ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)とは?意味の違いやつくり方・企業事例9選を解説

MVVは、ミッション、ビジョン、バリュー(Mission, Vision, Value)の略語です。使命、理念、行動指針と日本語訳されます。

これら3つは、なんのために存在しているのでしょうか?

この記事では、それぞれの定義の詳細な説明から、そのメリット、作成方法、他社事例など、ミッション・ビジョン・バリューについて網羅的に解説します。

また、新たにミッション・ビジョン・バリューを設計するための作成シートもご用意しています。

目次

ミッション(Mission)・ビジョン(Vision)・バリュー(Value)とは?

ミッション(Mission)・ビジョン(Vision)・バリュー(Value)はそれぞれ何を意味するのでしょうか。

それぞれの意味を、三井物産のミッション・ビジョン・バリューを例に解説します。

ミッション(Mission)とは

ミッションとは、日本語訳の通り「使命」です。
なぜその組織が存在するのか。その組織が実現を目指す目標を意味します。

分かりやすくイメージするために、総合商社である三井物産を例にとって紹介します。
2020年5月1日に改定された三井物産ミッションは、

世界中の未来をつくる
大切な地球と人々の、豊かで夢あふれる明日を実現します。

となっています。
世界を相手にする商社としての覚悟や使命が感じられますね。

ビジョン(Vision)とは

ビジョンとは、「理想」の組織像・会社像です。
「使命を達成できる組織の状態」もしくは「達成した組織の状態」が表現されています。

三井物産ビジョンは、

360° business innovators
一人ひとりの「挑戦と創造」で事業を生み育て、社会課題を解決し、成長を続ける企業グループ

となっています。
これが三井物産の理想の組織状態であるとわかります。

バリュー(Value)とは

バリューとは、組織の価値観・価値基準を表します。
「ビジョンの実現のために社員はこのように行動すべきだ」というような価値基準が定められています。

三井物産バリューは、

「変革を行動で」「多様性を力に」「個から成長を」「真摯に誠実に」

となっています。

ここでもう一度、三井物産のミッション・ビジョンを見返してみてください。

4つのバリューが、ミッション・ビジョンの達成に繋がるように、一貫性をもって設計されていることがご理解いただけると思います。

このように、ミッション・ビジョン・バリューは関係性を持って構築されています。

それでは、次章でその関係性について解説いたします。

(引用:三井物産, 経営理念, <https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/idea/index.html>, 2020年9月閲覧)

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の違い・関係性

ミッション(Mission)・ビジョン(Vision)・バリュー(Value)をまとめて、MVVと呼ばれます。

ミッション・ビジョン・バリューはそれぞれ意味が異なりますが、互いに関係を持って構築されています。

それぞれの関係性を三井物産のミッション・ビジョン・バリューを例に図示してみましょう。

上図のように、バリューはビジョンの土台となり、またビジョンはミッションの土台となる関係性を持ちます。

つまり組織は、独自のミッションの達成のために、ビジョンを実現する必要性があり、また、ビジョン実現のための、より具体的な価値基準としてバリューが定められているということです。

三井物産のミッション・ビジョン・バリューも、同じような階層になっていることが伺えます。

企業理念・経営理念・行動指針との違い・関係性

ミッション・ビジョン・バリューと近い言葉として、経営理念企業理念行動指針などが挙げられます。これらの言葉に正解としての決まった意味はなく、その企業によって呼び方が異なるという場合があります。

そのため、ここではあくまで一つの基準としてこれらの違いを紹介することとします。

企業理念とは

企業理念とは、その会社の存在意義を言葉にしたものです。その企業が社会に対してどういう価値を提供するのかを定めたものであり、変化することは滅多にありません。

経営理念とは

経営理念とは、経営上の方針や手段を言葉にしたものです。会社として経営を存続させるにあたり、どういった方針で、また手段を取るのか、それを明文化します。そのため、経営理念は、時代背景の変化や経営者の交代などにより変化することが少なくありません。

行動指針とは

行動指針とは、企業理念・経営理念を達成するための行動原則を言葉にしたものです。企業理念や経営理念を定めた後に、具体的にはどのように行動をするのかと言うことを示します。

これら企業理念、経営理念、行動指針とミッション・ビジョン・バリューとの関係性ですが、企業理念とミッション、行動指針とバリューなど、同じような意味として扱われることも多く、企業によって使われ方が異なるというのが現状です。

それぞれの意味を押さえつつ、自社に合う言葉を用いてこれらを策定しましょう。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の必要性

ミッション・ビジョン・バリューはなぜ必要なのでしょうか。

ずばりそれは、ミッション・ビジョン・バリューが、全従業員に対して会社のいく先を示す羅針盤のような意味合いを持つからです。

そして、それらミッション・ビジョン・バリューは、全従業員間で、明確に共有されていることが望まれます。

ミッション・ビジョン・バリューという概念を生み出したのが、「マネジメントの父」「現代経営学の父」などと称される、ピーター・ドラッカー氏です。

彼の著書『Managing in the Next Society』では

これからの企業は、ミッション、ビジョン、バリューを定め、組織全体で明確な存在意義や価値観を共有できている状態が望ましい

と述べられています。

(著:Peter F. Drucker 訳:上田 惇生 ,『ネクスト・ソサエティ』,ダイヤモンド社, 2002年)

ピータードラッカーの著書の中でも、特にミッションの重要性を強調しています。なぜなら企業の長期活動に必要となる、一貫した会社の判断軸として、ミッションが機能するからです。

現実には存続できず、消滅してしまう企業も存在します。その理由の1つは、企業を取り巻く社会環境の変化でしょう。そこで企業には、使命や理想を見失わず、柔軟に社会に適合する力が求められます。

変化する社会の中で自社の存在意義を忘れず適合し続けてこそ、長期的な企業活動が実現するのですね。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定める4つのメリット

ミッション・ビジョン・バリューを定めると享受できるメリットが4つ挙げられます。
これらのメリットは、主に企業の長期存続に関わるメリットとなるため、ミッション・ビジョン・バリューの重要性がわかると思います。

⑴高まる企業のCSRに良い影響を及ぼす

近年、企業の社会的責任(CSR)への関心が高まっています。先ほど例として挙げた三井物産も、CSR活動に関するレポートを定期的に更新してます。
ミッション・ビジョン・バリューを定め、webサイトや社内報にて表明することで、企業の社会に対する想いや姿勢を示すことができます。

⑵全社共通の指針になる

この記事を読んでくださっている皆さんは、仕事の中で数多くの意思決定を行っていることと思います。ミッション・ビジョン・バリューは、そんな度重なる意思決定の際の判断軸、価値観として機能します

現代は、VUCA(※)時代と呼ばれ、先行きの見えない不安が高まっています。そうした社会的な背景があろうとも、社内にミッション・ビジョン・バリューが浸透すれば、経営者の納得できる意思決定を、社員全体で行えるのです。

※VUCA時代 : Volatility(変動性), Uncertainly(不確実性), Complexity(複雑性), Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとって表される、変化が激しく、不確実な社会情勢を言い表した言葉です。

VUCAについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:VUCAとは?OODAフレームワークとビジネスリーダーのあり方、企業施策

⑶従業員エンゲージメントに効果あり

リモートワークの導入や、転職を前提とした就職の増加で、最近では、各社員の主体的な活動・エンゲージメントへ関心を寄せる経営者の方も多いことと思います。

ミッション・ビジョン・バリューはそうした個人の主体性に、良い影響を及ぼします。魅力的なミッションに惹かれて、就職を希望する人材も現れるでしょう。各個人がミッション・ビジョン・バリューに共感・納得することで、団結して社員は活動することできます。

従業員エンゲージメントの詳しい説明は、こちら記事をご覧ください。

関連記事:従業員エンゲージメントを高める方法は?日本の現状・効果・高い企業の事例を紹介

⑷採用に効果あり

就活の際、ベンチャー企業の応募条件には「ミッションや理念への共感」が記されている場合が多いです。

この理由は上述した通り、ミッション・ビジョン・バリューに共感している社員は高いエンゲージメントを発揮するからだと言えます。このメリットを活用し、ミッション・ビジョン・バリューに共感している、高いエンゲージメントを期待できる人材を採用することができます。

入社希望の人としても、会社と自分とあっているかの判断材料となるため、メリットは多いでしょう。

有名企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)事例 9選

有名企業9社のミッションを紹介します。自社のミッション策定の参考にしてみてください。

各社、それぞれの社会に対する熱い想いが感じられます。

⑴ユニクロ(ファーストリテーリング)

ファーストリテイリングは、世界を代表する日本発のアパレルブランドです。こちらのステートメントはみなさんお聞きしたことがあるのではないでしょうか。文言のスマートさや覚えやすさも大切であるということが感じられる良い例です。

ステートメントとミッションを達成するための大切にする価値観が詳細に定められています。

ステートメント

服を変え、常識を変え、世界を変えていく

ミッション

本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します

バリュー

お客様の立場に立脚
革新と挑戦
個の尊重、会社と個人の成長
正しさへのこだわり

行動規範

お客様のために、あらゆる活動を行います
卓越性を追求し、最高水準を目指します
多様性を活かし、チームワークによって高い成果を上げます
何事もスピーディに実行します
現場・現物・現実に基づき、リアルなビジネス活動を行います
高い倫理観を持った地球市民として行動します

(引用:FAST RETAILING , 「FAST RETAILING WAY (FRグループ企業理念)」〈https://www.fastretailing.com/jp/about/frway/〉, 2020年11月閲覧)

⑵ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は、検索エンジンなどを提供するIT企業です。

「便利」という言葉がこの会社では重要視されていることが想像できます。また、情報技術というIT企業ならではの方法でミッションを定めていることがわかります。

ミッション

UPDATE JAPAN

ビジョン

世界で一番、便利な国へ

(引用:YAHOO! JAPAN, 「ミッション・ビジョン・ステートメント」〈https://about.yahoo.co.jp/info/mission/〉, 2020年11月閲覧)

⑶キリンホールディングス

キリンホールディングスは、世界規模で主にビールを扱う飲料メーカーです。

ミッションを達成するための手段が明記されていることが特徴的です。また、食に関連するという扱う商材ならではの手段を交えたミッションが立てられていることがわかります。

また、ビジョンには昨今話題のCSVが盛り込まれており、未来を見据えたビジョン計画ができていると感じられます。

ミッション

社会における永続的、長期的なキリンの存在意義

ビジョン

食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる

バリュー

熱意・誠意・多様性〈Passion. Integrity. Diversity.〉

(引用:キリンホールディングス, 「企業方針」〈https://www.kirinholdings.co.jp/company/philosophy/〉, 2020年11月閲覧)

⑷メルカリ 

メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」などのサービスを運営する会社です。

「世界的な」という文言から、日本だけでなく世界へと進出する目論見があることが感じられます。具体的な言葉を盛り込むと、その企業のミッションがより明確に見えるものです。

ミッション

新たな価値を生み出す 世界的なマーケットプレイスを創る

(引用:mercari careers, 「ミッションとバリュー」〈https://careers.mercari.com/jp/mission-values/〉, 2020年9月閲覧)

⑸ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループは、携帯事業をはじめとした、IT関連事業をとり行なっています。

IT企業ならではの「情報革命」というキーワードを用いて、経営理念を策定しています。経営理念・ビジョン・バリューのどれも分かりやすい端的な言葉で表されているのが特徴的ですね。バリューもよく世間に浸透しており、バリューに対する従業員の愛着度も高まります。

経営理念

情報革命で人々を幸せに

ビジョン 

世界の人々から最も必要とされる企業グループ

バリュー

努力って、楽しい。

(引用:Softbank, 「経営理念・ビジョン・バリュー」〈https://www.softbank.jp/corp/aboutus/philosophy/〉, 2020年11月閲覧)

⑹ビズリーチ

ビズリーチは、国内最大級の転職事業を運営しています。

「すべての人の可能性」という人材会社ならではミッションが策定されていることが分かります。バリューからも、その企業が大切にしていること想いが非常によく感じられます。

ミッション

すべての人が「自分の可能性」を信じられる社会をつくる

バリュー

価値あることを、正しくやろう
変わり続けるために、学び続ける
お客様の本質的課題解決
その行動で、ブレイクスルー
事業づくりは、仲間づくり

(引用:BIZREACH, 「ミッション・バリュー」〈https://www.bizreach.co.jp/mission/〉, 2020年11月閲覧)

⑺ランサーズ

ランサーズは、日本最大級のクラウドソーシング事業を行う会社です。こちらも人々の持つ力を効率よく活かそうとする、会社の事業に基づいたミッションが立てられていることが分かります。

ミッション

個のエンパワーメント

ビジョン

テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる

行動指針

最高か最速
プロフェッショナル
チーム・ランサーズ

(引用:Lancers, 「ミッション・ビジョン・行動指針」〈https://www.lancers.co.jp/mission/〉, 2020年11月閲覧)

⑻スマートニュース 

スマートニュース株式会社は、スマートニューススマートフォン向けのニュースアプリ「SmartNeaws」を運営する会社です。

「情報を送り届ける」という会社の事業に沿ったミッションを策定していることが分かります。

ミッション

世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける

(引用:SmartNews, 〈https://about.smartnews.com/ja/〉, 2020年9月閲覧)

⑼zozo 

株式会社zozoは、スマートフォン向けアパレル販売アプリ「ZOZOTOWN」を運営する会社です。

アパレルを用いた企業理念が立てられています。

世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。
Be unique. Be equal.

(引用:zozo, 「私たちについて / ZOZO企業理念」〈https://corp.zozo.com/about/philosophy/〉,2020年9月閲覧)

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)のつくり方 5ステップ

これから社員を増やし、会社を大きくしていくにあたって、ビジョン・ミッション・バリューを策定される方に、具体的なつくり方を紹介します。

策定のためのワークシートも作成しましたので、ご活用ください。

ステップ1:PEST分析を行う

PEST分析とは、政治(Polotics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの観点から、社会環境を分析するためのフレームワークです。顧客を取り巻く環境や、世の中の変化を捉えることができます。

ここでの目的は「自社は社会に対して、どのような使命を負おうとしているのか」「どのような課題を解決したいのか」を明確化することです。

社会環境の分析から始めることで、より腹落ちしたミッションの策定ができます。また、社員には共感してもらいやすくなるでしょう。

ステップ2:3C分析を行う

3C分析とは、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)、3つの特徴から自社の戦略を設計するためのフレームワークです。顧客のニーズだけなく、競合の動きも分析することで、自社としては社会にどのような影響を及ぼしたいのかを、明確化することができます。

経営理念の作成においては、以下の視点を参考にし、分析を行いましょう。

  • そもそも顧客にはどのようなニーズがあるのか。
  • 競合はどのようなミッションを掲げているのか。
  • 競合はどうやってニーズを満たそうとしているのか。

ステップ3:ステップ1.2を基にミッションを定める

分析を基に、自社が社会に対してどのような使命を背負うのかを、言語化しましょう。

ミッションは経営理念の中で、最も重要な概念であると言われています。同業他社のミッションも参考にして、経営者が心から納得のいくものを作成してみましょう。

ステップ4:ミッションを基にビジョンを定める

ミッションを明確化したら、ビジョンを策定します。ビジョンとは、ミッションの達成で実現する、理想の社会・組織の状態です。

ビジョンは以下の2つの要素を組み合わせることで言語化しやすくなります。

(1)事業に対する創業者の想い

(2)ミッションを基に、実現したい未来の社会・組織

押さえたいポイントとしては、ミッションと関連のあるビジョンにすることです。

例えば、スーパーマーケットを経営する企業のビジョンが『360° business innovators』(三井物産のビジョン)だったら違和感がありますよね。

自社の分野で実現したい社会・組織を言語化しましょう。わかりやすく、印象の良い文言であることも大切です。

ステップ5:ビジョンを基にバリューを定める

最後にバリューを策定します。バリューは企業の価値基準であり、社員の価値基準でもあります。言い換えると行動指針です。

バリューには「ミッション・ビジョンの実現のために社員はどのような行動をとるべきか」を、わかりやすく言語化しましょう。

例として、スターバックスのミッションとバリューの一部を見てみましょう。

ミッションは「人々の心を豊かで活力あるものにするために-」から始まります。そしてバリューは、「私たちは、Valuesを日々体現します」「お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化を作ります」などです。

バリューのイメージや、ミッションとの関係性がお分かりいただけると思います。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)策定のためのワークシート

一連の流れをワークシートに起こしました。数人で一緒に策定する際や、1人で考える際にお役立てください。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)作成のタイミング

それでは、ミッション・ビジョン・バリューはいつ作成すれば良いのでしょうか?

ミッション・ビジョン・バリュー問わず、いつから始めても遅くありません

前述の通り、ミッション・ビジョン・バリューは会社の向かう先を示す羅針盤のような意味合いを持ちます。

事業を進める上で、これらを従業員同士で明確に共有することはいつでも大切です。

また、ベストなタイミングで言えば、起業時でしょう。事業の向かう方向性を明確に言葉で示し、それを従業員で認識することができます。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定めるときに注意するポイント

ミッション・ビジョン・バリューを定めるにあたって、押さえたいポイントがあります。浸透しやすいミッションを策定するために参考ください。

共感しやすい言葉で表すこと

社員・社会が解釈しやすいように端的な言葉で表しましょう。下記の具体例や、有名企業のミッションを見ても、短くわかりやすく策定されています。

必要がないと判断する場合は、MVV全てを設定する必要はありません。特にスタートアップの企業では、ミッションのみであったり、ビジョンのみを掲げている企業は少なくありません。

大切なポイントは、経営者自身だけなく、社員や社会が、簡単に自分自身の価値観と照らし合わせて考えられるミッションであるかどうかです。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透方法

ここまでミッション・ビジョン・バリューが存在するメリットや策定方法を、紹介しました。しかし実際には「ミッションはあるけどなかなか浸透しない」という会社も多いのではないでしょうか。

次は、企業内にミッション・ビジョン・バリューを浸透させる具体的な方法を解説していきます。

社内報

社内報は、企業の情報共有や社員間コミュニケーションの促進などに効果的な手法です。Web・冊子の両方で扱われるため、リモートワークを導入している企業でも活用できます。

MVVが浸透する社内報なら『ourly(アワリー)』

ourlyはビットエーが提供する、組織状態を可視化するweb社内報サービスです。

web知識が一切不要で、誰でも簡単に投稿できるだけでなく、どのweb社内報よりも豊富な分析機能が特徴的です。

閲覧率や読了率といった細かな分析を部署や役職、年齢ごとに行うことができ、

  • リモートワークによって組織の方向性が伝わりにくくなっている
  • 重要なメッセージが従業員に届いているのか不安
  • 社内報は運用しているが、どの程度効果があるのか分からない

といった組織の悩みを解決し、組織のミッション・ビジョン・バリューを従業員に浸透させることに大きく貢献します。

【無料デモ貸出中】ourly「アワリー」について詳しく見る

その他の社内報について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

社内報完全ガイド|目的と作り方、成功のポイント、事例、おすすめツール

クレドカード

クレドカードとは、従業員第一主義で有名なリッツ・カールトンが行っていたことで有名な施策です。クレドとは、企業の行動指針を表したもので、企業によってはバリューで表していたりとさまざまです。

クレドをカードに印刷して発行し、従業員に浸透させました。従業員はそのカードを携帯することで、日々確認することができ、クレド・バリューだけでなく、ミッションまで意識した意思決定と行動を取れるようになります。

クレドについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:クレドとは?経営理念との違い・作成手順と導入方法・J&Jなど活用企業の事例

1on1

1on1とは、上司と部下で行われる、1対1の面談です。

ヤフーにて2012年から、社員6,000人を巻き込んで実施されていることで有名になりました。1on1では、会社のミッションを上司から部下へ、直接の会話を通して浸透させることが狙いです。時間的なコストはかかりますが、社員全体に徹底的に行える、堅実な方法だと言えるでしょう。

表彰・評価制度

ミッションやバリュー(行動指針)にあった行動をした社員を表彰・評価する制度です。四半期に1度表彰式を行ったり、日常的に評価し合う仕組みを導入してみましょう。

表彰や評価の際に押さえるポイントは、表彰・評価の基準を明確にして公表することです。「どんな活躍をしたら表彰されるのか」「どんな行動が評価されるのか」など、ミッションを意識した基準を設定しましょう。明確な基準があると社員は、目標設定をしやすくなります

表彰・評価の制度としては、ピアボーナスが有名です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

関連記事:ピアボーナスとは?導入手順や効果、サービス紹介、導入事例を徹底解説!

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を浸透させる際に押さえるポイント

上述した方法などを使ってミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させる際に、押さえるポイントを紹介します。

中長期目線で行うこと

浸透が目に見える成果として現れるまでには、時間がかかります。徐々に社員の意識や行動が変わりはじめ、自社の商品が売れ、ミッションやビジョンに示した社会が作られていく。

ミッション・ビジョンの達成が目的であることを意識して、施策の実施を継続しましょう。

ミッションの意味・意図を経営者から伝えること

ミッションやビジョンの浸透には、「知っている」だけではなく、社員が「理解している」ことが大切です。

同じ言葉でも、人によって解釈や定義は異なる場合があります。
共通認識をとるためにも、経営者がミッションに関するコラムをかいたり、説明する機会を設けましょう。

従業員自身でも同様に解釈させること

従業員にミッション・ビジョンの解釈をアウトプットする機会を与えてみましょう。従業員によって少しずつ異なる解釈を共有することで、ミッション・ビジョンを自分ごと化して再解釈することができます。

こうした取り組みは、企業のミッションと従業員の価値観を結びつけるため、エンゲージメントに良い影響を及ぼします。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)策定は重要な経営課題

ここまで解説させていただいた通り、ミッション・ビジョン・バリューは会社を中長期的に経営していくために、重要な概念となっています。

特に平成が終わり令和に入って、人材の流動化や、リモートワークの進展しています。それに伴い企業は、利益の追求のみならず、人材確保のためにも社会貢献の姿勢を示す必要性がでてくることがわかります。

この記事が、ミッション・ビジョン・バリューの理解や、策定・浸透の手助けになれば幸いです。