従業員の「挑戦」を阻む壁とは
こんにちは!ourly株式会社の組織開発(OD)チームの村山です。
今回は、「挑戦する組織文化をつくりたい」というお客様に向けて何が挑戦を阻害するのかについてお話しします。
挑戦を阻害する3つの要因
挑戦する組織文化をつくっていきたい
従業員の挑戦を後押ししたい
ourlyの導入目的についてディスカッションする際に、よくいただくお声です。
不確実性が高く、変化の早い時代において、挑戦・進化を続けていくことは、持続可能な組織であるために必要不可欠です。
挑戦を促進することも大切ですが、ここでは、挑戦を阻害する3つの要因や組織文化について述べていきます。
失敗への不安
これは想像に難くないかと思います。挑戦には失敗がつきものです。「失敗したくない」「失敗するくらいなら最初からやりたくない」と考える人も少なくありません。
失敗を恐れる理由は、人それぞれですが、一般的な理由をいくつか挙げていきます。
- 周囲の目
- 失敗したら責められるのではないか、怒られるのではないか、と周りの目を気にしてしまう場合です。「失敗したくない」という気持ちが働きます。
- 完璧主義
- 小さな失敗や少しでもできないことに対して自分自身を責めてしまう場合です。失敗のダメージを引きずってしまうことも多く、失敗を許容できなくなります。
- 「失敗はダメだ」と思い込む
- 失敗から得られることに目を向けず、失敗へのネガティブなイメージが強い場合です。「失敗してはいけない。」と思い込んでしまいます。
他にも、周囲に迷惑が掛かってしまうのではないか、過去に失敗して傷づいた経験がある、など様々な理由が考えられますが、個人の失敗に対するネガティブイメージを乗り越える成功体験が重要です。
挑戦が歓迎されていない
例えば、挑戦しようとしても上司のフィードバックが否定的であったり、失敗を許容する制度や組織文化がなかったりする場合は、従業員に学習性無力感を抱かせ、挑戦を阻害することになります。
学習性無力感とは、期待した結果と違うことが連続して起きることで「何をやっても(言っても)無駄」と感じることです。
育成スキルの見直しやポジティブフィードバック、挑戦を評価する仕組みや制度が必要となります。
挑戦する理由がない
見落とされがちな観点ですが、この要因が一番大きいです。
「組織開発施策のメリットは、企業/従業員側の両面から考える」というODコラムの中でも、従業員のメリットの重要性を説いています。「そもそもなぜ挑戦するのか」という理由やメリットがないと、行動に移す人は少数でしょう。
この理由やメリットには外発的動機づけと内発的動機づけがあります。
外発的動機づけとは、従業員のやる気を引き出すモチベーションが外部からもたらされる状態のことを指します。例えば報酬や昇格など、客観的に見てもわかりやすいのが特徴です。
内発的動機づけとは、自己の内面の状態により引き起こされる動機づけを指します。たとえば、仕事に対する興味・関心や探究心・向上心といった、自己の内面から湧き上がる要因により発揮されるものです。報酬や賞賛といった外部からの刺激とは無関係に、自己の内面から湧きだすものであるため長期間持続することが特徴です。
詳しくは記事の中で紹介されていますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
失敗への不安と同様、従業員がメリットに感じる要因は様々です。個人の目的や目標に即したメリットを設計することが重要です。
挑戦する組織をつくるために
本記事では、挑戦を促進する前に、阻害要因を軽減するという観点で、3つの要因について紹介しました。
今の組織で当てはまる部分はあったでしょうか。そして、自分自身も挑戦できているでしょうか。できていないとしたら何が要因となっているのか、といった観点も持ちながら、従業員の挑戦を応援する組織作りをしていきましょう。
さらにどうすれば挑戦を後押しする文化を醸成できるのか、については次回以降の記事で取り上げますのでお楽しみに。