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組織エンゲージメントとは?高めるためのポイントと高い企業の事例を紹介

組織エンゲージメントとは、従業員が組織の目標や価値観に共感し、主体的に貢献する姿勢を示す状態を指します。これを高めることは、企業の生産性向上や離職率の低下に繋がります。本記事では、組織エンゲージメントを高めるための具体的なポイントと、その実現に成功した企業の事例を紹介します。従業員の意欲を引き出し、強い組織を作るためのヒントが満載です。

目次

組織エンゲージメントとは

組織エンゲージメント

従業員エンゲージメントの定義

従業員エンゲージメントとは、従業員の会社に対する愛着心や貢献意欲を意味します。より簡単に言えば、会社との絆や繋がりの強さとなります。

この会社との絆や繋がりの強さが高めることが、社員のモチベーションアップに繋がります。
また、結果として、離職率の低下や業績の向上、労働生産性の向上などに寄与するとして、重要視されています。

そもそもエンゲージメントとは、

 約束。契約。協約。
 結婚の約束。婚約。
 広告などの各種マーケティング活動において、顧客の興味や注意を引きつけ、企業と顧客の結びつきを強めること。

(引用:「エンゲージメント」の意味, goo辞書, 〈https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/〉, 2020年12月閲覧)

とされており、広義に繋がりのことを示します。

繋がりを形成するには、どちらか片方からの働きかけのみではなく、両者における双方向の働きかけが重要となります。
この、両者の互いに与えるものが、お互いにプラスの意味を持ち続けられる状態が重要を意識することが大切です。

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従業員エンゲージメントと混同しやすい用語との違い

従業員エンゲージメントと混同しやすい用語して、「モチベーション」「従業員満足度」「ロイヤリティ」が挙げられます。それぞれの違いを簡単に表すと以下の図のようになります。

*それぞれのイメージ図は編集部で作成しました。

モチベーションは、「従業員個人の中に醸成される意欲」を表す指標です。あくまでも各個人の意欲であるため、エンゲージメントの「企業に貢献する」という気持ちとは区別されます。

従業員満足度は、「従業員が企業に対してどれだけ満足しているか」を表す指標です。一般的には、その企業の労働環境や福利厚生や給与を評価します。エンゲージメントと違い、企業から従業員への一方的な関係であることが特徴的です。

「ロイヤリティ」は企業への従業員の忠誠心を表す指標です。従業員がどれだけその企業の方針に従うかという尺度で測ることが出来ます。従業員満足度とは反対に、従業員から企業への一方的な関係であることが特徴的です。

組織エンゲージメントを高める目的・メリット

生産性向上

組織エンゲージメントが高まると、従業員が自発的に業務に取り組み、業務効率が向上します。共通の目標に向かって協力し合い、積極的なアイデアや改善提案が増えます。結果として、業務の質やスピードが向上し、企業全体の生産性が高まります。特にイノベーションが求められる分野では、従業員の主体性が大きな成果に結びつきます。

離職率の低下

従業員が企業に対して信頼や満足感を持つと、定着率が高まります。エンゲージメントが高い組織では、従業員は自分の役割や貢献にやりがいを感じやすく、長期間勤務し続ける傾向があります。これにより、採用や教育コストの削減が期待でき、経験豊富な人材が企業に留まることで、組織の安定性が向上します。

顧客満足度の向上

従業員のエンゲージメントが高いと、顧客対応にもその姿勢が反映されます。顧客のニーズを理解し、質の高いサービスを提供することで、顧客満足度が向上します。満足した顧客はリピーターになり、さらには口コミや評判を通じて新たな顧客を引き寄せるため、長期的な売上増加にも繋がります。

イノベーションの促進

組織エンゲージメントが高い環境では、従業員が積極的に新しいアイデアや改善提案を行う風土が育ちます。これは、企業が競争力を維持し、市場の変化に迅速に対応するために不可欠です。エンゲージメントが高い従業員は、リスクを恐れず挑戦する意欲を持ち、結果的に革新的な製品やサービスの開発に貢献します。

組織の持続的成長

エンゲージメントの高い組織は、強固な社内文化を持ち、長期的な成長基盤が整っています。従業員一人ひとりが企業のビジョンに共感し、目標達成に向けて貢献することで、短期的な利益だけでなく、持続可能な成長を実現できます。強い組織文化は、外部環境の変化にも柔軟に対応できる企業力を支えます。

組織エンゲージメントの構成要素

リーダーシップの信頼とコミュニケーション

リーダーが従業員と信頼関係を築くことは、組織エンゲージメント向上の鍵となります。オープンなコミュニケーションを通じてビジョンや目標を明確に伝え、フィードバックを積極的に受け入れることで、従業員は自分の意見が組織に反映されていると感じ、主体的に動くようになります。また、リーダー自身が率先して組織の価値観を体現することも重要です。

キャリア成長の支援と機会提供

従業員は自身の成長やキャリアパスが見えると、長期的なモチベーションが高まります。トレーニングや教育プログラムを提供し、スキルアップやキャリアアップの機会を与えることで、組織への貢献意欲が強まります。さらに、昇進や新たな役割の挑戦を支援することで、従業員の自己実現と組織目標の両立を促進します。

仕事に対する認知と報酬

従業員が自分の努力や成果を正当に評価されていると感じることは、エンゲージメントを高める大きな要素です。適切な報酬制度や、成功を共有する文化があることで、従業員はモチベーションを維持しやすくなります。また、金銭的報酬だけでなく、感謝や承認の言葉、表彰制度なども重要な役割を果たします。

現状の組織エンゲージメントを調査する手段

従業員アンケート調査

従業員の意識や満足度を把握するための定量的な手段です。定期的にアンケートを実施することで、従業員の仕事に対する意欲、組織文化への共感度、リーダーシップへの評価など、組織エンゲージメントの全体像を把握できます。匿名性を保つことで、正直な意見が集まりやすくなります。

1対1の面談(フィードバックセッション)

上司と従業員が定期的に行う1対1の面談は、個々のモチベーションや不安を直接聞き取る手段です。これにより、組織の課題や従業員の成長意欲を深く理解でき、エンゲージメント向上のための具体的なアクションプランが立てやすくなります。

エンゲージメント分析ツールの利用

エンゲージメントを可視化する専用のデジタルツールを使うことで、リアルタイムのデータ収集が可能です。従業員の感情や職場の雰囲気をモニタリングし、組織のエンゲージメント状態を数値やグラフで簡単に分析・共有でき、素早い改善策を導き出せます。

組織エンゲージメントを高め方

明確なビジョンと目標の共有

組織エンゲージメントを高めるためには、ビジョンや目標の明確な共有が重要です。従業員は自分の仕事が組織全体の成功にどう貢献しているかを理解することで、日々の業務に対してモチベーションを感じやすくなります。特に、組織の長期的な目標や方向性を全員が理解し、それに沿った行動を取ることで、一体感が生まれます。ビジョンが不明確な場合、従業員は迷いが生じやすく、エンゲージメントが低下するリスクが高まるため、経営陣がリーダーシップを発揮し、適切に情報を伝えることが大切です。

オープンなコミュニケーション

エンゲージメント向上には、上司や経営層とのオープンなコミュニケーションが欠かせません。従業員が組織内で自由に意見を言えたり、フィードバックを受けたりする機会があることで、心理的な安全性が確保され、安心して働くことができます。また、情報の透明性が高い職場環境では、従業員が組織の現状や方針を理解しやすく、信頼関係が築かれやすくなります。対話が一方通行ではなく、双方向で行われることが重要であり、これにより従業員の主体性が促進され、エンゲージメントが高まります。

従業員の成長支援

従業員のキャリア成長やスキル向上を支援することは、エンゲージメント向上の重要な要素です。トレーニングプログラムや自己啓発の機会を提供することで、従業員は自己成長を感じやすくなり、やりがいが増します。また、キャリアアップの道筋が明確に提示されると、長期的なビジョンを持って働く意欲が湧き、結果的に組織への貢献度も高まります。成長支援を通じて従業員が自身の成長と企業の成長をリンクさせることで、持続的なエンゲージメントを維持できます。

ポジティブな職場文化の醸成

協力的でポジティブな職場環境を作ることは、エンゲージメント向上に大きく寄与します。従業員が互いにサポートし合い、尊重し合う風土があると、仕事への意欲が高まります。また、職場の文化がポジティブであると、従業員同士の連携やチームワークが強まり、個々のパフォーマンスだけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

組織の柔軟性と変化への対応力

市場や業界の変化に素早く対応できる柔軟な組織は、従業員にとって魅力的です。変化に対応できる組織文化を持つことで、従業員は組織の一部として自分の成長が期待され、積極的に変革に参加する意欲が高まります。柔軟性のある環境は、従業員が自身の役割を自由に発揮できるため、エンゲージメントが維持されやすくなります。

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組織エンゲージメント向上の取り組み事例4選

組織エンゲージメント

Google – 自由な働き方と成長支援によるエンゲージメント向上

Googleは、従業員エンゲージメントを高めるために「自由と責任」をキーワードにした環境作りで知られています。代表的な取り組みの一つが、従業員が業務時間の20%を自主的なプロジェクトに使うことを奨励する「20%ルール」です。この制度により、従業員は自分のアイデアを形にできるため、モチベーションや創造性が高まり、エンゲージメントも向上しています。加えて、成長機会やスキルアップのための豊富な研修プログラムが用意されており、個人のキャリア成長を支援する姿勢が従業員の組織への忠誠心を高めています。これらの取り組みは、Googleが常に業界トップの企業であり続けるための強力な原動力となっています。

参考:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/#introduction

Zappos – 社内文化と価値観に基づくエンゲージメント強化

オンライン靴販売企業Zapposは、企業文化を重視することで組織エンゲージメントを向上させた成功例です。ZapposのCEOであるトニー・シェイは「顧客を感動させるサービス」を企業の価値観の一つに掲げ、従業員が同じ価値観に基づいて行動できるようにすることに注力しています。従業員の採用時にも企業文化との適合性を重視し、定着率を高めています。さらに、従業員には顧客対応において自由度が与えられ、柔軟に対応できる環境が整っています。これにより、従業員は自身の役割に誇りを持ち、顧客満足度を高めるための創意工夫を行いながら、エンゲージメントが向上しています。Zapposの成功は、文化と価値観が従業員の行動とエンゲージメントに大きな影響を与えることを示しています。

Airbnb – 職場環境とコミュニケーションの向上によるエンゲージメント強化

Airbnbは、従業員が快適で創造的に働ける職場環境を作ることで、組織エンゲージメントを高めています。特に、従業員がアイデアやフィードバックを自由に共有できるオープンなコミュニケーション文化を醸成することで、従業員の声を反映した職場環境の改善が進められています。社内の透明性も重要視され、経営陣が定期的に進捗報告や会社の方向性についての情報を共有することで、従業員が組織の全体像を把握し、自分の役割がどのように影響しているかを理解しやすくなっています。これにより、従業員は組織の一員としての一体感を持ち、業務に対するモチベーションが向上しています。

Microsoft – 働き方改革と柔軟性を重視したエンゲージメント向上

Microsoftは、CEOサティア・ナデラのリーダーシップの下で、組織エンゲージメントの向上に大きな成功を収めました。特に「柔軟な働き方」を重視し、リモートワークやフレックスタイム制など、多様な働き方を推奨することで、従業員のワークライフバランスを改善しました。この取り組みは、従業員が自身のペースで働きやすくなり、ストレスの軽減や仕事に対する満足度の向上に貢献しています。また、従業員のスキルアップを支援するためのプログラムや、自己成長を促進する「成長マインドセット」を導入することで、従業員は自らのキャリアを長期的に捉え、組織に対する貢献意欲が高まっています。結果的に、従業員のエンゲージメントと生産性が大幅に向上しました。

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