社内コミュニケーションの成功事例10選!効果的な施策とメリットも紹介
社内コミュニケーションとは、社員同士が適切に情報交換するためのコミュニケーションのことを指します。
リモートワークの推進などの影響で社内のコミュニケーション環境が大きく変わり、なかなかコミュニケーションが取りにくくなってしまったという担当者の方も多いのではないではないでしょうか。
そこでこの記事では、社内コミュニケーションの施策・メリットを網羅的に紹介し、成功事例を10社厳選して解説していきます。
社内コミュニケーションとは?
社内コミュニケーションとは、社員同士が適切に情報交換するためのコミュニケーションのことです。
業務に必要な内容を、抜け漏れなく確実に伝えられる状態が社内コミュニケーションの理想形です。
また、年齢・性別・役職・勤続年数の壁なくフランクな意見交換ができたり、ちょっとした雑談を通して肩の力を適度に抜きながら働ける環境を作ったりすることも、社内コミュニケーションの大きな役割とされています。
こちらの記事ではそもそものコミュニケーションの種類に関して細かく解説していますので、ぜひご覧ください。
社内コミュニケーションで得られる5つの効果・メリット
ここでは、社内コミュニケーションで得られる効果・メリットを紹介します。
自社が今抱えているコミュニケーション上の問題がないか振り返りながら、目を通していきましょう。
社員エンゲージメント・ロイヤリティの向上
社内の誰とも風通しのよいコミュニケーションができると、社員エンゲージメントが高まります。
自社の社員であることを誇りに思い、成長に貢献したいというポジティブな気持ちを育みやすくなるでしょう。
「会社が好き」というロイヤリティも持ってもらえれば、前向きなモチベーションが続きます。
いつもいきいきと働いている社員が多くなり、エネルギッシュな雰囲気にすることも可能です。
社員定着率の向上(離職防止)
社員エンゲージメントが向上すると、定着率も上がります。
「ずっとこの会社に貢献していたい」という自然な気持ちを抱く社員が多くなれば、全体の離職防止にもつながるでしょう。
また、結婚・妊娠・出産・介護などライフステージの変化があっても、働き方を変えながら勤続してくれる可能性が高まります。
新規人材を雇用するために採用・育成コストをかける必要もなく、教育の手間も削減できます。
長く働いてきた人だからこそのノウハウやナレッジも蓄積しやすくなり、多くのメリットが得られるのです。
情報共有の活性化
社内コミュニケーションが活性化すると、業務に必要な情報を確実に共有しやすくなります。
細かな情報も含めて報告・連絡・相談する環境が整い、新たな視点からのアドバイスや、ひとりでは思いつかなかったアイディアが得られる可能性が高まります。
また、万が一トラブルやクレームが発生したときの共有も早くなり、早期の段階で確実なリカバリーを図れるでしょう。
「自分が積極的に情報共有すれば、社内の誰かが耳を傾けてくれる」という安心感も得られるため、業務面でのメリットだけでなく精神面でのメリットも獲得できます。
生産性の向上
社内コミュニケーションが適切におこなわれ、報告・連絡・相談体制が整うと、ミスコミュニケーションが少なくなります。
そのため、認識相違によるトラブル・業務のやり直し・二度手間・クレームやミスなどを防ぎやすくなるでしょう。
リカバリーに割く時間が減るため本来の業務に集中しやすくなり、生産性が上がります。
また、社員エンゲージメントが上がることでモチベーションも高くなるため、だらだらと仕事をする社員が減ることもメリットです。
新たなイノベーションの創出
年齢・性別・役職・勤続年数の壁なく社内コミュニケーションを取ることで、新たなイノベーションの創出につながる可能性があります。
例えば、企画部だけで商品アイディアを出すのではなく、ターゲットユーザーと属性が近い社員に協力を仰けるようになるでしょう。
また、社外でのビジネスセミナーに参加した社員から情報共有してもらうことで、新たなビジネスチャンスや効率のいい業務ツール導入のきっかけが掴めるかもしれません。
会社の成長を下支えする根本的な要因となるため、社内コミュニケーションには多くのメリットがあると分かります。
社内コミュニケーションに効果的な施策15選
ここでは、社内コミュニケーションに効果的な施策を紹介します。
規模の大きい大企業から、少数精鋭で運営している中小企業まで幅広く使える施策が多いため、参考にしてみましょう。
フリーアドレス
フリーアドレスとは、毎日自由にデスクの場所を変える社内コミュニケーション施策です。
図書館の閲覧場所のように好きな場所に着席できるため、毎日隣り合う社員が変化します。
取締役と新入社員が隣合って働くなど、これまでになかったコミュニケーションが生まれるようになるでしょう。
また、業務の性質に分けて「集中したいときはパーティションのある席」「アイディア出しが必要なときは窓際の開放的な席」と選べるようにするのも効果的です。
リフレッシュスペースの確保
誰でも気軽に使えるリフレッシュスペースを確保することも、社内コミュニケーション施策として効果的です。
昔ながらの「休憩室」と似ていますが、リフレッシュスペースの用途は休憩だけに留まりません。
リラックスした状態で仕事をしたり、小規模な打ち合わせや相談をしたり、1on1ミーティングをしたり、さまざまな活用法があります。
また、自販機やハンモックを置くなど、会社ごとにリラックスできる環境を整えている事例もあります。
社内サークルや部活動
社内サークルや部活動など、共通する趣味を通して交流を図るコミュニケーション施策もあります。
仕事を忘れてリフレッシュできるためオンオフを切り替えやすく、適度な息抜きとして効果的でしょう。
また、普段あまり話す機会のない社員とも交流できるなど、コミュニケーション上のメリットも多数生まれます。
サークル運営の必要な費用の一部を会社から支給するなど、会社としてバックアップ体制を整えることもおすすめです。
社内イベント(オフライン・オンライン)
社内イベントを開催し、タテヨコの区切りなくコミュニケーションを取る方法もあります。
オフラインでの社内イベントであれば、周年パーティー・クリスマス会・BBQ大会・社員旅行などが挙げられます。
オンラインでの社内イベントであれば、ゲームや手軽なプレゼンテーションなどをおこない、楽しく交流していくのがよいでしょう。
ただ楽しむだけでなくコミュニケーションスキル向上のための施策が取れれば、より高い効果を得やすくなります。
メンター制度(ブラザーシスター制度)
メンター制度(ブラザーシスター制度)とは、社員ひとりひとりに対しメンターとなる先輩社員をつけ、ペア式でコミュニケーションを取っていく施策です。
年齢や環境が近いメンターをつけることが多く、業務外の不安や日常生活における相談事を聞くことが大きな目的です。
業務上必要なスキル指導は直属の上司・先輩がおこない、メンターはメンタルサポートをする、というイメージをすると分かりやすいでしょう。
「会社以外のことであっても聞いてくれる」という安心感を抱きやすく、会社そのものへの信頼も上がります。
社内報
社内報を活用し、会社への理解を深めるコミュニケーション施策もあります。
例えば、経営理念や今後の経営方針について、思いや裏話も混ぜたうえで全社に共有するために活用できます。
また、離れた支店での取り組みや普段交流しない部署の社員インタビューを見て、モチベーションに変えることも叶うでしょう。
自社の普段見えない部分を知るために効果的な手法であり、面白いコンテンツを配信し続けられればファンも増えていきます。
コミュニケーションが活性化する社内報なら「ourly」
ourlyは株式会社ビットエーが提供する、組織改善に特化した全く新しいweb社内報サービスです。
web知識が一切不要で、誰でも簡単に投稿できるだけでなく、他のweb社内報よりも豊富な分析機能が特徴的です。
またourlyは、web社内報としてだけでなく組織課題を可視化するツールとして活用できることが魅力的なツールとなっています。
ourlyの特徴
- web知識が一切不要で簡単に投稿できる
- 分析機能に特化しているためメッセージの浸透度がわかる
- 組織課題や改善度合いを可視化することができる
とった特徴があるため、「従業員にメッセージが伝わっているかわからない」や「web社内報を活用して組織改善したい」という方におすすめのweb社内報ツールです。
社員食堂(社内ランチ会)
社員食堂をつくり、食事を取りながらコミュニケーションする方法もおすすめです。
物理的に社員食堂を作れない場合、定期的に社内ランチ会を開催するなど、他の手法で同じ効果を得ることもできるでしょう。
短時間かつオフィスにいる間におこなえる施策であるため負担が少なく、手軽に導入できることも魅力です。
いつもコミュニケーションを取っているメンバーだけに偏らないように配慮し、年代・役職もバラバラにするなど、さまざまな角度から取り組んでいきましょう。
動画配信・ラジオ
社内向けの動画・ラジオ配信をおこない、迅速な情報共有を図ります。
動画や音声を用いているため文章での通達より分かりやすく、配信内容をより身近に感じやすいこともメリットです。
遠く離れた支店にいる社員やリモートワーク社員とも情報共有しやすくなり、社員ひとりひとりのエンゲージメントを向上させやすい施策として注目されています。
また、社員インタビューや現場取材などを通してエンタメ性を高め、自社理解を深めていく方法も効果的です。
社内SNS
自社内だけで使用される社内SNSをつくり、自発的なメッセージの発信を促します。
業務に直結する情報やノウハウの共有はもちろん、「〇〇さんに第一子となる男の子が生まれました」「〇〇支店隣にあるイタリアンが美味しいです」など、日常にまつわるコメントも投稿しやすいことが特徴です。
「いいね」やスタンプによるリアクションもできるようにすれば、よりフランクなコミュニケーションが生まれやすくなるでしょう。
1on1
1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に短時間の面談を繰り返し、業務・プライベート問わず悩みや心配事を吸い上げるコミュニケーション施策です。
人事評価後のフィードバック面談と異なり、メインとなる話し手が部下であることがポイントだと言えるでしょう。
回数を積んでいくことでだんだん自分ならではの気持ちを吐き出しやすくなるため、「本音を言える会社」という印象を根付かせられます。
オンラインコミュニケーション(チャット・Web会議・テレビ会議)
チャット・Web会議・テレビ会議などを導入し、オンラインコミュニケーションを図ることも効果的です。
物理的な距離を問わずコミュニケーションできるため、これまで会話が生まれにくかった社員同士の交流にも最適でしょう。
また、業務上必要なコミュニケーションをオンライン化することで、リアルタイムかつスピーディーな情報共有が図れるメリットも生まれます。
対面でのコミュニケーションも重視しながら導入すれば、相乗効果が生まれそうですね。
社員研修・ワークショップ・勉強会
社員研修・ワークショップ・勉強会を開催し、業務としての性質が高いコミュニケーションを築くこともおすすめです。
「新入社員研修」「管理職研修」「営業研修」というように参加者の性質を分けて開催することもできれば、「老後お金に困らないためのファイナンシャル研修」「コミュニケーション力向上のためのワークショップ」など学びたいスキル別に開催することも可能です。
また、自由参加のワークショップも作るなど、自発的な参加を呼びかける方法もあるでしょう。
誘い合って参加してもらうだけでも、コミュニケーション上のメリットが多数生まれます。
朝会・夕会・雑談会
朝会・夕会・雑談会などを毎日開催し、現状を正しく報告・連絡・相談する方法です。
ひとりで完結してしまう業務をなくし属人化を防ぐ意味合いも強く、誰が今何をやっているか、いつまでにどんなスケジュールで動くのかを可視化できます。
万が一方向性がズレていればその場で指摘できるため、業務のロスが発生しづらくなることもメリットです。
毎日のルーティンとして習慣にすれば、負担なく続けられるでしょう。
タウンホールミーティング
タウンホールミーティングとは、経営層と現場社員とのコミュニケーションを円滑にするための手法です、
経営層が直接現場に出向き、現場社員を集めて自由に意見・相談を交わすコミュニケーションスタイルであり、直接対話のきっかけとして効果的です。
「現場社員からの生の声を収集できる」という経営層側のメリットと、「経営層が現場を気にかけて改善施策を図ってくれようとしている」と感じる現場社員側のメリットを両立できるため、多くの企業で導入されています。
その他のユニークな社内活性化施策に関してはこちらの記事で多くの事例を紹介していますので、ぜひご覧ください。
ourly profile
ourly profile(アワリープロフィール)は、個人のプロフィール機能や組織図機能などにより、組織のサイロ化を解消する社内コラボレーション創出ツールです。
3つの大きな特徴により、リモートワーク下でも部署を超えた相互理解や社内のコミュニケーション活性化を実現します。
- 人となりが一目でわかる自己紹介画面
- 独自の探索機能により、思いがけない出会いを創出
- 組織図により、チーム・部署を超えて組織を理解できる
顔写真や部署、役職などの基本的な項目以外に、強みや趣味、スキルなどが一目でわかりコミュニケーションのきっかけが生まれます。
また、全メンバーに共通のQ&Aを設定することができるので、部署・拠点・役職を超えたメンバー同士の相互理解促進にも役立ちます。
料金については、従業員規模に応じて幅広くご用意しております。詳しくはサービスページをご覧ください。
社内コミュニケーションの企業成功事例10選
最後に、社内コミュニケーションの成功事例を紹介します。
企業ごとにどんな取り組みをしてきたのかチェックしながら、参考にしてみましょう。
カルビー:フリーアドレス
カルビーでは、「個室の中に閉じこもっていても良いものは生まれない」という考えのもと、フリーアドレスを導入しました。
複数社員が4人程度のテーブルにつけるようにする「コミュニケーション席」を設置するなど、社員の動きを活発化することによる社内コミュニケーション施策として話題になりました。
また、自席を用意しないことで重い書類ファイルやムダな紙保管も少なくなり、ペーパレス化も叶えています。
URL
サイボウズ:社内部活動
サイボウズでは、5人以上集まれば自由に部活動を作れる制度を導入しています。
部員ひとりあたり年間1万円の補助をしたことで、更に活動が活発化するようになりました。
スポーツ系・音楽系の部活から、カフェ巡り・漫画やアニメ・コスメやネイル・旅行などさまざまなジャンルの部活が立ち並び、肩の力を抜いたコミュニケーションを可能にしています。
ソニー|社内イベント
ソニーでは、ソニーグループ社員の交流を目的としたアマチュアジャズビッグバンド「Sony Jazz Orchestra」を立ち上げ、演奏会などの社内イベントを開催しています。
バンド自体が社内部活動として成立していることに加え、演奏会を開くことで部活動に参加していない社員も集まれる機会を設けることで、よりコミュニケーションを活性化できるようになりました。
演奏会後に出演者を労ったり来場の感想を伝えたり、普段とは異なる会話が生まれることも魅力です。
メルカリ:メンター制度
メルカリでは、人材定着プロセスの一環としてメンター制度を設けています。
新たに入社した人材を「Merookie(メルーキー)」と名づけ、ひとりひとりにメンターをつけることで、ワークショップ研修にペアで臨むなどの工夫を始めました。
海外人材の雇用を積極的におこなっている企業でもあるため、社内コミュニケーションや企業文化の理解に最大限配慮していることが分かります。
ourlyを使った社内報でコミュニケーション活性化事例
LIG|社員食堂
LIGでは、オフィスにキッチンを併設し、社員食堂をつくりました。
米・パスタ・肉・野菜などを支給し、用意されている調味料や調理器具を使用して自由に食事を作れることが魅力です。
家庭のなかでしかおこなわない「自炊」をオフィスですることで新たなコミュニケーションが生まれるようになり、社員の普段見えない一面も見えるようになりました。
社員の健康を守る施策としても有効であり、社員エンゲージメント向上につながっています。
JAL|動画配信
JALでは、企業向け動画配信ソリューション「Qumu(クム)」を活用し、社内向け動画コンテンツの配信をはじめています。
業務マニュアルや一方的な通達文だけに頼らないトップメッセージの浸透が叶ったことや、テレワーク社員との交流がスムーズになったことで、社内コミュニケーションが取りやすくなりました。
部門を横断した情報共有コンテンツも増え、自身の業務がどのように他部門と連携しているのか、全体像を学ぶシーンでも貢献しています。
ヤフー|1on1
ヤフーでは、週に1回30分、上司が部下の話に耳を傾ける1on1ミーティングを実施しています。
1on1ミーティングによって本人の希望や理想を正確に把握しやすくなり、言いづらいことでも言えるような本音でのコミュニケーションを確立できるようになりました。
また、スキルや経験に応じて適切な部署に配属させるなど、人事施策としても役立るようになったこともポイントです。
「上司が自分のためにコミュニケーションの機会を設けてくれている」という満足感もも高まるため、モチベーションの向上にもつながるでしょう。
DeNA|オンラインコミュニケーション
DeNAでは、チャットツール「Slack」を活用したオンラインコミュニケーションをおこなっています。
ただ業務連絡をするためのツールとするだけでなく、アイディアをSlack上で募るなど、新たな取り組みもはじまりました。
メールと比較してリアルタイムかつ短文での気軽なコミュニケーションができるようになり、業務効率も向上しています。
社内だけでなく社外とのコミュニケーションにも使用しているため、社員のコミュニケーション力アップ施策としても効果的です。
LTS|勉強会
LTSでは、7割以上の社員が在宅勤務していることを受け、オンライン上での勉強会・事例共有会を開催しています。
隔週かつごく限られた短時間でのみ開催していることが特徴であり、スキルの完全習得や事例への深い理解を求める場ではなく、社員コミュニケーションを築くための場として活用していることが分かります。
夜間の勉強会では飲食も可能にするなど、プライベートの時間を阻害せず参加できるような工夫をしていることもポイントです。
社内コミュニケーション成功事例を実践してみよう
社内コミュニケーションが円滑になると、社員エンゲージメントやロイヤリティが向上するメリットが得られます。結果的に社員の定着率が向上したり、生産性や業務効率が上がったり、多数の効果が現れるようになるでしょう。
社内報は、経営理念浸透やオンライン上でのリアクション活性化を助ける社内コミュニケーション手法です。
コミュニケーションに違和感を覚えている会社は、ぜひ一度社内報から検討してみてはいかがでしょうか。