタンに使えるUI
・情報集約・双方向コミュニケーション
・反響がわかる効果検証・安心のシステム環境
・デザインテーマで社内オウンドメディア
価格
初期費用15万円〜
月額/ユーザー数
40,000円/500名未満
60,000円/1000名未満
80,000円/1500名未満
100,000円/2,000名未満
ASK/2,000名以上
Solanowa

株式会社スカイアークが運営する、いつでも、どこでも、PCや専用アプリから社内報を読むことができる社内報クラウド(Web社内報/社内報アプリ)です。
特徴
・リアルタイム配信
・多様なコンテンツ表現
・マルチデバイス対応
・タグ検索やいいねボタンによるコミュニケーションの促進
・IPアドレス制限やファイヤーウォールなどによる高いセキィリティ
価格
見積もり相談必要
紙社内報サービス紹介
紙社内報印刷サービス4社の紹介です。
ラクスル(ラクスル株式会社)

白黒・カラー共に対応。
A4, B5, A5の3種類に対応。
中綴じに加え、無線綴じ(本の背を糊で固めてとめる)を選択可能なため、ページ数の多い場合にも対応できます。
冊子印刷ドットコム(株式会社春日)

白黒・カラー共に対応。
A4, B5, A5の3種類に対応。
中綴じ(中にホッチキスを入れてとめる)のみ対応です。
印刷便(エコグリーン株式会社)

白黒・カラー共に対応。
A4, A3, B5, B4の4種類に対応。
中綴じに加え、スクラム製本(差し込み製本)、折り製本(2折・3折・観音折)などさまざまな用途に対応できます。
オンデマンドP(西岡総合印刷株式会社)

白黒・カラー共に対応。
A4, B5, A5, B6の4種類に対応。
中綴じに加え、無線綴じを選択可能なため、ページ数の多い場合にも対応できます。
社内報制作のネタ34選!

社内報で取り上げる企画ネタの例を34選紹介します。
企画ネタを考える際に参考にしてください。
社内報のネタに特化した記事を別に用意し、ネタ100選やテーマの探し方・コロナ禍のネタなどを紹介しています。是非こちらもご参照ください。
以下テーマ別に紹介します。
会社情報紹介
会社の新たな情報を紹介する企画です。
端的で重要なテーマなため、紙社内報であれば全体のはじめの方に記載すると良いです。
⑴会社新方針
⑵会社新ルール
⑶新製品・新サービス情報
⑷新卒社員紹介
⑸中途社員紹介
インタビュー
社員へのインタビュー企画です。
社内報制作側が企画の実行するため、0からコンテンツを生み出す企画になります。
⑹部署別インタビュー
⑺若手社員インタビュー
⑻中高年社員インタビュー
⑼新卒社員インタビュー
(10)中途社員インタビュー
(11)社長の一日密着
(12)同期対談
(13)若手社員・中高年社員対談
(14)パパさん社員対談
(15)ママさん社員対談
イベントの紹介
過去に行ったイベントを紹介します。
企業によっては、季節ごとにイベントが行われるため、毎年定期的に使用することができ、内容も目を引きやすい扱いやすい企画です。
春
(16)花見の様子
(17)入社式の様子
夏
(18)バーベキュー
(19)海水浴
(20)花火大会
秋
(21)ハロウィーン
(22)運動会
冬
(23)クリスマス
(24)年末年始
アンケート
アンケートを実行し、それの結果を紹介します。
普段直接では言えないことも、匿名アンケートで引き出せるかもしれません。
社内報として全体で共有することで、普段は自分1人だからと表に出づらい意見も少しづつ表面化していくきっかけになります。
(25)普段言いたいけど言えない職場での悩みアンケート
(26)やりがいを感じる瞬間アンケート
(27)こうなったらいいな。未来の会社要望アンケート
プライベートイベント
会社の部活動や趣味友の集まりなど、プライベートで行われたイベントを紹介する企画です。
新入社員や中途社員はこれを見ることでその機会を知り、既存の社員も新たな趣味を広げる足掛かりになります。
(28)フットサル部活動
(29)料理部活動
(30)釣り好き社員の休日
(31)ゴルフ好き社員の休日
(32)温泉好き社員の休日
その他
その他、情報共有によって社員のためになる企画です。
(33)近辺おすすめの食事処
(34)近辺おすすめのリラクゼーションスポット
他社の社内報事例紹介

他社の社内報導入事例を紹介します。
他社の導入事例を見て、自社での導入イメージの参考にしてください。
株式会社LIXILビバ:社内報創刊
株式会社LIXILビバでは、ウェズワークス株式会社のサービスを用いて、紙社内報を発行しました。
この社内報は、前述した「社内報の効果」のうち「企業ビジョン・理念の浸透」と「企業情報の共有」、「社員の様子の共有」の3点を主に含んでいます。
店舗社員同士の交流を深めること、本社の思いを全国の社員に伝えることを目的としました。
企画は、店舗の取材紹介や店舗がテレビ出演した際の特集、イチオシ売り込み商品の紹介、社長・副社長インタビューなど、店舗に寄り添った内容と本社の思いを紹介する内容になりました。
紙社内報によって、経営層の思いを伝えたり、社員の様子を載せたりと、従来のスタンダードな社内報の例と言えるでしょう。
ソフトバンク株式会社:動画社内報
ソフトバンク株式会社では、ウェズワークス株式会社のサービスを用いて、動画を用いた社内報を発行しています。
この社内報は、前述した「社内報の効果」のうち「社員教育」と「企業情報の共有」の2つを主に含んでいます。
会社が持つ2,000ものサービスの紹介を動画によって行うことを目的としました。
主な対象は法人営業であり、サービス内容を共有する「社員教育」の点で活用しています。
また法人営業以外の社員にもこの社内報は配信され、「企業情報の共有」という点でも活用しています。
動画を用いることで会社サービスを分かりやすく共有するという、web社内報のメリットを使った取り組み例です。
PRTIMES:オープンラジオ
株式会社 PRTIMESは、VoicyBizという音声コミュニケーションサービスを用いて、会社内へ企業文化の発信を行っています。
この社内報は、前述した「社内報の効果」のうち「企業ビジョン・理念の浸透」と「社員間コミュニケーションの促進」の2つを主に含んでいます。
これまで事業内容で語られることの多かった自社のミッション&バリューを、日々の出来事から語ることを目的に開始された取り組み。
ラジオパーソナリティーとして発信後、同僚からの声かけが多くなり、社内コミュニケーションの促進も実感しているそうです。
伝えられる情報量の多さや感情が表現できるなど、音声ならではの良さを活かした社内広報活動を行っています。
まとめ
この記事では、社内報の効果や目的から、web社内報と紙社内報の比較、社内報の作り方など、社内報の導入・作成にあたる情報を網羅的に解説しました。
それらを簡単にまとめると、
社内報でできること 5点
⑴企業ビジョン・理念の浸透
⑵企業情報の共有
⑶社員教育
⑷社員間コミュニケーションの促進
⑸社員の様子の共有
社内報の効果 3点
⑴社員一人一人の成果の向上
⑵マナー・コンプライアンス対策
⑶人材流出の防止
社内報が必要な会社と必要ない会社の要件
⑴ 社員に対して、企業のゴールやビジョンの共有、理念の浸透ができているか
⑵ 最低限その会社の社員として知っておくべき企業情報を社員が把握できているか
⑶ 社員としてのマナー・コンプライアンス教育ができているか
⑷ 部門や役職を跨ぐ社員間のコミュニケーションが取れているか
⑸ 社員同士の日頃の様子が共有できているか・家族に会社の社員の様子を共有できているか
社内報の一からの作り方 9ステップ
⑴ 目的・達成指標の設定
⑵ 発行方法を決める
⑶ スケジューリング
⑷ 企画決め、執筆・デザイン構想決め
⑸ 取材・情報・素材集め
⑹ 執筆・デザイン
⑺原稿の確認
⑻発行
⑼効果検証
web社内報のメリット・デメリット
【メリット】
⑴速報性
⑵データ収集が可能
⑶動画やSNSとの親和性
⑷ストックができ、いつでも閲覧可
【デメリット】
⑴PCかスマホが必要
⑵システムが必要
⑶家族と共有するのが少し不便
紙社内報のメリット・デメリット
【メリット】
⑴閲覧デバイスが必要ない
⑵モノとして愛着がわく
⑶家族とも簡単に共有ができる
【デメリット】
⑴速報性がない
⑵データ収集ができない
⑶過去のものをすぐに見れない
web社内報サービス3選紹介
・社内報アプリ(ウィズワークス株式会社)
・ザ社内報(ラグル株式会社)
・Solanowa(株式会社スカイアーク)
紙社内報サービス紹介
・ラクスル(ラクスル株式会社)
・冊子印刷ドットコム(株式会社春日)
・印刷便(エコグリーン株式会社)
・オンデマンドP(西岡総合印刷株式会社)
社内報制作のネタ34選!
他社の社内報事例紹介
・株式会社LIXILビバ:社内報創刊
・ソフトバンク株式会社:動画社内報
・PRTIMES:オープンラジオ
となります。
社内報は会社内コミュニケーションを促進する重要な施策の1つです。
この記事を参考に、社内報の導入検討に役立てていただければ幸いです。