従業員エンゲージメントとは?定義・業績との関係性・施策を徹底解説

従業員エンゲージメントを高めるためにさまざまな取り組みをしている企業が増えています。従業員エンゲージメントの考え方は世界的にも重要視されており、企業経営には欠かせないものとなっていますが、いったい従業員エンゲージメントとはどのようなものなのでしょうか。
この記事では、従業員エンゲージメントの意味や高める効果、従業員エンゲージメントを高める具体的な方法や企業事例などを詳しく解説します。
従業員エンゲージメントとは
従業員エンゲージメントの定義
従業員エンゲージメントとは、企業・組織と個々の社員との関わり合い、組織に対する自発的な貢献意欲のことです。例えば、自分の仕事への情熱・熱意や、会社への忠誠心(愛着心)、仕事を通じて会社に貢献しようとする意欲などが含まれます。
この会社との絆や繋がりの強さが高めることが、社員のモチベーションアップに繋がり、結果として、離職率の低下や業績の向上、労働生産性の向上などに寄与するとして、重要視されています。
そもそもエンゲージメントとは、
1 約束。契約。協約。
2 結婚の約束。婚約。
3 広告などの各種マーケティング活動において、顧客の興味や注意を引きつけ、企業と顧客の結びつきを強めること。
(引用:「エンゲージメント」の意味, goo辞書, 〈https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/〉, 2025年3月閲覧)
とされており、広義に繋がりのことを示します。
繋がりを形成するには、どちらか片方からの働きかけのみではなく、両者における双方向の働きかけが重要となります。
この、両者の互いに与えるものが、お互いにプラスの意味を持ち続けられる状態が重要を意識することが大切です。
従業員エンゲージメントと似ている概念との違い
従業員エンゲージメントと似ている概念して、「モチベーション」「従業員満足度」「ロイヤルティ」が挙げられます。それぞれの違いを簡単に表すと以下の図のようになります。

モチベーションは、「従業員個人の中に醸成される意欲」を表す指標です。あくまでも各個人の意欲であるため、エンゲージメントの「企業に貢献する」という気持ちとは区別されます。
従業員満足度は、「会社が与えている待遇や環境に、社員がどれだけ満足しているか」を表す指標です。一般的には、その企業の労働環境や福利厚生や給与を評価します。会社から社員への一方向的な評価で、必ずしも熱意や積極的な貢献意欲に直結しません。
ロイヤルティは、「企業への従業員の忠誠心」を表す指標です。従業員エンゲージメントや満足度が高いとロイヤルティも高まることが多いですが、必ずしもイコールではありません。
例:従業員エンゲージメントが高くても、より良い機会があれば会社を離れる社員がいる
例:仕事への熱意は低くても、安定志向などで長年勤める社員がいる
ロイヤルティは「会社への帰属意識」の側面が強く、極端なトップダウンが続くと、社員の主体性が失われ「指示に従うだけ」の状態になる危険もあります。
さらに詳しくは「エンゲージメントとの違いとは?モチベーション・従業員満足度・ロイヤルティ」をご覧ください。

従業員エンゲージメントの構成要素:2つの軸
一言で「従業員エンゲージメント」と言っても定義は様々です。ここでは組織コンサルティング企業の定義を引用しながら、詰まるところ従業員エンゲージメントとは何なのか、理解を深めていきましょう。
4社(Gallup、コーン・フェリー、デロイト、GPTW)のエンゲージメント定義
ギャラップ(Gallup)社
1-1.定義の中核:ワークエンゲージメント(仕事への熱意・没頭感)
ギャラップ社は「仕事に対する情熱と集中を持ち、日々の業務で自分の強みを最大限に発揮している状態」をエンゲージメントの中核と捉えています。提唱するQ12(12の設問群)は、この“仕事そのものへの熱意や充実感”を多角的に測定するためのツールとして知られています。
1-2.主な視点
・強みの活用
「自分の強みを活かせる仕事を任されているか」「上司やチームから適切なフィードバックを得ているか」といった項目を確認し、日々の仕事での成長実感を測る。
・周囲からのサポート・評価
「上司が適切に評価してくれる」「仕事に必要な設備や情報が得られる」など、従業員の業務遂行環境に関する設問が含まれる。
・意義や目的の共有
「自分の仕事が会社の目標やビジョンにどう貢献しているか理解しているか」など、組織とのつながりを促進する項目も用意されている。
1-3. ギャラップ社が重視するエンゲージメントの成果
・生産性や離職率との相関
Gallupの調査では、エンゲージメントの高いチームほど生産性の向上や離職率の低下が顕著に見られる。
・ポジティブな職場風土の醸成
毎日の業務レベルでの“良い体験”が積み重なることで、チーム内の雰囲気やパフォーマンスが底上げされる。
コーン・フェリー(Korn Ferry)社
2-1. 定義の中核:コミットメント(情緒的・知的な結び付き)
コーン・フェリー社はエンゲージメントを「従業員が企業・組織に対して抱く情緒的・知的なコミットメント」と捉え、その状態がどの程度“行動”として表れ、最終的に企業成果へ繋がるかを重視します。
2-2. 主な視点
・エンゲージメントとパフォーマンスの関連性
組織目標の達成や業績向上との相関を明確に示すため、エンゲージメントを「生産性や業績改善につながるエネルギー」と位置づける。
・イネーブルメント(業務遂行環境)の重要性
エンゲージメントは個人の意欲だけでなく、成果を出せる環境(イネーブルメント)が整っているかにも左右される。具体的には、適切なリソースや明確な役割分担、スキル開発などが挙げられる。
・知的・情緒的コミットメントの両面
組織の戦略やビジョンを論理的に理解(知的コミットメント)すると同時に、情緒的に共感している(情緒的コミットメント)状態を目指す。
2-3. コーン・フェリー社が重視するエンゲージメント実現のポイント
・リーダーシップとカルチャーの整合
リーダーの行動や意思決定が、組織が掲げる価値観やビジョンと合っているかを見極め、それを従業員に“腹落ち”させる施策を重視。
・能力開発とキャリアパス
成長機会やキャリアアップに対するサポートが不十分だと、情緒的コミットメントが維持しにくいため、研修や育成施策の強化を推奨。
デロイト(Deloitte)社
3-1. 定義の中核:組織デザインと従業員心理の相互作用
デロイト社はエンゲージメントを「組織文化やリーダーシップ、働く環境と従業員の意欲・心理状態が相互に影響し合うことで生まれるもの」と捉えています。人事や経営戦略の視点だけでなく、組織構造そのものをエンゲージメント向上のためにデザインするアプローチが特徴的です。
3-2. 主な視点
・魅力的な組織(Simply Irresistible Organization)モデル
デロイトが提唱する「魅力的な組織」を構築するための5要素(意味のある仕事、マネジメントのサポート、ポジティブな職場環境、成長機会、リーダーへの信頼など)を軸にエンゲージメントを測定・改善する。
・従業員エクスペリエンス(Employee Experience)
企業・組織が従業員に与える体験を総合的に設計する考え方。採用、オンボーディング、評価・育成、オフボーディングに至るまで、一貫したポジティブ体験を提供することで従業員のロイヤルティを高めようとする。
3-3. デロイトが重視するエンゲージメント実現のポイント
・経営・リーダーシップの在り方
経営陣や管理職が示す方向性、組織が大切にする価値観が日常の業務オペレーションと矛盾していないか、システムや制度にまで落とし込まれているかをチェック。
・組織構造やデザインの柔軟性
働く場所や時間の選択肢、チーム編成の柔軟性など、絶えず変化するビジネス環境に対応できる組織設計を目指すことで、従業員の主体性や成長意欲を高める。
GPTW(Great Place to Work)社
4-1. 定義の中核:「Trust(信頼)」「Pride(誇り)」「Camaraderie(連帯感)」
GPTW社は、「働きがいのある職場」とは「従業員が経営陣や上司を信頼し、仕事に誇りを持ち、同僚との連帯感を感じられる環境」と定義しています。この3つの要素が揃うことで、従業員が安心して力を発揮できる職場が形成されると考えられています。
4-2. 主な視点
・Trust Index™ Survey
従業員へのアンケートで、「経営陣の信頼性(Credibility)」「尊敬(Respect)」「公平(Fairness)」などを中心に計測。これに「誇り(Pride)」「連帯感(Camaraderie)」の要素を加えて総合評価を算出する。
・企業の取り組み事例(Culture Audit)
企業がどのような文化醸成施策を行っているかも評価対象となり、「働きがいのある会社ランキング」として発表される。
4-3. GPTW社が重視するエンゲージメント実現のポイント
・経営者・管理職への信頼
経営陣や管理職がどれだけ誠実かつオープンにコミュニケーションを取り、従業員を尊重しているかが、エンゲージメントの大きなカギになる。
・仲間意識と誇り
自分の働く職場や仕事を「誇りに思えるか」、一緒に働く仲間との「連帯感」を感じられるかが、離職意向や推奨意向にも直結する。
2つの大分類:”仕事”と”組織”
エンゲージメントに関する議論を整理するうえで、多くの研究やコンサルティング企業の定義は「仕事レベル」と「組織レベル」の大きな2軸が用いられています。それは、「日々の担当業務や職務内容への熱意・没頭感:仕事へのエンゲージメント」と「企業や組織そのものへの愛着・貢献意欲:組織へのエンゲージメント」です。
仕事へのエンゲージメント
・「担当業務に面白さややりがいを感じるか」「自分の強みやスキルを活かせているか」といった、職務レベルの熱意や没頭感が焦点。
・代表的なフレームワーク:Gallup社のQ12、ユトレヒト大学のワークエンゲージメント研究(活力・熱意・没頭)など。
組織へのエンゲージメント
・「この会社(組織)で働き続けたいと思うか」「経営陣や組織文化に共感しているか」といった、組織全体へのロイヤルティや愛着が焦点。
・代表的なフレームワーク:組織コミットメント三成分モデル(感情的・存続的・規範的コミットメント)など。
この2つの軸は相互に影響し合います。仕事への熱意が高まれば組織への愛着が高まるケースもあれば、逆に「この会社が好き」という思いが強いから仕事も頑張れるケースもあります。
ワークエンゲージメント(仕事への熱意・没頭感)
ワーク・エンゲージメントは、個々の従業員が自分の仕事や業務内容に対して感じる熱意・没頭感・充実感を指します。
学術的には、オランダのユトレヒト大学の研究(Wilmar Schaufeli教授ら)で示された次の3要素で語られることが多いです。
・活力(Vigor):身体的・精神的にエネルギーに満ちて、業務に前向きに取り組める状態
・熱意(Dedication):自分の仕事に強い意義や誇りを感じ、やる気を高めている状態
・没頭(Absorption):業務に深く没頭し、時間を忘れて集中している状態
これらの要素は、GallupがQ12(12の質問)で測定している、“日々の仕事へのポジティブな感情・行動”とも大いに重なる部分があります。
ワークエンゲージメントが高い状態の具体的例
・「毎日の業務が楽しい」と感じるだけでなく、「成長実感があり、もっと学びたい・挑戦したい」と思う。
・自主的に新しいタスクを引き受けたり、改善提案を行うなど、行動としてエンゲージメントが表れる。
組織コミットメント(組織エンゲージメント)
組織コミットメントは、従業員が所属組織に対して抱く愛着・ロイヤルティ・責任感を示す概念で、Allen & Meyer (1990)の三成分モデルが学術的に最も広く知られています。しばしば「組織エンゲージメント」と呼ばれることもありますが、学術研究では「コミットメント」という用語が定着しています。
・感情的コミットメント(Affective Commitment):組織への愛着や誇りなど、ポジティブな感情にもとづく“ここで働きたい”という思い。
・存続的コミットメント(Continuance Commitment):組織を離れることによる損失・リスクが大きいと感じ、“辞めるに辞められない”という面。
・規範的コミットメント(Normative Commitment):道義的責任感や義務感から“組織にとどまるべきだ”と感じる状態。
エンゲージメントを高めるうえでは、感情的コミットメントの高さがもっとも望ましいとされ、組織のビジョンや価値観への共感、リーダーへの信頼、心理的契約の履行などが大きく影響します。
主な研究と形成要素
・公正感・公平性:組織正義(分配的・手続き的・対人的正義など)の高い組織ほど、従業員は“自分を大切に扱ってくれる会社”と認識し、愛着を育みやすい。
・リーダーシップ・上司との関係:公平な扱いや適切なサポートを受けられるほど、感情的コミットメントは高まりやすい。
・パーソン・オーガニゼーション・フィット:組織が掲げるビジョンや文化と従業員の価値観が合致しているほど、組織への愛着が強くなる。
実務上のポイント
・組織の価値観やビジョンの浸透:従業員が組織のゴールや価値観に共感すると、感情的コミットメントが高まりやすい。
・適切な評価制度や処遇の設計:公正感を担保する評価・報酬制度が組織コミットメントに好影響を及ぼす。
・リーダーの行動規範:リーダーシップのスタイルが組織の理念と乖離していると、コミットメントが損なわれるため、一貫した行動が求められる。
結局のところ、”従業員エンゲージメント”とは何か
ここまで、コンサルティング各社の定義や構成要素について見てきましたが、共通する視点は、従業員が「自分の仕事(ワークエンゲージメント)」と「組織全体(組織コミットメント、組織エンゲージメント)」の双方に、前向きな気持ちで関わり続けられる状態=従業員エンゲージメントが高い状態ということです。
組織が従業員に安心感や誇り、成長機会を与え、従業員が「ここで働き続けたい」「この組織に貢献したい」という主体的な気持ちをいかに作り出して、維持するのかが、従業員エンゲージメント施策の核心と言えるでしょう。
従業員エンゲージメントが事業や組織にもたらす好影響
従業員エンゲージメントは事業・組織の指標と関係があることが多くの調査で明らかになっており、注目を集めています。ここでは従業員エンゲージメントと各種指標について、いくつかの研究結果を紹介します。
企業の生産性向上との関連
エンゲージメントが高い企業ほど生産性・収益性の向上はもちろん、多面的な指標で高い成果を示すという点が幅広く実証されています。
・Gallup社の”State of the Global Workplace 2023″によると、エンゲージメントの高い企業・チームほど18%高い生産性と23%高い収益性を達成していると報告。加えて、顧客満足度の向上や事故率・欠勤率の低減など、多面的なパフォーマンス指標にも良い影響が見られる。
・Aon社の”2023 Trends in Global Employee Engagement”で、エンゲージメント上位25%の企業は下位25%に比べ、売上高成長率や営業利益率が10~15%高い傾向があると報告。
・Korn Ferry社の”Engaging Performance Survey 2022″において、エンゲージメントの高い組織は顧客満足度や品質指標が向上し、最終的な業績との相関も確認されている。
・Deloitte社の”2023 Global Human Capital Trends”で、従業員エクスペリエンスを重視する企業はイノベーション創出頻度や新規事業の成功率にもプラス効果があると示唆。
ブランド評価・顧客エンゲージメントへの波及
従業員が自社に対して愛着や熱意を持つほど、採用活動にポジティブな影響が出たり、顧客への応対やサービス品質が向上してブランド評価も上がりやすいという効果が考えられます。
・LinkedIn社の”2022 Top Companies”によると、従業員満足度の高い企業ほどSNS上での企業イメージが好調で、リファラル(社員紹介)採用率が伸びている事例を複数紹介。社員がSNSや口コミサイト(Glassdoor等)でポジティブな意見を発信しやすくなるため、採用コストが10~15%削減できた事例も報告されています。
・Satmetrix社の”2021 Employee Net Promoter Score (eNPS) Global Trends.”、Qualtrics社の”2022 EX + CX: Connecting Employee and Customer Experience.”によると、従業員NPS(eNPS)が高い企業は、顧客NPSとの相関が見られると複数の業界で確認されており、たとえばB2Cサービス領域で5ポイントの従業員NPS改善が、3%前後の顧客NPS改善につながる可能性が示唆されています。
イノベーション創出・R&Dパフォーマンスへの影響
協働や挑戦、学習の組織文化は、イノベーション創出に寄与することが明らかになっています。
・BCG社の”2020 Innovation in the 21st Century”によると、エンゲージメントスコアが上位25%のR&D組織は、新製品・新サービスのローンチ成功率が平均で1.4倍高いとする分析を公表しています。上位組織では、従業員が自主的にアイデアを出し合い、トライ&エラーを歓迎する文化が醸成されているとのことです。
・MITの”MIT Sloan Culture 500 プロジェクト”によると、大手企業500社の企業文化をテキストマイニングで分析した結果、「協働(Collaboration)」「挑戦(Challenge)」「学習(Learning)」といった価値観を重視する企業ほど、従業員エンゲージメントが高く、新商品・新事業の立ち上げ数で業界平均を約20~30%上回る傾向があると報告しています。
株価・株式リターンとの関連
上記で述べられている生産性向上や、顧客エンゲージメントへの波及効果は株式リターンにも表れています。
・Edmans (2011, 2012) の研究によると、1984~2009年の期間において、「Fortune 100 Best Companies to Work For」に選出された企業群のポートフォリオが、市場平均を2.3~3.8%ほど上回る超過リターンを得たと報告しています。
従業員が高い満足度やロイヤルティを持つ企業ほど、株式市場でも好意的に評価され、長期的な価値を創出している可能性が示唆されています。
・Willis Towers Watson社の”2014 Employee Engagement and Shareholder Value”によると、エンゲージメント上位企業はEPS(Earnings Per Share)の年平均成長率で1.5~2倍の差をつけるとの分析結果を公表しています。またMcKinsey社の調査によると従業員エンゲージメントと企業の持続的利益率を結びつけた調査で、特にサービス産業・IT業界において、エンゲージメント向上が株価のボラティリティ低下にも寄与する可能性を示唆しています。
人材定着率・離職率への影響
エンゲージメントの高さは社員の定着率にも直結します。人手不足や雇用流動化が進む日本においては、エンゲージメントを高めることで社員が自社に愛着を持ち、長期的に活躍できる環境を作ることが、持続的な成長戦略の一部として欠かせなくなっています。
・Gallup(2023)
State of the Global Workplace 2023によれば、エンゲージメントの高い職場では離職率が最大43%低下するとの分析が示されており、人材流出リスクの抑制に直結する。
・CIPD(2023)
Good Work Index 2023では、エンゲージメントの高い従業員ほど“友人や知人に自社を薦める可能性”が顕著に高く、企業のリファラル採用にも好影響を与えると報告。
・Great Place to Work(2022)
World’s Best Workplaces 2022の調査対象企業では、エンゲージメント指標が高い企業ほど平均離職率が業界平均よりも大幅に低い傾向にある。
・Korn Ferry(2022)
コミットメント(特に感情的コミットメント)が高い従業員は転職意向が著しく低く、組織としての採用コスト・育成コスト削減にも貢献していると強調。
従業員エンゲージメントの調査・計測方法
一般的に従業員エンゲージメントを調べるためには、”エンゲージメントサーベイ”という調査が使用されます。
エンゲージメントサーベイとは、いくつかの質問項目によって従業員のエンゲージメントを数値で表す調査のことです。
従業員エンゲージメントを実際に定量化することで、
・会社内の潜在的課題
・適切な人材配置ができているか
・どのような施策を行うべきか
・現在実施している施策は効果があるのか
などといった潜在的な課題を把握したり具体的な施策を検討することができます。
詳しくは【徹底解説】エンゲージメントサーベイとは?実施目的・手順・活用方法までをご覧ください。
従業員エンゲージメントを高める施策
従業員エンゲージメントを高めるためには、自社の課題に即した施策選定が欠かせません。
「仕事(ワークエンゲージメント)」と「組織(組織コミットメント)」の観点からどのような施策設計を行うとよいかについては、【すぐ実践できる】従業員エンゲージメント向上策10選+事例10選をご覧ください。
まとめ
従業員エンゲージメントは単なる「やる気」や「満足度」ではなく、組織の持続的な成長を下支えする重要な要素です。
多くの企業が事業変革や新たな働き方を模索する中で、自社独自のエンゲージメント向上策を設計し、PDCAを回しながらさらなるレベルアップを図っていくことが求められます。
もし具体的なサーベイの実施や、従業員エンゲージメント施策の導入に課題を抱えている場合は、サービス導入やコンサルティング会社に相談するのも一案です。
自社の目的や組織規模に合わせたオーダーメイドの仕組みづくりができれば、より効果的にエンゲージメントを高めていけるはずです。