社内報において流し読みする人は多い・・・?
多くの担当者様と話していると、「閲覧率やPV数が高くても、本当に最後まで読まれているのか?」をいう悩みを耳にすることが増えてきました。
今回は、ourlyが持っているさまざまなデータを使って「読了」や「ユーザー行動」といったところを深掘っていきたいと思います。
読まれる社内報のネタ事例など
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前提:本記事で使う言葉の定義について
この記事では、読了や読了率の定義を以下のようにしております。
読了:
コンテンツ下部まで読んでいるか(スクロール深度)×しっかり読んでいるか(滞在時間)
→スクロール深度と滞在時間基準、両方ともクリアしている場合を読了とする。
※日本人の平均読書スピードを参考に基準の滞在時間を算出しております。
読了率との違い:
読了率はユーザーベースで出す。たとえば同一人物がある記事を10回見て、そのうち1回のみが読了だとしても、ユーザー単位では読了となる。
読了判定にならないのは、滞在時間不足が主な原因
まずは、滞在時間とスクロール深度に分解して、読了判定についてみていきましょう。
表1:滞在時間とスクロール深度の関係
上記の表から、全ページビューのうち読了の基準を満たすのは全体の37%となっています。
※この表には載っておりませんが、読了率は53%というデータが出ております。
あとで記載しますが、1人のユーザーが何回も見に行くケースがあり、PVベースで追っていると実態とずれることがわかりますね。
また、NG理由を見るとスクロール深度が22%、滞在時間が56%と滞在時間不足が多くを占めていることがわかります。
(それぞれの項目のNGとOKの合計が100%になるように算出しております。)
ユーザーは、文章をちゃんと読んでおらず、流し読みをしていることが多いということなのでしょう。
もう少し、滞在時間不足の理由について深堀していきたいと思います。
10秒も読んでいない閲覧もそこそこ多い
表2から滞在時間NGのパターンを深堀りすると、以下の傾向が見えます。
- ページを開いて何もしない(13%):スクロール深度~10%、滞在時間~10秒
- 下部まで移動しているがすぐ閉じる(17%):スクロール深度OK、滞在時間~10秒
- 下部まで移動しているが十分な時間が経つ前に閉じる(56%):スクロール深度OK、滞在時間10秒~
表2:滞在時間NGとスクロール深度の関係
1の考えられるケースとしては、記事を開いたものの読まないということです。
よくあるパターンとしては、タイトルとしては興味があったのでクリックしたものの、本文に求めているものがなさそうとわかったタイミングで、ウィンドウを閉じてしまうケースです。みなさんも一般の記事で何回かご経験があるのではないでしょうか。
また、誤操作で開いてしまい、すぐに閉じたという場合もこのケースに含まれます。
2の考えられるケースとして考えられるのは、ほぼ読まずに下まで流した、コメントを見に行っているなどがあります。
3の考えられるケースとして、じっくり読まずに流し読みしたということです。
2と3については、流し読みをしている、ということで同じ理由になります。
このような読み方は一般のwebではよく見られます。このときにユーザーは見出しを見て内容を把握することが多いので、適宜見出しをいれていくことで、ユーザーがより内容を把握しやすくなり、滞在時間が伸びる傾向にあります。
また、画像などをいれていくことでも、改善される可能性は大きいでしょう。
複数回見に来るユーザーのログから分析する閲覧目的
とある記事のとあるユーザーの行動を詳しく見てみましょう。
初回:しっかり記事を読んでおり、読了基準を満たしています。
2回目:同日見に来ている、先程読んだ記事を読み返しにきているのかもしれません。
3回目、4回目:3週間ほど経ってから閲覧。コメントを見に来たのか、気になった部分だけもう一度見にきたのか、といったところでしょうか。
4回閲覧があり、全て下までスクロールしていますが、滞在時間が基準を満たしたのは初回のみとなっています。
このように気になった記事やコメントを、何回も見返しに来る人は一定いるので、PVベースで指標を見ているとユーザー行動の実態は見えてきません。
ユーザー行動まで追わないと実態は見えてこない
今回は記事をクリックしたあとの「読了」やユーザー行動まで調べてみました。
分かったことは以下の通りです。
- 読了していない閲覧のうち、滞在時間が足りないパターンが最も多いが、そのうち6割弱はある程度流し読みしている。
- ユーザーは同じ記事を何度も違う目的で見ている(意図しない操作や操作ミスも含めて)。PVや閲覧率だけで指標を見ていると、ユーザー行動の実態が見えてこない
流し読みを防ぐ方法などはまた別の記事で紹介したいと思います。
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